2011 年 10 月のページ


2011年10月1日(土曜日:晴れ)


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いよいよ今日から10月(神無月)です。残り三ヶ月になりました。確か昨年も同じような感慨に耽った思い出があります。そうして寿命が尽きるまで毎日を送って行くに違いありません。

さてさてアメリカというと豊かにみんなが自由を謳歌している、というイメージを持ちがちです。しかし実態はそうでもないようです。1980年代に始まった金融の自由化以来、製造業は衰退の一途。金融業に従事する一部の人々が巨万の富を築いた反面、中産階級が崩壊過程に入っています。

 以下の記事を読むと、そうした厳しいアメリカの現実の一端を見ることができます。その中には、こんな部分もあります。「教師である妻の収入は年間3万6000ドル」。アメリカの教師たちが簡単に首になったり薄給だということは少しは知っていましたが驚きました。日本とは別世界のようです。

 日本がアメリカのような社会になることは決してないとは思いますが、良きところは学び、日本にふさわしくない面は、決して真似るべきではないのです。


 さてさて、の続編です。アマゾンが新しい端末「Kindle Fire」を発売しました。新しい仕組みを取り入れ今までとは違った面から快適なインターネット環境を創り上げようとしています。

 さすがはアマゾンです。CEOのベゾス氏の指導力たるや並ではありません。スタートは、単なるネット書籍販売業者でしたが、今ではグーグルやアップルと肩を並べるだけの企業に成長しています。

 新しい仕組みの解説は以下のサイトでご覧ください。ただし英語ですので、私は殆ど分かりませんでした。

(●^o^●)

 快適なネット環境を構築するのに、今までは、とにかく回線の速度を上げよう、端末の能力を上げよう、という面からの取り組みが主体だったのですが、アマゾン得意のクラウド環境を駆使して、非力な端末でも快適なネット環境を享受できるように工夫されているところが味噌のようです。

 ある意味では、これまでのアマゾンの取り組みの集大成のような気もします。日本で発売になれば、間違いなく私は購入するでしょう。

 翻って日本の事を考えると、匹敵するのは楽天でしょうが、楽天には残念ながら今のところネット商店以外の構想は見えてきません。新しい枠組み、あるいは斬新な発想が見えてこないのです。今のところは、モノマネを上手にしている、としか、視野の狭い私には見えないのですが、どうなのでしょうか。ぜひともアマゾンに負けないような企業に育って欲しいものです。


2011年10月2日(日曜日:曇り時々晴れ)


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今日は気のおけない友人四人でゴルフでした。気を使う必要のない友人たちとの一時、という意味です。本当に有難い、の一言です。大人になると、なぜ幼年期のように楽しくないのか。子どもの頃は、本当に何をしても楽しかったのは、誰もが同じだと思います。大人になる、ということは、気を使う、ということと同義語です。ですから、心から楽しめないのです。

 気のおけない、とは言っても大人同士ですから、全く無神経に楽しめる、という事はありません。それぞれの背景もあり、触れてはいけない部分を誰もが持っています。だからこそ、気のおけない友人、というものが、とても貴重なのでしょう。こうした友人を持つことのできた私は幸運だ、と思っています。ロータリークラブのお蔭です。

 20年我慢した甲斐がありました。

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 心から楽しめる仲間です。感謝、感謝の一言です。これからの沼津をどうするか。19番ホールで酒を酌み交わしながら大激論を戦わしました。


2011年10月3日(月曜日:曇り時々晴れ)


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アメリカというのは巨大な国です。懐が深い、とは知米派の方がよく使う形容詞です。そのアメリカで先日からウォール街でデモが行われています。


 ある記事によれば、『「ウォール街を占拠しよう(Occupy Wall Street)」の市民運動は 10 月 1日、デモ行進中に交通妨害の容疑で 700人が逮捕されたことで、一気に有名になった』とあります。

 信じられない巨額の報酬を手にしているファンドマネージャーがいる反面、いわゆる生活保護を受けているアメリカ人が急増しているのも事実です。

 米国は、発展途上国並みの貧富格差の激しい国になり、国民の8%が生活保護(フードスタンプ)に頼る生活を強いられ、国民の15%が健康保険に入れない貧困状態にある



 という田中 宇さんの指摘もあります。

 そんな中での、この市民運動です。田中宇の国際ニュース解説 会員版(田中宇プラス)2011年10月3日版を、ぜひお読みください。購読費は決して高くありません。十分な価値があります。新聞を購読するより、ずっと賢い選択です。


2011年10月4日(火曜日:晴れ)


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今朝はこの秋一番の冷え込みだったようです。私も、何だか熟睡できず夢見が悪く往生しました。毛布一枚を羽織って寝ていたのですが、どうやらそれでは足りなかったようです。途中で羽布団に切り替えたところ熟睡できました。

 震災被害地での非難所暮らしでは、きっと寒さのために悪夢にうなされた人々が多かったに違いありません。熟睡できない、ということは、本当に辛いものです。

さてさて、私の購読しているメルマガの一つに、「国際派日本人養成講座」があります。毎回実に興味ふかい内容を届けてくれます。あーあ、そうだったのか、と眼から鱗が落ちる思い、とはこんな状態のことだろう、と納得するばかりです。

 今日送られてきたのは、

 こうした歴史を学校で習った記憶がありません。出来の悪い生徒だった、というだけかも知れませんが、たぶん教えられていないはずです。ペリーが黒船を率いてやってきたことを知らない日本人はいないと思われますが、その目的を正確に知っている日本人はほとんどいないのではないでしょうか。NHKの大河ドラマでも、しかりです。

 日本のドラマばかりとは言えないかも知れませんが、私には、日本のドラマはあまりにも情緒的に思えます。短歌的叙情、というのでしょうか。論理的に展開するドラマというものに、あまりお目にかかりませんし、視聴率も稼げない気がします。

 しかし歴史の背景にある歴史を動かしている駆動力とでも呼ぶべき冷徹な事実を、私たちはわざと見過ごしているような気がしてなりません。上記のメルマガをぜひともお読みください。自分たちの身の回りで起きていることに対する見方が変わるはずです。


2011年10月5日(水曜日:雨)


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夜の8時半前。高齢者が行方不明になっている、という内容の地域の防災放送がありました。認知症の患者さんでしょうか。放浪しているのでしょうか。先日映画「恍惚の人」を観ましたが、あれは確か昭和 48 年の作品でした。有吉佐和子さんの先見性には驚くばかりです。

