■20200130(木曜日:晴れ)

2019年千歳の夜明けです。

■今朝はゆっくりと休みました。昨日は気温が20度近くまで上がると予想されていました。その前日と全く異なり、暖かさに驚きました。実際は18度ぐらいだったようですが、身体がとても楽でした。

年をとったせいもあるのでしょうが、寒さは身に堪えます。体も縮こまってしまいますし、活動するのが億劫になってしまいます。

寒さも緩んだためでしょうか、外出を控えていた患者さんも外来に来られ、久しぶりに外来が混雑しました。花粉症の時期が来るまでは、外来も暇なのです。

■さて、今日の東京新聞「視点」では、論説副主幹の豊田洋一さんが「自民党改憲論の矛盾、米軍撤退こそ党是では」と題して書かれています。1955年に結党された自民党は、結党時に定めた「党の使命」や「党の政綱」に「現行憲法の自主的改正」を明記しました。豊田さんはこう書かれています。

自主独立の精神にあふれた自民党の先達たちは、戦争放棄と戦力不保持の憲法九条を改正して自前の軍隊を持ち、米軍を撤退させることが、日本のあるべき姿と考えていたのだろう。改憲は手段に過ぎず、目的は米軍撤退だった。

なるほど、とても理にかなった主張に思えます。そして豊田さんは、こう語っているのです。

それでも自民党が党是として改憲を目指すなら、その先にある米軍撤退も同時に掲げなければ筋が通らない。米軍の撤退を求めない改憲論など、党是から言えば矛盾だ。

どこの国でも民族主義者と呼ばれる人達がいます。時に極右勢力などと呼ばれることがあるようですが、外国勢力の影響をなるべく排除し、民族による自主独立を掲げる点において、一定の筋が通っていることは間違いありません。

ところが不思議なことに、日本ではこうした人達の存在が私たちの目には写ってきません。いわばアメリカ軍に占領されているような日本の現状を憂い、外国軍隊の排除と国家の独立を唱える勢力というものが、保守の側からは出てこないのです。こうしたいわば倒錯した精神状況というものが、戦後の日本の民主主義をどこか歪めているのではないかと私は感じられてならないのです。