来日ドクさん カネミ被害者と交流 ダイオキシンの苦労 孫まで

木曜日:曇

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■朝からどんよりした空が広がっています。天気予報では、気温は昨日ほど上がらないものの湿度が高く蒸し暑いとのこと。お盆に入り外来も昨日の午後からは閑散になってきました。17日の日曜日が休日当番日で今年はどこへも行けませんので、お盆中は通常通りに仕事をして、夏の終わりに休みを取る予定です。

■今日の東京新聞朝刊には、興味ある記事が掲載されていました。26面に「来日ドクさん カネミ被害者と交流 ダイオキシンの苦労 孫まで」と題するものです。

 ベトナム戦争でアメリカが散布した枯葉剤の影響とみられる結合双生児として生まれた弟のグエン・ドクさん(33)が来日して、同じダイオキシン類による被害に苦しんでいる日本のカネミ油症事件の被害者と交流した、という内容です。

 未だにカネミ油症事件の被害者の間で子や孫にまで被害者が出ていること。様々な身体症状に苦しむ十代から二十代の若者が少なくない上に差別や偏見を恐れて、家族間でさえ被害が隠されがちな現実があるとのこと、などは正直知りませんでした。

 「原因不明の症状が次々と出るのは、ベトナムも日本の油症患者も同じ。ダイオキシンの研究者は、現場に足を運んで実態をつぶさに見てほしい」と、被害者の宿輪さんは話されています。

 私達がベトナム枯葉剤被害者支援の旅で感じたのも、被害が国民にはあまり知らされていない、という現実でした。通訳を務めてくれた若い女性も、学校では殆ど習うことは無かった、と話していました。人里離れた農村で見捨てられて、誰からも顧みられること無く、細々と家族の介護を受けて暮らしている被害者の皆さんを見るのは、とても辛く悲しい経験でした。戦争で被害を受け苦しむのは、こうした庶民であることは、いつの時代も同じなのです。その事を忘れてはなりません。



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