さてさて、以下の記事は大変考えさせられる内容です。

 物を得る商売が激変しています。記事には様々な実例が列挙されています。例えばヒューレット・パッカード社はパソコン部門を売却すると発表したとか、7月には全米に500店舗を構える業界第2位の本屋Bordersがウェブへの対応に遅れて倒産した、とか枚挙に暇がありません。

 新聞は携帯端末で読むことが主流になり、印刷物としての新聞はアメリカでは存亡の危機にあるとか。極めつけは以下のとおりです。

 ビデオゲーム業界でも異変が起きている。ゲーム機器メーカーのトップメーカーは任天堂とソニーだったが、両社とも苦戦している。オンラインゲームが急速に広がっているからだ。Facebookに口座を作れば無料でゲームを楽しめてしまう。ソニーのプレイステーションや任天堂のWiiといった機器が不要になってきた。「ゲーム機」という「物」からネット上での「ソフトウェア」に需要が移ったからだ。

 最近ファックスは殆んど使われなくなった。メールにPDFした文書を添付すれば足りるからだ。「ファックス」という「物」がPDFと言う「ソフトウェア」に駆逐された例だ。

 写真を印画紙に焼き付けることは殆んど見られなくなった。カメラもデジカメに変わった。そして自分の取った画像や動画をインターネットに掲載して共有するのが普通になった。Facebook、 Flickr等の写真共有サービスが流行する一方で、Kodakの経営不安が浮上している。「印画紙」と「アナログカメラ」が「ソフトウェア」に駆逐されている


 まさに現実に上記のことが進行しているのです。そして著者は、物作りにこだわる日本の危うさに警告を発しているのです。上質な物作りは日本のお家芸なのですが、それだけでは一億の日本人を食わせていけない、という警告です。

 読む価値のある内容です。「本当に大切なものは目に見えない」と言ったのは星の王子様でしたが、「本当に儲かるものは目に見えない」と言い換えなければならない時代がやってきているのです。


2011年10月6日(木曜日:晴れ)


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今日一番のニュースは、何と言ってもこの方の訃報です。

 Appleは米国時間10月5日、同社の共同創設者兼会長であるSteve Jobs氏が死亡したと発表した。享年56歳だった。

 Appleは声明中で、「Steveの聡明さと情熱、エネルギーは、われわれ全員の生活を豊かにし、向上させた無数の革新の源だった。Steveのおかげで、世界は計り知れないほど豊かになった」と述べた。

 Jobs氏は2004年8月に珍しい種類の膵臓癌の手術を受け、その7年後にはさまざまな健康問題に苦しめられた。Appleは2011年1月、Jobs氏が無期限の医療休暇に入ることを発表した。さらに8月下旬、Jobs氏は最高経営責任者(CEO)の職を辞任した


 アップルというと今の若い方は、iPod、iPhone、iPad を思い浮かべるでしょうが、私にとっては、何と言ってもマッキントッシュ(パソコン)です。私が唯一購入したマッキントッシュは、マッキントッシュ・クラシックでした。Wikipedia によれば、「1990年10月14日に発表され、Macintoshとしては1000ドルを切る初の製品だった」とありますが、当時申し込んでから手に入れるまでに三ヶ月は掛かりました。

 今は倒産してしまいましたが、Step というパソコンの通販会社があり、そこから購入しました。アップルのパソコンは、何しろ高価だったのです。いわゆるウインドウズパソコンの倍以上はしたはずです。しかしアップルには信者のような熱狂的な購入層があり、次から次へと何台も購入している人も珍しくありませんでした。

 アップルの製品には、何と言ったらいいのか、愛しいものを感じるのです。ウインドウズパソコンが仕事のために仕方なく向かい合うビジネスのための道具、というイメージであるのに対し、かなりかけ離れた位置づけなのです。持っていることが楽しい、一緒に時を過ごしてワクワクする、と言えば実際の感覚に近いでしょうか。

 全ては Steve Jobs 氏のなせる技なのです。きっと良い意味での子ども心を生涯持ち続けた人だったに違いありません。心からご冥福をお祈り申し上げます。以下のスピーチはみなさんの心を打つに違いありません。

 この中で彼が学生に送った最後の言葉が以下のとおりです。

「Stay hungry,stay foolish.
(ハングリーであり続けろ、バカであり続けろ)


2011年10月7日(金曜日:晴れ)


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今日は午後から休診にして、東京での学会に出席する予定です。最近は大きな学会は京都の国際会館か有楽町の東京フォーラムが多いようです。有楽町の駅前ですから利便性は最高です。

東京は、やはり別格の存在です。人の多さ、街並み、全てが、日本中のどこの街とも違います。地方の時代が叫ばれて久しいのですが、結局は一極集中は進むばかりのような気がします。

 午後二時には学会場の東京フォーラムに到着。さっそく手続きをして講演を聴き始めました。講演を聞き続ける、というのも結構疲れます。今日は、四時間ほど聞いた後で八王子に向かいました。

 東京駅から青梅ライナーに乗って立川へ行き、そこで乗り換えです。八王子駅に来るのは始めて始めてです。立川には叔父が住んでいたので、もう半世紀ほど前の子供の頃、結構遊びにこさせてもらいました。ずいぶんと遠いなぁ、というのが当時の印象でしたが、今では立川は大都会です。

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 拓も忙しい中、駆けつけてくれました。新しい世界での勉学は想像を絶する困難さだと思いますが、ぜひとも乗り越えて欲しい、と願うばかりです。拓の意志の強さがあれば、かならず乗り越えられるはずです。

 何と 4 時間も二人きりで四方山話に花を咲かせました。飲んで食べて、本当に楽しい一時でした。


2011年10月8日(土曜日:晴れ)


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今日は一日籠の鳥。東京フォーラムでの学会に出席しました。あの会場がどこも満員になるのですから、眼科医の数も増えたものです。そして当たり前ですが、若い先生で一杯でした。自分は歳を取るばかり。

 学会は出席するたびに新しい知識に触れられて、とても刺激になります。現在何が問題になっているのか、何に取り組もうとしているのか、それが分かるだけでも出かけた甲斐があるというものです。ただし疲れます。

 ただ聞いているだけなのですが、とても疲れます。


2011年10月9日(日曜日:晴れ)


