成熟国家の行方

(月曜日:曇)

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■今朝は走りました。昨日は2万歩近く歩きましたから、いささか脚が重くて大変でしたが、それでも2キロ、3キロと走り続けるうちに体も軽くスムーズに走ることができました。今日の午後からは東海地方でも雨のようです。明日の朝は天気も崩れそうなので、今朝は頑張って走りました。

■さて昨日から、『成長から成熟へ ――さよなら経済大国 (集英社新書) [Kindle版]天野祐吉著』を読み始めました。読者の感想欄に、「天野祐吉さんが亡くなられたことを、迂闊にも知らないでいた。今朝の朝刊で読んだこの本の書評で知り、慌てて書店に走った。本人の意向で葬儀は行わなかったということだが、亡くなられたのが2013年10月20日。出版が2013年11月20日であるからこの一冊は天野さんが私たちに遺した遺言に他ならない。」と、ありました。

 テレビにも出演されていましたから、私もお顔は知っていましたが、著作としては始めての本でした。広告業界に長く在籍され、その世界から見た日本の現状と未来を語られています。興味深い指摘が次から次へ登場するのですが、なるほどと思ったことの一つに、福袋のことがあります。どこのデパートも福袋の販売に力を注ぎ、また消費者も福袋の獲得に長蛇の列をなすのです。それに対して、

 百貨店の売り物が福袋しかなくなって、たくさんの人がアリのように福袋に群がっている図って、やっぱり何かが歪んでいると思いませんか。

 いまやそんな物やサービスがあふれかえって、福袋くらいしか買うものが思いつかない世の中になってしまいました。


 という指摘は、なるほど確かにそうかもしれない、と得心するわけです。しかし一方で、見えざる貧困の問題が大きな課題になりつつあります。母子家庭を中心に子ども達の貧困問題も深刻です。先進諸国の中でも日本は深刻度で、悪い方から数えたほうが早いほどなのです。

 また独身女性の貧困問題が、これまた大きな問題となりつつあります。物が溢れているのも事実ですし、かたや貧困問題が焦眉の急になっていることも事実なのです。一挙に社会を変えることは、もちろんできません。しかし放置して良い問題とは、到底思えないことも事実です。一人ひとりが、しっかりと社会的な意識を持ち、忍耐強く変革に取り組んでいかないと、ほんとうに大変なことになりかねません。



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