2010年10月8日(金曜日:曇り一時雨)


さてさて見学編パートツーです。渡し船で対岸に渡り、展示館を梯子しました。夕食は豪華版と聞いていたので昼食は取らずに回ろうか、とも通訳の顧蘭英さんと話していたのですが、さすがに歩きずくめではお腹が空きました。

 簡単に済ませてと外のベンチで食事をしていると、何と何と雨が降り始めました。拓の機転でパラソルの下に移って食事をしていたのですが、その時は日差しを避けようと移動したのです。ところが、思わぬ雨。しかも次第に雨足が激しくなって来ました。致し方なく、一番身近な展示館に移動し雨が上がるのを待ちました。一時間ほどで雨も上がり見学の再開です。

 しかし夏の暑さの盛りに、もしこちらに来ていたら、本当に死ぬ思いだろう、と想像できました。時期的には最高のタイミングでした。拓のおかげだね。


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 どうやらブルース・リーのモニュメントのようです。今年生誕70周年を迎えるリーは、「燃えよドラゴン」で一躍世界的な大スターになりました。NHK BS でも、特集をしていました。未だに大スターなのでしょう。

 その背景にあるのは、「城市未来館」、つまりは「都市未来館」です。


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 雨上がりを歩き始めました。蒸し蒸しするようなことは、少しもありませんでした。背景の展示館は、何の展示館か結局分かりませんでした。「上汽集団-通用汽?館」とありますが、M、上海汽車集団(SAIC)、五菱汽車(Wuling Motors)による小型商用車の合弁事業である上汽通用五菱のことでしょうか?


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 世界中で蛇口の水が飲めるのは日本だけだ、と真しやかに噂されていますが、ここ上海万博会場には蛇口から飲める水がありました。

 「真飲水」ということでしょうか? 中国漢字は、なかなか難しいです。


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「Romania」、ルーマニア館です。


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この展示館は、どこのものか分からずじまいでした。


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カリブ海諸国の共同展示館です。一国だけでは費用の面で難しいのでしょう。


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 歩きずくめで、いささかというか、結構疲れました。拓はへっちゃらのようです。さすがに若さがものをいいます。


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 なるほど、これで「チリ館」です。この時は、まだ鉱山からの救出劇は始まっていませんでした。


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夜に入って夜景が美しくなりました。中国館を背景にして。


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 さてさて、最後の記念撮影です。日本館を背景に。残念ながら、夜の7時を過ぎても待ち時間は3時間。諦めました。


こうして朝の9時にホテルを出て以降、記念会場を後にしたのが午後の7時半。正直歩き疲れましたが、楽しい一日でした。何しろ天候に恵まれました。暑すぎず寒すぎず。途中雨に降られましたが一時間の雨宿りで事なきを得ました。その間にも拓と色々話すことができたのでむしろラッキーでした。

 ところがどっこい、そうは簡単に問屋が下ろしてくれませんでした。第二幕があったのです。行きはタクシーでしたので、帰りは会場を出て地下鉄に乗ろうと予定していました。会場から最寄りの地下鉄駅までは徒歩十分と案内書には記載されていたので、拓と二人で出口から歩き始めました。出口からすぐのところにバス停があり、観客がみなさんバスに乗っていました。後から考えるとなぜその時にバスに乗らなかったのか、と後悔しましたが、時すでに遅し。

 道路標識に従って出口正面の大通りを右折し歩き始めたのですが、人通りが全くありません。変だなぁ、とは思いながら地下鉄駅はもうすぐだろう、もうすぐだろう、と 30 分も歩いているうちに橋を渡り終わりましたが、いっこうに駅らしきものがありません。やがて交差点に出ましたので、まずはお巡りさんに尋ねてみました。

 すると、何と何と目的の駅まではここから歩いてさらに30分はかかるというのです。お互いたどたどしい英語でのやりとりで心許なかったので、失礼とは思いながら、別のところで別の婦人警官の方に再度尋ねました。すると、ここから4分で駅がある、というのです。助かった、と言われたとおりに歩いていくと、出くわしたのは何と対岸への渡し船の発着場。

 再度そこの係員に尋ねると、そこからさらに歩いて数分で駅がある、というのですが、あるいてみると、薄暗がりの何だか恐ろしげな細い道になっていきます。これはダメだと逆戻りし、最初の交差点に戻りました。

 結局、正解はあのバスが地下鉄駅までの送迎バスだったのです。通訳の顧蘭英さんが後で教えてくれました。それならそうと案内を出しておいてくれれば良いのに、と恨み節の一つも出ようかというところです。それにしても地下鉄の駅は途中の橋の中程にあったはずだ、と言うのですが、そんな案内は見当たりませんでした。本当にあったのかな?

 と、こう書いていくと、中国人っていうのは何て意地悪なんだ、と日本のマスコミ流の反中ブログになりそうですが、決してそんなことはありません。お巡りさんも、どの方も大変親切で私の拙い英語に一生懸命に付き合ってくれ、何とか教えてあげようと一生懸命なのが私にも分かりました。

 ただ、結果として地下鉄の駅には辿り着けませんでした。拓の機転で交差点でタクシーを呼び止めました。反対方向でしたが、親切にも交差点の反対側で止まってくれてました。拓が持っていたホテル名を記載したパンフレットを見せると、分かったとばかりにスタート。雲助タクシーにでも当たったらどうしよう、料金をふっかけられたらどうしよう、などと正直道中は心穏やかではありませんでした。

 しかし30分ほどの後、間違いなく目的のホテルまで届けてくれました。しかもツアーで貰っていた50元の交通券で、きちんと清算してくれました。確か 37 元だったと思います。タクシーの運転手さんが本当に神様のように見えました。外国からの旅行客にとって、タクシーの運転手さんの印象というのは、実に大きな部分を占めるものだと改めて実感しました。

 たった二回乗車しただけですが、上海のタクシー運転手は実によく教育されている、と感じました。これだけで、上海の、いや大げさに言うと中国全体の印象が変わりました。行き惑った旅行客の困惑とは、それほど大きなものだ、ということでしょうか。

 さてようやくホテルに辿り着きましたが、もう歩き回る元気は残っていなかったので、ホテルの近くの、こちらでいうと、バーミアンみたいな中華チェーン店で夕飯を取りました。安くて美味しかったです。

 目の前にあったローソンで酎ハイを買い込み、無事着いたことを祝ってホテルの部屋で二人で乾杯しました。寝る前に万歩計を見ると、31,498 歩を記録していました。記録をとり始めた日(2003/6/18)から、始めて一日3万歩を越えました。新記録でした。

 終わり良ければ全て良し、でしょうか。


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