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今日は仲間の先生に誘ってもらい、医師会のゴルフコンペに出かけました。天気も良く気持ちのよい一日でした。スコアは思ったようにならないものの、ずっと歩き通して身体も快調です。テニス仲間の関先生にもお会い出来ました。関先生はテニスもゴルフもプロ並みですから、天性の才能なのでしょう。羨ましい限りです。

さてさて小沢一郎さんの裁判が始まりました。多くのマスコミ、つまり記者クラブで特権的な扱いを受けているテレビ・新聞の報道を見ていると、本当に悲しくなります。これほどまでに己の見にくさ、愚かしさをあからさまにして恥ずかしげもない、という事に本当に驚くのです。私は戦後まれですから、なぜ先の大戦でアメリカと、あんな愚かな戦いを始めてしまったのか、なかなか理解しにくいのですが、それにもまして理解できないのは、「鬼畜米英」として国民をさんざん煽った末に国を破滅に追いやった数々の新聞社が、未だに少しも変わっていない、という点です。

 その辺りの事を分かりやすく解説してくれているのが、田中良紹(たなか・よしつぐ)さんの国会探検の記事です。以下の記事をぜひお読みください。

 小沢さんの問題は、単に政治と金などという問題ではなくて、この国をどのようにしていくのか、という本当に、本当に大切な問題なのです。アメリカと戦争して破滅に至るか、メルトダウンしないと、冷静に議論のできない国の将来が安泰であるはずがないのです。国民一人ひとりが国の舵取りを誰かに任せっきりにしていて未来があるはずがありません。

 ローマ時代なら配給された食料を片手にコロセウムで剣闘士の格闘を見て楽しんでいれば良かったのかも知れませんが、もうそんな時代ではないのです。アメリカの一極支配体制も崩れようとしています。何百年に一度の歴史の曲がり角なのです。

 官僚やマスコミの報道に洗脳されて、本当に大切な点は見ないふりをして、その日暮らしを続けていくのか。結局待っているのは破滅だけです。苦しむのは庶民なのです。なぜ、その庶民と思われる人々が、一見愚かしくも付和雷同するのか理解できません。目を覚まさないといけないのです。この大切な国、日本が世界の中で尊敬と憧れを持って見つめられる国であり続けるためには国民が覚醒しなければならないのです。

 まさしくリトマス試験紙なのです。小沢問題に、誰がどのような発言をするのかを、決して忘れてはなりません。戦前のようなことが二度とあってはならないからです。

2011年10月10日(月曜日:晴れ)


 

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今日は体育の日。1964年の今日、東京オリンピックが開幕したのです。私は当時11歳。小学校 5 年生でしたでしょうか。家のテレビで見た記憶があります。確か、まだカラーではありませんでした。あれから日本は本当に変わりました。そして私の人生も変わりました。平凡ですが、心穏やかな毎日を送ることができることに感謝しています。

さてさて先日亡くなったアップルの元CEOスティーブ・ジョブス氏がスタンフォード大学で行った演説の全文と日本語訳が掲載されていました。私も英語のスピーチを聞き、理解できた部分はほんの少しでしたが、やはり心に響く素晴らしいスピーチだと思いました。もう一度全文を読みなおしてみたいと思っています。みなさまもぜひご覧ください。


2011年10月11日(火曜日:晴れ)


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暖かな連休でした。半袖で十分で、むしろ長袖では汗ばむほどでした。タイでは 50 年ぶりの大雨の影響で洪水の被害が深刻です。東洋のデトロイト、と言われるタイの災害により、日本の自動車メーカーは生産停止に追い込まれています。東日本大震災に続いて自動車メーカーの七難八苦が続いています。

さてさて小沢一郎さんが緊急入院となり一時大騒動でした。尿管結石と判明し命に別状がないことが分かり安心しました。それにしても辛かったと思います。私自身は結石の経験は幸い無いので実感はできませんが、左肩の脱臼は何度か経験しました。たぶん似たりよったりでしょう。脱臼の辛さは、本当に大変です。息をするのも苦しいほどです。

 習慣性ですので私自身は、もう後は筋肉を付けて脱臼を予防するしかありません。千代の富士関と同じです。まさかあんなキン肉マンになれる訳もないので、脂肪マンにならない程度の筋トレを続けています。

 それにしても、以下の記事を読むとこの事件の異様さが理解できます。厚生労働省の村木局長事件を知ってしまった今となっては、検察が何をしでかしても驚かなくなりましたし、まさか無実の人間を牢屋を送るようなことは、某国のような独裁国家でもない我が国であるはずがない、と思っていたのは幻想だと実感しました。しかし、しかしやはりこの事件は異様です。マスコミが判で押したように小沢さんを極悪人のように報道する姿勢には驚くばかりです。

 冷静な判断をあえて妨げるようなマスコミの報道は、戦前の鬼畜米英とそっくりです。全然変わっていないという何よりの証拠のように見えます。これでインターネットが無かったら、国民は一斉に同じ方向に暴走するに違いありません。本当に恐ろしいことです。


2011年10月12日(水曜日:晴れ)


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今夜のクローズアップ現代では、先日亡くなったアップルのスティーブ・ジョブス氏を特集していました。そのこだわりは尋常ではありませんでした。私たちの生活を一変させた製品の数々。ゲストの孫正義氏によれば、それは製品ではなくて作品だ、という事ですが、なるほど感じがよく出ています。西和彦氏によればジョブズの最大の功績は、iPod により音楽は CD で購入するものからインターネットからダウンロードするものに変革したことだ、とのこと。ビジネスモデルが様変わりしたのです。

 彼によりアップル社の株式時価総額は世界一となりました。つまりは最も利益を挙げている会社、と認定されたわけです。

 そんな番組を見た後で以下の記事を見ると、とても複雑な思いに駆られます。日本にはまだまだ市場占有率で世界ナンバーワンの会社が山ほどあるのですが、株価は低迷したままです。つまりは、あまり儲かっていない、ということです。一生懸命に良い製品を作り、市場占有率ナンバーワンになっても、それほど儲かっていない、というのは、とても不思議な気がします。

 アップルといいマイクロソフトといい、独占に近い占有率を占めている会社は、簡単に言えばぼろ儲けに近い状態です。マイクロソフトなど、その典型です。さして素晴らしいとも思えないウインドウズで独占状態を築きあげたお蔭で、Bill Gatesは現役を退いても未だに世界一の大富豪を続けています。

