■稲田防衛大臣が辞任に追い込まれました。安倍総理の秘蔵っ子だそうですが、新聞の報道を読む限りでは、本当に司法試験に合格した弁護士だったの、と疑問を感じざるを得ない発言ばかりでした。

頭は良いのでしょう。でも言って良いことと悪いことの基本的な区別ができない人のようです。要は政治家には向いていない、ということは間違いなさそうです。

どうも安倍政権は、一番上から下まで似たような人が多いと感じる人が増えているようです。それが東京都議会議員選挙に如実に現れたのでしょう。

稲田大臣については、東京新聞のコラム「本音のコラム」が大変興味深い内容を教えてくれます。文芸評論家 斎藤美奈子さんが、「あの人は いま」と題して、ある人の発言を紹介しています。曰く、

その人はいう。

<一言で今の政治状況を形容するなら、「 不道徳」 の一語に付きます>

告発は続く。

<自分たちだけよければよい。 勝つためには手段を選ばない 。嘘をついても責任は取らず 、傲慢なのに国民におもねり、 テレビ映りを気にして 、いかにすれば自分が誠実で有能に見えるかばかり考えている政治家たち 。そして利益誘導型政治の横行>

批判は国会にも向けられる。

<今の日本の政治における最大の問題は 、最高の言論の府であるはずの国会に議論がないことです>

その人とは、誰あろう稲田朋美氏。引用したのは著書『私は日本を守りたい』(PHP研究所・2010年7月)の一節である。

この時彼女は野党議員。 冒頭の批判は当時の民主党政権に向けられたものだった 。

 

こうなるとブラックジョークとしか言いようがなくなります。そう悪ふざけとしか思えない、ということです。そして、極めつけは稲田大臣の以下の言葉です。

<辞任ですむ問題ではありません。最低でも国民に対する説明責任を果たし、議員辞職すべきです。いったい日本の政治はいつからこんなに堕落したのでしょうか>

彼女は野党議員にこそ向いている、と言うとブラックジョークに過ぎるでしょうか。