■20190311(月曜日:雨のち曇り)

この街が、安寧であり続けてほしいものです。

■昨夜からの激しい雨も夜明け前には上がったようです。今朝も5時半に目覚まし合わせて起きたのですが、激しい雨の後ですので、道路もぬかるんでおり、ここは無理をせずに休むことにしました。 6時15分現在、まだ黒い雲が空を覆っていますが、雨は上がっているようです。

2011年に東日本大震災が起こって、今日で8年になります。あの日は平日でしたので、診療をしていましたが、とにかく長く揺れたという記憶が鮮明に残っています。もちろん激しくも揺れたのですが、それよりも、いつまでたっても止まらないという、鮮明な記憶が残っているのです。恐ろしい津波の映像を見ることになるのは、夜のニュースだったように記憶しています。

■先週から白井聡著「永続敗戦論」を読み進めています。まだ読み始めたばかりですが、強い印象を受けるのは、東日本大震災とそれに続く、日本政府や官僚機構、そして財界などの対応を見ると、あの無謀な戦争を始め、日本を奈落の底に突き落とした、 日本のいわば核に当たるような部分が、少しも変わっていなかったという指摘でした。

高度成長時代という 、時と運に恵まれた一時期のために、いわば糊塗されていた 本当の日本がむき出しになった、ということでしょうか。福島の原発事故についてもそうですし、テレビの前で毎日のように、謝罪の為に頭を下げ続ける経済界の 人々についてもそうなんですが、結局は原因不明であり誰も責任を取らずに幕引きが行われるのが常です。 これまでもずっとそうでしたし、多分これからも同じことが繰り返されていくのでしょう。

この本を読んでいて私が思い出したのは、岸田秀さんの「ものぐさ精神分析」でした。 白井さんが指摘するような日本になってしまったのは、一体いつも頃からなのでしょうか。まだ読み進めている途中ですので、白井さんの結論はわからないのですが、それが岸田さんの指摘する、ペリーによって無理やり開国させられた明治以降の日本人の持つ、精神病的気質のなせる業なのでしょうか。 それとも太平洋戦争による敗戦以降のことなのでしょうか。なんにしても日本に必要なのは、経済対策よりも、精神療法のような気が私にはしているのです。