 日本の会社の収益の低さは、どこからきているのでしょうか? 本当に不思議でなりません。


2011年10月13日(木曜日:曇り)


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実りの秋です。稲穂が頭を垂れ柿の実が色づいています。柿が実っている様子を見ると、本当に秋が深まったなぁ、と実感します。昔はどこの農家にも柿が実っていたのでしょうが、だんだん見ることも少なくなってきました。柿の木が大好きな私としては、大変残念な気がします。

さてさて欧米の金融危機問題が大きくなっています。中国のバブルが弾けて潰れるのではないか、という反中派が泣いて喜びそうな記事も見かけられます。大きな曲がり角にきています。アメリカも財政上の問題から世界の警察官の役割は縮小せざるを得ません。地域の大国に安定の責任を任せて自分自身は自分たちの問題に専念しようという、元々の路線に先祖返りしようとしているようです。

 しかし戦争をしてくれないとボロい儲けができない軍産複合体も黙ってはいません。綱引きが続くのでしょう。

 そうした歴史の転換点での小沢一郎さんの裁判の意味は、決して小さくないと、と私には思えます。マスコミは小沢さんを血祭りに上げることに汲々としていますが、そうしたマスコミのスターの一人が以下の記事を書かれていることに驚きました。素直に読めば、流れに棹さす勇気ある寄稿、と私には思えます。

 何にしても、裁判での有罪へ導く証拠があまりにお粗末だ、と思うのは私だけでしょうか。検察調書という、客観的な証拠ではなくて自白にのみ基づいた証拠で罪人を作り上げてしまう、というその手法に違和感を覚える人は少なくないのではないでしょうか。西松建設から賄賂を受け取った、という主張にしても、さっぱり客観的な証拠が出てきません。むしろ流れから見ると、とても不自然なことばかりが目につきます。

 検察への国民の信頼が、村木厚子さん事件で崩壊したことは、本当に重大なことだと思います。何が正しくて何が間違っているのか、という基準そのものが崩壊したからです。本当に罪深いことです。


2011年10月14日(金曜日:晴れのち曇り)


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もう月も半ばにかかろうとしています。昨日は所蔵している愛蔵書の幾冊かを Bookscan 社に送りました。スキャンしてキンドルスリーに最適化したデジタルファイルを作成してもらうためです。

 半年前に料金を払って申し込みました。実際の作業は、半年後なのです。金を払って半年待たされるサービスなんて、いまどき他にあるのでしょうか。作業が終わればネット上からファイルをダウンロードし、キンドルに取り込んで読書する、という工程になります。

 私の一番の愛読書「地中海のほとり」も思い切って依頼しました。もう絶版ですので中古本でしか手に入りません。いったんデジタル化しておけば劣化の心配がありません。PDF 化されますので、たとえキンドルが無くなっても最低限パソコンでは読めます。あるいはこれから続々と販売されるであろう電子書籍端末で間違いなく読めるはずです。

 日本での電子書籍への取り組みは、アメリカに比較すると 10 年は遅れているのではないでしょうか。つまりは周回遅れ、ということです。アマゾンドットコム社と楽天の差が絶望的なほど大きくなっています。実に不思議です。アメリカでは素材、つまりデジタルコンテンツがまずあって、それをどうビジネスに結びつけるのか、という発想なのですが、日本ではまず電子書籍端末を作って、後の素材はそのうち何とかなるだろう、という具合です。

 真珠湾の太平洋艦隊を奇襲攻撃しておけば、あとは何とかなるだろう、という日本時間1941年12月8日未明の選択と、なぜだかダブってしまうのは私だけでしょうか。物作りにかけては比類なき日本の技術も、いったん話が目に見えないデジタルコンテンツ(デジタル化された素材)ということになると、途端に途方にくれてしまうように見えるのですが、どうなのでしょう。


2011年10月15日(土曜日:雨のち曇り)


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朝から激しい雨が降りました。一日激しい雨が降り続くと思いきや、仕事前には小ぶりになりました。お蔭で閑散と思った外来も、えらく混雑しました。農家の方がかえって仕事ができずに来院されたのでしょうか。自然相手のお仕事は大変です。

さてさてロータリークラブはWHOや、かのビル・ゲイツ財団と協力して地球上からポリオを撲滅しようという運動に長年、20 年近く取り組んでいます。残りは世界中で数カ国にまで減少しましたが、ここからが大変です。

 しかも大陸国家では陸続きですから、どこからウイルスが侵入するか検討もつきません。現に中国でも発生が報告されています。

【ジュネーブ時事】世界保健機関( WHO )は 20 日、小児まひを引き起こすポリオの感染が中国で見つかったと発表した。パキスタンでまん延しているウイルスと遺伝子が同じで、同国が感染源の可能性があると指摘。アジア各地にも広がるリスクが「高い」として警戒を呼び掛けている。

 ロイター通信によると、中国ではこれまでに子ども 6 人を含む計 9 人の感染例を確認。すべてのケースが新疆ウイグル自治区ホータンで見つかった。

 同国でのポリオ感染例は 1999 年以来という。(2011/09/21-07:17)


 そしてワクチンのタイプに二つあり、いわゆる生ワクチンと不活化ワクチンの違いが問題となっています。生ワクチンに含まれるウイルスは毒性を弱めてあるが、厚生労働省によると 100 万人に 1.4 人の割合で手足にまひが発生する副作用が発生するようです。以下の記事をご覧ください。

 早急に不活化ワクチンを国の責任で摂取できるようにして欲しいものです。小児科医の友人によると日本は、予防接種では大変遅れているようです。


2011年10月16日(日曜日:曇り)


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可愛らしい茶の花が咲いています。静岡はお茶どころ。私は毎日、お茶を昔ながらのゴマすり器とゴマすり棒で粉状にして、全てを摂取しています。茶殻にしてはもったいないですね。身体に良い様々な成分を摂取しない手はありません。静岡に住んでいる特権のようなものです。

さてさて以下の記事は、なかなかに考えさせられる内容です。別段難しい話ではありません。ぜひお読みください。

 筆者は日本経済新聞社に務める現役の新聞記者です。この中で以下のように書かれています。

 50歳を前にして、自分は「成長期に入った」と思うことにしている。別に背が伸びているわけでも、声変わりをしているわけでもないが、とにかく、いま私は成長期を迎えているのだ。少々、気味が悪いが、そういうことなのだ


