■20190913(金曜日:曇)

北海道 富良野駅の様子です。

■昨夜は静岡県東部眼科医会放談会をプラザヴェルデで開催しました。一般演題6題、そして千葉大学から緑内障を担当されている、白戸先生にお越しいただきました。先生のお話では千葉県では緑内障を専門に診療されている病院が少なく、患者さんが千葉大学付属病院に集中する傾向があるようです。ということは、多くの患者を一手に抱えて先生は大忙しの毎日という事態になります。

緑内障の治療は効果の高い多くの点眼薬の出現によって、昔と比べて大きく変わりました。また疫学調査やOCTなどの新しい検査機器の登場によって、緑内障自体が以前考えられていたよりも、ずっと頻度の高いものであることも分ってきました。実際に現在では中途失明の原因として、緑内障が第1位の原因疾患になっています。40歳以上では5%に、そして70歳以上では10%以上の罹患率があると考えられています。診療していると、高齢者のほとんどに、緑内障性の変化があるように思えてくるから不思議です。

点眼薬でコントロールができない症例は手術が適応となります。以前は緑内障の手術というと手術自体が大変難しいと同時に、術後管理が大変でした。しかも、白内障の手術のように、手術の後にまるで別世界のように物が綺麗に見えるようになる、ということは緑内障の手術ではありません。それ以上病状が進まないようにするという目的での手術だからです。患者さん自身も緑内障の手術を希望しないことが多く、手術を勧める立場の私達も、大変迷う場合が多いのです。

しかし、最近は手術の方法も様々に工夫、改善され、患者さんにとっての負担も、かなり軽減されました。白戸先生のお話をうかがい、手術に踏み切るタイミングを見極めることが、これまで以上に大切だということを教えていただきました。大変勉強になった有意義な放談会でした。

先生は昨夜のうちに千葉にお帰りにならなければなりませんでした。会場の終了後には、大学時代の仲間の先生と歓談されるということで、私は会場でお別れして帰宅の途につきました。またゆっくりお話できる機会があれば、と願っています。

■台風15号のお話も伺いましたが、一軒家にお住まいの先生は、ちょうど台風が真上を通過したようで、一瞬風がピタリと止んだ後に、猛烈な風が吹き荒れ、家が吹き飛んでしまうのではないかと恐怖を感じたそうです。風速が50Mを超えたようですから、その恐ろしさは言葉では言い表せないものだったに違いありません。