20180413(金曜日:晴れ)

 

富嶽カントリークラブの富士山です。桜満開の一週間前でした。

 

 

■今朝は目覚ましで起きることができませんでした。疲れが溜まっていたのでしょうか。強いまどろみの中にいました。熟睡していたのでしょう。二日続けて走りましたから、休憩としました。

 

■今朝の東京新聞には切り抜こうと思う記事がいくつかありました。まずは「変革の源流 歴史学者 磯田道史さんに聞く」の「AI時代 通じぬ慣例」です。

 

この国の未来像について訊かれた磯田さんは、近年AI(人工知能)の事をよく考える、と答えています。そして大切なのは、これまでの歴史のように、時間とともに一人あたりの収入・生産量が増えることを期待できない、という点です。

 

狩猟採集の時代、農耕の時代、工業化の時代、そしてサービス産業の時代と進んで来た流れは、インターネットで世界につながるIT社会になりました。次に来るのは、AI(人工知能)の時代です。今でもIT化によって、一人あたりの収入は減り、富の偏在が進行しています。

 

そしてAIが進むに連れて、収入が増えるのは一万人に一人になってしまう、というのです。労働が機械に置き換わり、雇用機会が減る可能性が高いのです。さらに日本人が陥りがちな失敗の傾向を挙げています。それは「経路依存」です。

 

経路依存、つまりはこれまでのやり方に頼る傾向です。昔からいる人ほど偉くなる。そんな江戸時代以前からの社会の名残が、今も目につきます。会社でも、長年勤めている人が出世する傾向が根強いでしょう。

中国やアメリカでは、若い経営者がどんどん生まれています。日本がIT産業主体の社会へとスムーズに転換できないのも、経路依存の影響があるように思います。昭和の戦争に突き進んだ政治や、やめるにやめられない原発なども、根っこは同じ性質があるのではないでしょうか。

 

と、磯田さんは述べています。それゆえ、これからの子ども達に必要な教育として、「デザイン思考」を挙げているのです。AI時代には、労働の多くをAIが担い、人間は一線から退く「総ご隠居社会」になると予言しています。そんな社会で人間は何をすべきか。それは、

 

AIの使いみちを考えることです。目標とルールが決まっていれば、AIは威力を発揮しますが、目標自体はつくれない。だから「こんな形の建物を建てたい」と思い定めることなど「したい」の部分が大事になるのです。つまり目標のデザインです。

デザイン思考は、心の自由度が高く、何をしたら楽しいかを分かっていないと持てません。努力より発想力が、教育の鍵になるはずです。

 

努力することは、もちろん大切です。ただ言われたことを言われたとおりに行動するだけの指示待ち人間では、これからのAIの時代を乗り切ることは難しいようです。

 

画一的な教育では、デザイン思考を育むことは、とても難しそうです。