 つまり今でも鍛錬を続けるとタイムが伸びる、つまりはランナーとして成長している、というのです。もし自分が 20 代にマラソンを始めていたら自己最高タイムを、その当時記録してしまっただろうから、「いま成長期に入った」とは言えない、と書かれていました。その通りです。

 もちろん私たちは、経験を積むことで職業人として毎日成長している、とも言えます。ただそれを実感することは通常極めて困難です。営業マンとして売上、という記録が伸びれば、それは成長として実感できるかもしれません。大変分かりやすい例です。

 しかし普通はなかなか実感できません。そうした意味でスポーツは大変わかり易いのです。残念ながら長距離が大の苦手な私はマラソンだけは生涯完走できそうにありません。それでも 50 歳を過ぎてから取り組み始めたゴルフでは、そうした成長の実感を得ることが出切るのは大変有難いのです。

 練習を積めば積むほど成長が実感できます。何しろ下手くそで、これ以上落ちようが無いからですが。アプローチの練習が、私は大好きです。手術にとても似ているような気がします。もちろんカップの2ミリ横にボールをいつも寄せる、なんてことはできそうにありませんが。

(●^o^●)

 それでも先日のロータリークラブの合同コンペでは、グリーン周りからのアプローチで四回も殆どOKに寄せることができました。力でなくクラブのヘッドの重みで打つことができるようになったお蔭です。そうして打つと力で打つより、むしろ逆にスピンがかかるのです。そのことに気付くようになりました。大きな成長です。この歳で成長を実感できるとは、大変有難いことです。

 これからも練習を積んで、生涯成長期でありたい、と願っています。もちろん精神面でも成長しなくては意味がありません。読書を続けなければ停滞するばかりです。


2011年10月17日(月曜日:晴れ)


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全国各地でこの秋一番の冷え込みだったようです。

 北からの寒気が流れ込んだ影響で、4 日朝は北日本から西日本までの各地でこの秋一番の冷え込みとなった。10 月下旬から 11 月中旬並みの気温だという。北海道標茶町で零下 4.1 度、長野県木曽町で零下 2.6 度となった。北海道の一部では初霜も観測された


 とのこと。自分自身は、今朝の冷え込みは、それほど感じませんでした。でも確実に冬が近付いているのですね。

さてさて嬉しいニュースです。男子テニスの錦織選手が念願の目標達成です。

 これは快挙です。日本人の体力では、テニスの世界でトッププレイヤーになるのは並大抵ではありません。それにテニスは日本では残念ながらマイナーです。つまりはお金が集まりません。

 何事も強化費が集まらないと強い選手は育成できません。錦織選手も支えてくれた人々に恩返しができて喜んでいるのではないでしょうか。いつかウインブルドンの決勝で戦う姿を見ることができる日を楽しみにしています。


2011年10月18日(火曜日:晴れ)


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今日も汗ばむほどの暖かい一日でした。昼休みには旧東急ホテルで 2620 地区積ガバナーの公式訪問がありました。私は仕事を早めに切り上げて車で駆けつけました。忙(せわ)しない一日でした。

 ロータリークラブの歴史を概観し、これまでの、そしてこれからのロータリークラブのあり方について蘊蓄を傾けてお話されました。

 例会が終わるとすぐに逃げるように例会場を後にして、駐車場へ一目散に駆け出しました。満杯のためにタワー形式の駐車場に止めざるを得ず、こんどは車を出すのに時間がかかる為です。それでも何とか午後の仕事に間に合いました。本当に慌ただしい一日でした。

さてさて半年前に支払いを済ませてあった Bookscan 社による蔵書のデジタル化が終わりました。連絡のメールを見て、さっそく会社のホームページからファイルを取り寄せました。形式は PDF ですが、キンドル3で読みやすいように最適化も無料でしてくれます。さっそく変換を依頼し取り寄せました。さぁ、これからキンドルに取り込んで、今夜は愛読書をキンドルで読むのが楽しみです。

 書籍も結構重いのでベッドの中で寝転びながら読むのは、いささか面倒です。それがキンドルの中に取り込めれば 200 グラム強の端末で読むほうが、ずっと楽です。キンドルは電子インクを使用しているために、視認性も申し分ありません。とにかく疲れません。本当に楽しみです。秋の夜長を読書で過ごすことができそうです。


2011年10月19日(水曜日:曇)


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今日から冷え込みが強くなりました。昨日までの暖かな日和から、一転して冬の到来を告げる寒さです。

 今日は昼休みに就学時検診に出かけました。来年入学する子ども達のための検診です。昨年ベトナムで眼科検診をしましたが、その時に尋ねた限りではベトナムには日本のような学校検診はないようでした。

 今日の検診ではレチノスコープという手持ちの器械を使って、子ども達の中に明らかな不同視弱視の可能性を持った子どもがいないか調べました。本来ですと三歳児検診で、そうした可能性は摘み取られるはずなのですが、何事も 100% 見つかることはありません。就学時検診は、いわば最後の砦なのです。人間の視力の発達は、ほぼ7歳で決まっていまいます。就学時に見逃されると、一生ハンディを背負わなければならなくなります。

さてさて業者に依頼して手に入れた蔵書のデジタルファイルの続編です。さっそくキンドルに取り込んで読んでみたのですが、キンドルに最適化するソフトが、まだ開発途上なのか、残念ながらキンドルに最適化されたファイルは鮮明さにおいて、とても満足のいくものではありませんでした。原本は十分鮮明ですのでパソコンで見る限りは印刷されたものと遜色がありません。

 さて、これから最適化ソフトがどれほど進歩してくれるかが楽しみです。こうしてみると、アメリカでは印刷された書籍よりもデジタル化された書籍の売上の方がアマゾン社では上回った、という事実は、なるほどなぁ、と納得できます。間違いなく本は印刷物から電子書籍端末で読むものに変わる日が近づいています。


2011年10月20日(木曜日:曇)


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天気の崩れが少しずれたようです。今日から雨模様という予報だったものが、週末に崩れる方向で変化しているようです。困りました。

さてさて電子書籍のお話です。昨日書きましたように鮮明度において満足できないものの、キンドルに取り込んだ堀田善衛さんの数冊の本を読み始めました。今は「バルセローナにて」です。何年ぶりでしょうか。デジタル化しなければ決して再読しなかったであろう本を読みなおしてみると、大変感慨深いものがあります。堀田善衛さんは、もう亡くなられましたが、こうして本を読んでいると、隣で語りかけられているように感じるから不思議です。

