■20230118(水曜日:曇)

2018年1月に出掛けたメルボルン動物園です。もう5年になります。

■今朝は、ゆっくりと休みました。今月に入ってからは、3日毎に走るというペースでしたが、体力から考えると今のところは、それが一番無理のない負荷のようです。

■さて昨年1月号の沼津医師会報「編集後記」に、電気自動車EVのことを書きました。理事・役員が交代で毎月執筆しています。医師会報になぜEVなのか、と思われそうですが、コロナ関係は内科を始め専門の先生方が書かれるでしょうから、自分の感じている時代の変化を紹介しました。

当時は、まだまだEVと言っても、ようやくTesla 車が話題になり始めたばかりの頃でした。たまたま市内でTesla車とすれ違った事があり、少し調べてみました。

優秀なハイブリッド車が街を闊歩している日本では、EVといっても見かけることは稀です。EVなど眼中にない、というのが日本人の正直な心境ではないでしょうか。

ところが調べてみると、世界では大きなうねりが起こりつつあったのです。Tesla社はトヨタの出資を受けたもの、先々の見通しを悲観したトヨタに見捨てられ、一時は倒産の危機に直面しました。安定して大量の車を作り続けるというのは、やはり本当に大変なことなのです。誰にでもできる芸当ではないようです。

そんな危機を様々な革新的な手法を駆使して、Tesla社は乗り切ったのです。2022年のTesla車の販売台数は、予想を下回ったものの、「2022年通期では、生産台数は136万9611 台、納車台数は131万3851 台で、前年同期比では生産台数が約47%増、納車台数は約40%増でした」とあります。

ある雑誌の、年末の予測では、

 2023年は、自動車産業の歴史に刻まれることになるであろう“主役交代”が実現することになりそうだ。

 米テスラのミドルサイズSUV(スポーツタイプ多目的車)「モデルY」が、23年の年間販売台数で世界首位に躍り出る公算が高まっている。

実現すれば、単一モデルの量販車として初めて電気自動車(EV)がガソリン車を抜くことになる。

ちなみに21年の世界ランキング首位はトヨタ自動車の「カローラ」。続くトヨタ「RAV4」、米フォード・モーターのピックアップトラック「Fシリーズ」が100万台クラスで、上位車種の常連となっていた。

まさに2023年は歴史的な年となりそうです。そして残念ながら、EVの世界では、日本メーカーの存在感は微々たるものなのです。あまりにも優秀なガソリンエンジン車を量産しているからです。現状から抜け出る必要が無いからです。

最近、ホンダがEVを作るためのバッテリー工場を立ち上げる際に、選んだ共同事業者は、韓国メーカーでした。日本にも優れた電池メーカーはあるのですが、どうやら巨大な投資額に恐れをなして、腰が引けたようです。

半導体以来、このパターンの繰り返しです。リスクを取る経営者がいないのです。そして置いてきぼりを食ってきたのです。大手企業の内部留保は、史上最高だそうですが、次の時代のための技術革新に、投資をしなければジリ貧になるだけなのです。

先の読めない時代に、先行投資をするには勇気が必要です。そして誰かが責任を持って、決断しなければ駄目です。そのあたりが、足かせになっているようです。