■2023/02/14-03/12
■2月15日の夜、Ayaが我が家に戻りました。Takuの結婚式に出席するために、2018年に帰国して以来、5年ぶりです。昨夜はNonと一緒に楽しく時を過ごしたようです。今回は2週間遅れで、Benも日本にやってきます。あっという間の5年でした。
その間にTakuには、二人の息子が誕生しました。何という変化でしょう。その間に私も歳を取りました。2018年には、ベトナム支援の旅にも出かけ、12月には「お伊勢さんマラソン」にTakuと一緒に参加していたのです。つい昨日のことのようにも思えますし、遠い昔のことのようにも感じられます。
■2月25日には、家族5人で三津の松濤館に泊まりました。これからのことを相談する家族会議の時間も取ることが出来ました。これまで子どもたちが辿ってきた、そして私の知らなかった、それぞれの苦難、葛藤の一端を知ることが出来ました。
そんな機会は、たぶんこれが最初で最後でしょう。
■2週間後にはBenも来日して、その足で二人して北海道に出かけました。Benのたっての希望でした。気温が上昇し、思いのほか暖かで拍子抜けだったようです。新鮮な北海道の食材を満喫したとのこと。Benは日本食が大好きなのです。
■さて3月5日には、AyaとBenと3人で名古屋に向かいました。Nonが手配してくれた、人間ドックを受けるためです。今年、私が古希を迎える節目に、一度総点検をするようにという、Nonの配慮です。
静岡駅から「ひかり」号に乗りましたが、今回は浜松駅の次は、もう名古屋駅。そこから、あやちゃんが調べてくれた、ひつまぶしの名店までは、あおなみ線の電車に乗って駅から歩きました。
スーパーに隣接する、そのお店は多くの客で混雑していました。大盤振る舞い、一番高いメニューを注文しました。とても美味しくいただきました。以前たくと一緒に名古屋に出向き、名古屋ウィメンズマラソンを見物して、野口みずき選手を応援した帰りに食べた、違う店のひつまぶしと良い勝負でした。
昼食も終わり、次は名古屋城見物です。あやとBenがスマホで道順を調べてくれました。大きなキャリーバッグを引きずりながら、Benは平気そうでした。こうした旅に慣れているのでしょう。バスに乗って向かいました。
暖かで穏やかな午後でした。
■さて、こうして楽しかった午後の散策も終わり、宿に向かいました。私は明日の人間ドックに備えて、病院の近くに宿を取りました。
夕食は二人で、居酒屋を選んだようですが、ほとんど焼き鳥居酒屋でした。三人で楽しく時を過ごしましたが、あやちゃんと向き合って、これからのことを色々と話し合いました。私達夫婦二人のことを、心配してくれての助言です。
言われるとおりだなぁ、と頷くしかありませんでした。両親のことを、心から心配してくれているのです。今回のVIP人間ドックも、のんちゃんの発案で3人が費用を折半してくれました。それぞれにとって、とてつもなく大きな出費です。
3月6日、月曜日の朝から、検査の開始です。火曜日の昼に全て終わり、検査結果の報告です。担当の先生から、懇切丁寧に説明を受けました。腫瘍や脳動脈瘤、異常な動脈硬化所見などは無く、痴呆症の方も、現在のところは心配ないようです。
悪玉コレステロール値が少し高いのですが、善玉コレステロールも高く、その比から言えば安全領域なのですが、下降薬を飲んでも良いかもしれません、というお話でした。
骨密度もランニングのおかげか、年齢よりも高く、今のまま運動を続けてください、とのこと。食生活と運動のおかげと、改めて生活習慣の大切さを再確認しました。
終わってみれば、しばらくは問題無さそうで、ほっと一安心です。と言っても、古希といえば、いつ旅立ってもおかしくない年齢です。準備だけはしておかないと、子どもたちに迷惑がかかりますので、踏ん切りをつけるのには、ちょうど良い機会となりそうです。
あやちゃんが最後の説明を一緒に聞いてくれました。きちんと質問してくれたり、画像データーをいただけないのですか、と私ではとても訊けないことを、堂々と要求してくれて、その鋭い視線には驚きました。良い仕事をしていたに違いありません。
無事に終わって、バスで駅に向かいました。新幹線での帰宅の旅です。コロナ感染症の問題もあって、入院中は病室から外出することは一切できず、とても窮屈でした。数メートル離れた給湯器まで行くのが、せいぜいでした。一人きりで部屋に缶詰の二日間でした。ゆっくりと、これからのことを再考するには、ちょうど良い機会と切り替えて時を過ごしました。テレビも見ませんでした。
帰りの新幹線の中では、日本とオーストラリアの文化の違いについて、Benと話し込みました。あっという間に時が過ぎ去り、東海道線に乗り換えです。あやちゃん達のお陰で、楽しくドックの旅を終えることができました。一人では、こうは行きません。感謝するしかありません。
帰ってきてからは、楽しい四人での夕食です。Sunのお土産、鱒寿司を楽しくいただきました。美味しい、美味しいとBenも食べていますから、本当はどこの国の人か分からない程です。日本食に対して、全くアレルギーがありません。
(●^o^●)
■こうして楽しかった、あやちゃんの帰国も終りを迎えました。致し方ありません。それぞれが家庭を持っているのですから、滅多なことでは集うことは無理です。
たくの所へも行って、甥っ子たちとも会ってきました。まるで、あやが母親のように抱っこしていました。兄弟姉妹と言っても、それぞれが社会人になり家庭を持てば、何か事がない限り集うことは困難です。
のんちゃんが、こうして全員集合を掛けてくれたおかげです。本当に貴重な毎日でした。
体力の衰えは自覚していたのですが、終活までは、なかなか踏ん切りが付きません。でも今回の家族会議もあって、今こそその時なのだと痛感しました。
身辺整理といっても簡単ではありませんが、昨年リフォームをした際に感じた、断捨離の決断というものが、これからは必要です。あれもこれもではなく、あれかこれかなのです。
まだまだ自分は当分のあいだ現役で、後始末など遠い先の話と高をくくっていました。在原業平の歌を思い出します。もうすぐ、その時なのです。
「つひにゆく 道とはかねて聞きしかど 昨日今日とは思はざりしを」