 さて、こんなニュースがありました。

 一部を引用すると、

 楽天は19日、同社が開設している電子書籍配信サイト「 Raboo 」で、11月初旬からソニーの電子書籍専用端末「リーダー」向けのコンテンツ配信を開始すると発表した。当初はパソコンで購入したコンテンツを USB ケーブルを介して端末に取り込む方式で始め、今後、パソコンを介さず端末で直接購入できるよう対応していくとしている。

 同社と紀伊国屋書店、ソニー、パナソニックの4社で6月に合意していた国内電子書籍市場の利便性を向上させる取り組みの一環。既にパナソニック製端末への配信を8月に始めている。現在 Raboo 上では約2万タイトルの書籍を購入できるという


 パナソニックの電子書籍端末の値段が、34,800 円と些か高価となっています。たぶんヒットしないでしょう。私も購入するつもりはありません。液晶画面で疲れそうですし、今の楽天の品揃えでは、正直買いたい本があまりないからです。そのあたりがアマゾンドットコム社との大きな違いです。何より品揃えです。絶版になっているような本を、どんどんデジタル化して容易に手に入るように、ぜひとも楽天には頑張ってもらいたいものです。

2011年10月21日(金曜日:曇)


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タクマンボが、何と今年二度目の花を咲かせました。一度冷え込んで、再度暖かな天候が続いたので、春が来たかと勘違いしたのでしょうか?

さてさて電子書籍の続きですが、いったん電子書籍端末を利用すると印刷媒体に戻る気がしません。寝る前に寝床の中で読む、という私の読書姿勢が影響しているのですが、この状況では文庫本以外は重くて読む気がしません。ところが電子書籍端末は 200 グラム前後ですから楽々と読書が可能です。

 アマゾンがいよいよ日本での電子書籍の取り扱いを始めるようです。黒船来航とは、この事でしょう。かつてコンパックがパソコンで格安機を発売して日本メーカーの牙城を崩していったように、日本の出版状況が様変わりする可能性を秘めています。本当に楽しみです。


2011年10月22日(土曜日:曇)


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今夜ははればれ支援隊の定例会。11月の写真展に向けての準備が主な議題です。大釜会長ご夫妻、金原さん、新谷さん、そして私で話し合いました。今年の8月に大釜さんご夫妻が行ったベトナムへの視察旅行の写真なども、もう一度じっくり拝見しました。

 ボランティアでこうした活動をするのは、なかなか大変です。枯葉剤被害者への思い、というものが、仲間で共有されていないと続きません。これからも仲良くみんなで力を合わせて頑張って行きましょう。


2011年10月23日(日曜日:曇)


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今日はロータリークラブの仲間とゴルフを楽しみました。昨日の雨が上がってくれるかどうか心配だったのですが、天候は我らに味方してくれました。むしろ汗ばむほどの天候でした。

 練習の成果が一日を通して始めて実感できました。今までショット一つ一つに実感できることは稀にあったのですが、今日は一日を通じて安定したプレイができました。やはり練習は裏切りません。

さてさて夜は仲良し鶴ちゃんご夫妻と深まりゆく秋を楽しむ会を開催しました。美味しい食材と美味しいお酒。そして楽しい歓談。さらにさらに今日は四人とも盛り上がった末にカラオケに出かけてしまいました。

 と言っても、もちろん明日は仕事ですので、10時前には打ち上げしましたが。それでも最高に盛り上がりました。

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 いつもの行きつけの店で、まずは乾杯。いや、食べました。そして飲みました。日本酒まで飲みました。鶴ちゃんが珍しくマス酒を飲み始めて私もつられてしまいました。

 美味しかった。






2011年10月24日(月曜日:晴れ)


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暖かな日が続いています。今日はあやちゃんへのプレゼントとして購入したソニーの Reader PRS-T1 が届きました。今のところ感じたのはソニーの端末は使用できるまでの手続きが、大変面倒です。いわゆる機種の認定作業、というのでしょうか。インターネットに接続して、何だかんだと大変面倒な手続きが必要です。これでは慣れない年寄りは途中で諦めてしまうでしょう。その点キンドルは大変親切です。全然違います。

 自分自身はキンドル 3 を使用していますが、何しろアメリカ版ですので、日本語が思うようになりません。例えばキンドルで一番困っているのは、シオリ機能が日本語書籍では利用できないのです。ですので、ずっと一冊の本を最後まで読み続けている場合は良いのですが、他の本を読んで元に戻ると、最初のページに逆戻りしてしまうのです。これですと前回何ページまで読んでいたかを覚えていないと最初からページを捲(めく)らなければなりません。これは大変です。早く日本でも日本語版を発売して欲しいものです。

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 届いたソニーの電子書籍端末 Reader です。Bookscan社でデジタル化してもらったファイルを  Reader 用に形成してもらいました。画面に写っているのは私の一番の愛読書です。

 現在 158 冊の書籍が導入済みです。青空文庫から、そして私の愛読書を Bookscan 社でデジタル化してもらった11冊です。いつでも、どこでも愛読書が読めるというのは、本当に素晴らしいことです。

 ただしソニーのこの端末からは無線LANでインターネットからホームページに行き、専用に整形された古典が無料で取り込めるはずなのですが、現在のところどうしたわけか、取り寄せができません。パソコンでいったん取り寄せて、それを Reader に再度転送する、という二度手間が必要です。早く改善して欲しいものです。面倒でなりません。

 しかもパソコンはウインドウズでなければなりません。これはリナックスを利用している自分には、何とも不便でなりません。キンドルは、そんな馬鹿なことはさせません。このあたりが日本のメーカーの鈍感さというか、結局世界から取り残されている理由の一つではないでしょうか。


2011年10月25日(火曜日:晴れ)


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さてさてソニーのサイトから、読んでおきたい 100 冊、というコーナーがあり、さっそく取り込みました。その中に新美南吉(にいみ なんきち)さんの「おじいさんのランプ」という作品が入っていました。1942年発表とあります。

