■20190818(日曜日 晴れ)

 

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夕張市にある「幸福の黄色いハンカチ」記念館の展示ポスターです。黄色い紙は、訪れた人のメッセージです。

 

■昨日の夜、千歳駅のそばのJRinChitoseに泊まり、今朝は8時30分に新千歳空港にやって来ました。レンタカーを借りるためです。アクアに乗って、まずは夕張市役所を目指しました。財政破綻した夕張市は、前市長が知事選挙に勝利し、マスコミを賑わしました。

 

かつての人口の10分の1に縮小してしまった街は、将来の日本の姿です。車で走っていると、寸断されたJR線の線路を、あちこちで見かけました。最初は踏切かと思ったのですが、そうではなかったのです。

 

カーナビに夕張駅と入れていたのですが、到着しても、どこが駅舎なのか、なかなか分かりませんでした。ようやく見つけた駅舎は、いまでは喫茶店らしき店に転用されており、店の手前で線路が途絶えていました。

 

その店の目の前に巨大なホテルが聳えており、そちらに、どうしても目が奪われてしまいます。中国資本に買収され、そして転売された、スキー場付きの立派な施設です。

 

日本の企業から施設を買収した、中国の企業家の記事をネットで読みましたが、転売するつもりはなく、条件の揃った良い施設なので軌道に乗るまで頑張りたい、という趣旨の発言でした。あっという間に軌道に乗って、あっという間に転売されたようです。当時の市長さんは、どう考えていたのでしょうか。北海道知事になられた今となっては、確認のしようもないのでしょう。選挙の際に問題にならなかったのでしょうか。

 

旧夕張駅の真ん前にホテルがあり、さらに、その目の前に立派なゲレンデか広がっている訳ですから、条件は悪くありません。あとは客が集まるか、という一点です。空港からも駅からも送迎バスが出ているようです。

 

■次に立ち寄ったのが、映画「幸せの黄色いハンカチ」記念館です。撮影に使われたセットが保存されています。1977年10月1日に公開された、とあります。私は、まだ大学生でした。映画館で見た記憶はありません。後にテレビで再放送版を見ました。

 

記念館は、破綻した夕張市にとっては大切な宝物でしょう。撮影に使った真っ赤なファミリアが展示してあります。

 

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最初に映画を観たときには、高倉健が演じる主人公が、生き様が不器用というか、やたらに乱暴、いやむしろ凶暴とも見える性格に驚きました。こういう人と生活を共にしても、幸せになることが出来るとは、私のような凡人には、とても思えなかったことを記憶しています。

 

殺人罪で6年間刑務所に入って、はたして主人公の人間性がどれほど変わったのか。映画を観終わって、むしろその先の二人の人生が心配になったほどです。