■20190405(金曜日:晴れ)

s_20190405
国道1号線バイパス沿いの桜並木です。もう少しで満開です。

■今朝はゆっくりと休みました。朝方冷え込むまでは、暖かな夜でしたので、掛け布団を一番薄手のものに変えました。 ところが朝方の冷え込みで、今度は寒くて寝付けなくなり、再び掛け布団を掛け替えることになりました。 今日は暖かいものの、風が強くなるという予報です。毎日、毎日天気予報に一喜一憂しながら、天候の変動に振り回されています。暖かさと寒さが、 入れ替わり立ち代わり、舞台に登場するような毎日です。

■私より十歳年上の先輩と、昨日お話をする機会がありました。もう本を読むのが億劫になってしまい、最近はほとんど本を読まなくなった、とお話しされていました。その気持ちは、とてもよくわかります。 高齢者が印刷された本を読むことに困難さを覚えるのは、次の2点にあると、私は思っています。一つは文字の大きさです。老眼鏡をかけなければならないのはもちろんですが、それでも文字を追うという仕事は、なかなかに負担が大きいのです。もう一点、私が感じるのは、ページをめくるという行為が、若い時に比べてずっと面倒になってきた、という点です。指先の感覚が衰えてきているのでしょう。文庫本などの小さくて、使用されている用紙が薄い書物の場合、その困難さを特に感じます。

しかし年をとればとるほど、楽しみの中に占める読書の割合は、若い時よりも、むしろ大きいように私には思えます。年をとればとるほど、外へ出ることが億劫になりますし、活動することも面倒になってきます。 多くの高齢者は、こたつに入ってテレビを見続けるという生活が、結局ほとんどになってしまいます。 もちろん、それはそれで悪くはありません。誰に迷惑をかけているわけでもありませんから、それはそれで良いのですが、ただもったいないような気がするのです。生きている限り、考えること、そして体を動かすことを、続けていきたいと私は思っています。考えるためには文字を読むことが不可欠です。そしてアウトプット、つまり考えたことを文章として記録していくことも、とても大切だと思うのです。考えているだけでは、空を漂う雲のようなもので、とりとめもなく、あっという間に消え去ってしまいます。文字という形に固定することは、考えをまとめる上で不可欠なのです。

そこで電子書籍の出番です。昨日の先輩にお話を伺うと、 電子書籍は利用されていないようです。とてももったいないと、私は思うのです。電子書籍を利用するためには、特別な能力や、多くの資金が必要なわけではありません。極端に言えば、今ではスマホがあれば電子書籍を読むことができます。ただしスマホでは文字が小さすぎて、高齢者には難しいと思います。液晶画面というのは、とても綺麗ですので、映画などを楽しむには最適なのですが、長く文字を読み続けると、やはり負担が大きいのです。絵画についての本、あるいは写真を多用した本などでは、カラー写真を綺麗に見ることができますので、確かに液晶画面が最適です。しかし文字だけを読むのであれば、液晶画面よりも、むしろ白黒画面で読む方が、ずっと目に対する負担は少なくて済みます。eInkの出番です。 昔と違い、技術も進歩しましたので、この電子インクの画面は印刷された書物を読むのと、ほとんど変わらずに読書を楽しむことができます。 代表的な製品が、 Amazon の Kindle です。日本語が表示できなかった頃からの利用者である私には、その進歩には、文字通り目を見張る思いがします。ページの移動なども、とてもスムーズになりました。改良して欲しい点は、まだまだありますが、その利便性は、印刷された書物を十分上回っていると思います。

楽天も今では、Koboという電子書籍用の端末を発売しています。外国の会社を買収して発売しているはずです。私はこの製品を利用したことはありませんので、 Kindle との違いは分かりません。ただ Kindle ではKobo 用の電子書籍を読むことはできませんし、その逆も然りです。 Kindle にはなくて、Kobo 用にだけ発売されている電子書籍というものがあるのかどうかは、私には分かりません。 どちらかだけにしか対応していない電子書籍があれば、私たちは端末を二つ用意しなければならないことになります。これは、とても不便です。そうしたなか、最近中国のある会社が、こうした電子書籍用の端末を発売していることを知りました。Likebook という製品です。 eInk を使用した、画面の大きさも Kindleよりも大きい、 Android 端末という製品です。こうした製品が、日本の会社からではなく、中国のベンチャー企業から発売されているというのが、今の実情なのです。

先輩に電子書籍の利用を勧めてみようと思っています。