 なぜこの本に拘(こだわ)るかというと、かつて小学校の時に教科書で読んだ記憶があり、なぜかとても心に残っていたからです。

 天涯孤独の主人公が他人の家に身を寄せながら生き抜いている。ある日人力車の仕事で隣り村に行った時にランプというものを初めて知ったのです。そう、自分の村にはランプが、まだ無かったのです。主人公は、その明るさに驚くと共に自分の村にもこのランプを広めようとランプの商いを始めます。やがて商売も軌道に乗りましたが、その明るいランプのもとで読めるはずの本を自分は読めないことに気付き、区長さんに文字を習い本が読めるようになります。そして家も建て家族もできましたが、やがて隣村に電気が通うようになるのです。

 自分の村にも電気が通いランプが要らなくなる時代がやって来ました。Wikipedia によれば、以下のとおりとなります。

 彼は逆恨みして、電気導入の寄り合いで議長を務めた区長さんの家に火を放とうとする。しかし、放火しようにも、手元にマッチがなかった。代わりに持ってきた火打石ではなかなか火が起こせず、苛立った彼は、「古くさい物は、いざというとき役に立たねえ」と悪態をつく。 

 その瞬間、彼は自身の誤りを悟る。 今やランプも古臭いものだ。これに執着して、逆恨みで火を放つなど人の道に反することだ。彼は家に引き返すと、家にあるすべてのランプに灯油を注ぎ、商売用の車に下げて持ち出す。そして全てのランプを池の縁の木にぶら下げて火を灯すと、泣きながら石を投げつけ、ランプに別れを告げるのだった。そして彼はランプ屋を廃業し、町に出て本屋をはじめた。

 東一の祖父である巳之助は、東一にこう諭して結ぶ。
「・・・それでも世の中が進歩して自分の商売が役に立たなくなったらすっぱりそいつを捨てて、昔にすがりついたり時代を恨んだりしてはいけないんだ。」


 著者にとっても、主人公にとっても当時本屋は永遠に思えたに違いありません。ランプが電灯に置き換わった事とは違い、本が別のものに置き換わるなどとは夢にも思わなかったはずです。ところが、この作品を私が、半世紀に近い時間の後に読んだのは、印刷された書籍ではなく、電子書籍端末だったのです。実に意味深長に私には思えました。

 はたして、これからの 10 年で街の本屋さんはどうなっているでしょうか。


2011年10月26日(水曜日:晴れ)


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我が町の夜明けです。朝のニュースでは、今日から寒さが本格化する、ということでしたが、終わってみると、それほどの冷え込みはありませんでした。東京ではどうだったのでしょか。

さてさてマスコミでは、環太平洋経済連携協定( TPP )なるものが盛んに取り上げられています。今日も東京で推進派の学者の皆さんが、日本は交渉に参加すべきだ、と決起集会を開催していました。学者の皆さんは日本全体のことを考えて公平に中立的な立場から意見を述べているのだろう、と素人は思いがちですが、原発事故の例を見ても、そんな甘いものではありません。私利私欲とは言いませんが、かなり利己的な理由から、理屈を付けての意見が結構多いのです。実にクセモノです。

 TPPにしてもマスコミは、まるで輸出産業と農業団体の対立のように構図を描いていますが、要注意です。本当にマスコミは当てになりません。以下の記事をご覧ください。

 韓国は、北朝鮮と対峙している関係でアメリカの言いなりにならざるを得ない面があります。安全保障の面で、いわばアメリカの属国の立場にあるのです。ですから言いなりにならざるを得ない点が多々あるのです。日本は、アメリカの属国でも何でもないはずです。どうもおかしな方向へ議論が流れているように思えてなりません。一部を引用すると以下のとおりです。ぜひ全文をご覧ください。

 TPP 交渉に参加するのか否か、11月上旬に開催されるAPECまでに結論が出される。国民には協定に関する充分な情報ももたらされないまま、政府は交渉のテーブルにつこうとしている模様だ。

 しかし、先に合意した米韓 FTA をよく分析すべきである。 TPP と米韓 FTA は前提や条件が似通っており、韓国が飲んだ不利益をみれば TPP で被るであろう日本のデメリットは明らかだ。


2011年10月27日(木曜日:晴れ)


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夜明けの光景は毎日が新たです。毎日、毎日同じ夜明けとは思いながら東の空を眺めているのですが、同じ光景は一日としてありません。本当に日々新たなりです。

さてさて今日は、ロータリークラブの例会に、富士ロータリークラブの笠井永郷さんが来てくださいました。国際ロータリー第 2620 地区の会員増強委員長という重責を担われています。

 私が静岡第三分区のガバナー補佐を務めた時に富士クラブの会長を務めておられたのが笠井さんでした。会長幹事会など、様々に接して感じたのは、笠井さんは裏表のない、とても誠実な人間性を持つ素晴らしいロータリアンだ、ということでした。

 口では立派なことを言いつつも、その行動には疑問符を付けざるを得ない方もいた中で、笠井さんは本当に信頼できる方でした。地区の増強委員長という大変な役割を努めておられるのも当然だ、と思いました。任命した積ガバナーの目の確かさに感服する次第です。


2011年10月28日(金曜日:晴れ)


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今月も残り僅かとなりました。暖かな日和が続いています。朝の冷え込みも大したことはありません。朝の 5時20分に起きてウォーキングに出かけるのですが、それほど辛いことはありません。やはり冷え込みが厳しいと布団を出るのが億劫になります。

 夏でしたら夜が開けるのが待ち遠しいぐらいですが、これからは一刻でも布団の中でぬくぬくとしていたい、と思うのが人情というものです。

(●^o^●)

さてさて TPP への参加問題が、喫緊の課題となっています。マスコミの報道では産業界と農業団体の対立問題、のようの矮小化されていますが、そう単純な話ではありません。以下の指摘は、とても大切だと思います。医療の現場から見ても、この問題は将来の日本を変えかねない大問題なのです。ぜひ、お読みください。

TPP参加は「開国」ではなく「壊国」
日経メディカル オンライン
(色平哲郎の「医のふるさと」)

 このブログでも環太平洋経済連携協定(TPP)参加への警鐘を鳴らし続けてきたが、野田政権が11月にハワイで開催される アジア太平洋経済協力会議(APEC)でのTPPの参加交渉に前向きであるという報道を見るにつけ、ますます危機感が募ってきた (関連記事:2011.7.22「ものごとには順番があるはずだ」)。

