理不尽

(火曜日:晴れ)

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■昨夜は義母が胸痛を訴えてSunが夜間救急センターへ連れて行きました。幸い心臓の方は何ともないようで、肋骨骨折とのこと。あれだけ元気で働きずくめだった義母が、弱ってしまっていることに、驚くばかりです。致し方ないのです。

 映画「天国と地獄」の中で、主人公権藤金吾の妻役、香川京子さんが誘拐犯の理不尽な要求で窮地に立たされた夫の嘆きに対して、「仕方ないわ」とつぶやきます。この映画は生きていれば誰でもが遭遇しなければならない、理不尽さに対して人はどう立ち向かうか、というテーマが根底にあると思います。権藤は叫びます。「なんで俺が!」。東日本大震災を始め、あらゆる天災による被害に合われた方は、同じように叫ぶしか無いのです。「なんで私が!」。

 人生における最大の理不尽は、誰もが老いて死んでいかなければならないことではないでしょうか。生まれた瞬間から人は死に向かって歩き始めるのです。いや、這い始めるのです。人は老いることから、逃れようがありません。「なんで俺が!」と叫んでみても、老いが避けて通ってくれるわけでもないのです。この映画を見る度に、理不尽さに狼狽えながらも静かに立ち向かう主人公の姿に、生きる勇気を与えられるのです。

 



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