■20190911(水曜日:曇)

芦別市にある三段滝です。涼しげでした。

■今朝は走らずにゆっくりとお休みました。千葉では未だに電気が復旧せずに、猛暑の中大変な苦労が続いているようです。特に病院では停電していると、適切な医療を行えずに、スタッフの皆さんが大変苦労していることが容易に想像できます。東日本大震災の際は、寒さに被災者がうちひしがれましたが、今回は猛暑の中ですので、これもまた大変です。私達の生活がいかに電気によって支えられているかを痛感します。

NHKスペシャルで映像の世紀という番組を放送していましたが、20世紀は映像の世紀であると同時に、電気の世紀でもあったかもしれません。

■さて、安倍総理が内閣を改造し、新しい大臣の顔ぶれも決まりました。小泉進次郎氏も男性としては史上最年少の入閣となったようです。環境大臣に就任したようですが、活躍を祈るばかりです。先日、小泉氏のある講演会の様子をYouTubeで見ることがありました。毎日新聞の主催した講演会で演題名は、人生100年時代だったように思います。その語り口は優しく、確かに人を引き付ける天性のものを持っていると感じました。

ただ、小泉氏の講演を聞いていると、ああ、そうですか、の一言で終わってしまいそうなのです。まるで、BGMを聴いているような思いなのです。聞いていて、強く心を惹かれるとか、感動するといった心の動きは全く起こりません。耳障りがとても良いのです。邪魔にならないのです。ある意味、何時間でも聴いていられるかもしれません。疲れないからです。

しかし、逆な言い方をすれば、あまり内容がないのです。したがって自分の頭で考える必要は、ほとんどありません。ただ聞き流していれば良いのです。テレビのバラエティ番組に似ているかもしれません。バラエティー番組は要するに暇つぶしです。時間が流れる、それだけが目的の番組です。小泉氏のお話から私が感じたのは、まずそんな点でした。

その裏返しとも言えるのが、山本太郎氏の演説です。山本氏の演説は聞き流すわけにはいきません。自分自身の頭でしっかりと受け止めて、そして考えなければならないのです。そして、文字通り感動するのです。その力は本当にすごいとしか私には言いようがありません。もし1度も、山本氏の演説を聞いたことがないのであれば、是非YouTubeでご覧になることを勧めます。時間の無駄だったと感じる人は、恐らくほとんどいないはずです。そして、小泉氏が語る世界と山本氏が紡ぎ出す世界の違いに心底驚くはずです。

2人とも日本の現状を語り、我々がどう行動すべきかを語っているのですが、まるで別世界の話をしているように感じるからです。小泉氏の語る世界は、まるでメルヘンの世界のようなのです。そこには何の問題もなく、そこに生活している人々の悩みと言ったら、今日の夕飯のおかずは、お肉にしようか魚にしようか、そうした迷いしかないようにすら感じるのです。一方、山本太郎氏の語る世界の住人は、まるで真逆です。社会の中に自分の居場所を見つけることが困難であり、毎日の生活と必死に闘っている人達なのです。

2人の紡ぎ出す世界のどちらが本当の現実を描き出しているのかと問われれば、どちらも間違ってはいないのでしょう。現実の裏と表、そのどちらに焦点を当てるかの違いです。どちらも現実なのです。これからの日本をより良い世界にするためには、どちらを応援すべきなのか、それは自分の頭で考えるしかないのです。