 地方の農山村地域で医療・福祉に携わっていると、野田佳彦首相や前原誠司民主党政調会長の積極姿勢は、正気の沙汰とは思えない。

「自由貿易主義」の象徴ともいえるTPPは、日本国の社会システムを大きく改悪する可能性が高い。経団連などからは、一足先に米国と自由貿易協定(FTA)を結んだ韓国をうらやむ声が聞こえてくるが、韓国はさらなる格差社会へと突き進んでいる。

 たとえば米韓FTAによって、韓国の医療・医薬品分野の自由化が急速に進められようとしている。韓国でも国民皆保険制度が機能しているが、FTAの締結によって経済特区では「保険適用外」の規定が認められ、高額の治療費で診療が行われる大型病院の建設が進められる見込みだ。

 経済特区の一つである仁川では現在、600床規模のニューヨーク基督長老会病院(NYP Hospital)が建設されている。病室はすべて個室で、医療費を病院経営者が決められる。この病院は、韓国の健康保険で定められた医療費の6〜7倍を請求するといわれる。また、従来、病院は出資者や債権者には利益配当ができなかったが、特区ではできるようにもなったという。

 さらに、医薬品の認定も国から独立した機関が担う仕組みに変更された。米国との協議機関を新たに設置し、そこで認証が行われる方向だ。このほかに、外資の医療保険分野への進出も懸念されており、韓国の公的医療保険制度は、危殆に瀕している。

 韓国政府は、米国との交渉中に一貫して教育と医療分野での開放はしないと断言してきた。しかし、経済特区で例外として自由診療を認め、営利病院の設立を許可したことで事実上、公的健康保険の基本的構図を崩したといえるだろう。


 テレビや新聞では、知ることのできない一面です。我々は意図して、こうした情報に触れようと努力しないと、結局はバカを見るのです。影でほくそ笑んでいる人々がいるのです。


2011年10月29日(土曜日:晴れ)


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今日は午後から新幹線で名古屋へ向かいました。勉強会があったのです。そして、その後にのんちゃん、あやちゃんと夕食を共にしました。二人とも社会人として忙しい最中。疲れているとは思うのですが、駆けつけてくれて三人で美味しい夕食を味わいました。

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 それぞれに職場では忙しい毎日。とは言いながら二人で旅行に出かけたりして、仲の良い姉妹です。今夜は父が無理を言って出てきてもらいました。

 それぞれの体験や父のこれまでの仕事上での経験などを話しながら、楽しく時を過ごしました。ただ明日は午後からテニスの対抗戦があるために朝一番で帰らなければならず、たくとのように、4時間一緒に歓談する、というわけにはいきませんでした。

 あやちゃんには、発売になったばかりのソニーのリーダーをプレゼントしました。就職祝いしていなかったもんね。のんちゃんには、次回だね。

 これからも仲良く社会人として成長してほしいと願いました。

 また名古屋で勉強会があると良いね。でも、迷惑かな?

(●^o^●)


2011年10月30日(日曜日:曇時々雨)Sunの誕生日


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今日は午後から三島医師会とのテニス対抗戦でした。時々雨がパラつく天候の中、何とか最後まで試合をこなすことができました。

 最近はテニスもこの対抗戦でプレーするだけなので、さっぱりダメです。困ったものです。それでも体を動かして無心にボールを追いかける、という時間は本当に貴重な時間です。ストレスも吹っ飛びます。ただし、これから数日の筋肉痛は覚悟の上ですが。

それはさておき、名古屋への新幹線の中で読んだチェホフにハマりそうです。まだいくつかの短編を読んだだけなのですが、今までどの小説からも受けなかった衝撃があります。静かな波動なのですが、心の奥底まで届くのです。

 さっそくキンドルに取り込んで、今夜から更に読み進めようと思っています。こうして世界が広がっていくのは、とても幸せな気分ですね。
 

2011年10月31日(月曜日:曇のち晴れ)


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今日も暖かな一日でした。夕方のテレビニュースでは、10月の気温の上下動の激しさを報じていました。最高気温が 20 度を割る日があるかと思えば、真夏日の一歩手前にまで上昇。身体が対応するのに四苦八苦です。

さてさてキンドルちゃんの整理整頓が大変になってきましたので、一度大掃除をしました。つまりいったんファイルを全部削除して、キンドルちゃんに最適化されたファイルのみを再導入しフォルダーで整理しなおしたのです。

 残念ながらフォルダーには日本語が使えませんし、パソコンのように一括して移動する、という芸当がキンドルにはできませんので、一つ一つ移動するしかありません。以前取り込んだファイルは必ずしもキンドルに最適化されていないファイルもありましたので、いわば断捨離したわけです。

 現在の Kindle3 はタッチパネルではないので、ソニーのリーダーのようにページをめくることはできません。べつだん、それだけら大変困るということはありませんが、確かにあれば便利です。スマートフォンの普及で、みなさんタッチパネルに慣れているので、初めてキンドルを見せた友人は必ずパネルを触ってページを変えようとします。

 そんな事をしているとネットで以下の記事を見つけました。アマゾンの自費出版システムを使って初めてのミリオンセラー作家が誕生した、というのです。おりしも日本の出版社に対してアマゾンが送りつけた出版契約に関する書類が話題になっています。つまりは今までの慣例より、かなり出版社には厳しい内容となっているようです。

 出版業界のことは分かりませんが、今のままではあまりにも無駄が多いことは間違いありません。つまりは、今のシステムでは長続きしそうにない、ということです。作家と出版社との間の日本独自の関わり合い、というものがあることは、読者の一人として知らないわけではありません。しかし、もう少し違った道、つまりは、このアマゾンのような、いわば自炊出版のような形態があっても良い、と私は思います。アメリカでは何社にも出版を断られたある作家がネットでデジタル出版したところベストセラー本となり、今まで振り向きもされなかった出版社から多くの声がかかる、という事態も起きています。日本もいずれそうなる日が来るでしょう。

 米Amazon.comは6月20日、Kindleで電子書籍を自費出版している作家が、累計100万部を販売したと発表した。

 作家のジョン・ロック(John Locke)氏は19日の時点で、自費出版システム「Kindle Direct Publishing」を使った有料書籍の販売数が101万370部に達した。Kindleで100万部を売った作家は8人目だが、自費出版では初めて。

 ロック氏は、「Kindle Direct Publishingは独立系の作家にも、書籍販売業界の大手と同じ土俵で競える機会を提供している」と語っている。同氏は最近、独立系作家向けのマーケティングガイド「How I Sold 1 Million eBooks in 5 Months」もリリースした。