2014.09.16
カテゴリ:残日録
女優の山口淑子さん死去
火曜日:晴れ
■雨の多かった夏も終わりを告げたのか、蝉の鳴き声がめっきり聞こえなくなりました。こちらは、カラッとした爽やかな青空が広がっています。コスモスが咲き乱れて、秋の到来を告げています。
今年の一月に父が 90 歳で他界し、今までは考えもしなかった思いにとらわれるようになりました。あと何回満開の桜を見ることができるのだろうか、という思いです。
考えてみれば、父のお陰で、自分はひょっとすると永遠に生き続けられるものとばかり錯覚していたのかもしれません。父の死以来、世界を見る目がガラッと変わった、と言っても大げさではありません。まさに限られた人生の残り時間を生きている実感です。
■そんなことを考えていると、女優の山口淑子さん死去のニュースが報じられました。彼女がテレビに出演している頃を、私は覚えています。もちろん戦中の映画を観ているわけではありません。
以下の彼女の言葉は今こそ我々が、しっかりと胸に刻むべき言葉ではないでしょうか。
「本当にあの戦争は、バカな戦争でした。どれだけ人の命を奪ったことか。特に若い人の命を」
「日本軍は、中国で本当に罪深いことをしたと思う」
「私が仮に中国人だったとして同じことをされれば、日本を嫌いになったでしょう」