2016天安門

2016年05月01日(日曜日:晴れ)- 04日(水曜日)北京 天安門


5月4日 天安門


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 さて北京の旅も今日で終わりです。午後からは北京空港へ向かわなければなりません。午前中をどう過ごすか。二人で相談して、二日前に雨の中、車で通り過ぎるだけだった天安門に行こう、と決めました。

 最初の日に、チョウさんと一緒に北京の地下鉄に乗りました。その時は、切符の購入なども、傍から見ていただけなのですが、何事も自分でやってみないと分かりません。

 ホテルのフロントでもらって説明を受けた天安門までの地下鉄の路線図を元に、切符売り場で必死になって説明しました。中国語は全く分かりませんし、全く発音できません。

 それでも何とか身振り手振りと英語を駆使して切符を無事に購入するこることができました。11駅乗って乗り換えて、5つ目の駅が目的の降車駅となります。30分ほどかかります。往復で一人 8 元 = 150 円ほどでしょうか。













■往復の地下鉄の中で、二度も席を譲ってもらいました。一度目は、30代でしょうか、見目麗しい女性でした。地下鉄の中では、北京の市民の皆さんは、黙々とスマホを見ている方が殆どで、日本で見ている中国からの観光客の皆さんの様子とは、全く別の世界でした。

 目的の駅が近づいてきたので、少し離れたところにいた高齢者の女性に席を譲りました。手を持って席まで誘導しました。電車を降りる時には、最初に席を譲ってくれた女性にお礼を言ってから電車を降りました。

 見ていると結構みなさん、席を譲ってあげているのです。日本ではあまりみない光景です。中国というと、みんなが争うように電車に乗り込んだり、並ぶ順番など平気で無視したりと、良い印象を持っていなかったのですが、少なくとも北京では、だいぶ違っていました。

 とは言っても、並んで待つ、という習慣は確かに一般的ではないようで、少し間が空いていると、さっと中年のおばさんが割り込みをするのは日常茶飯事のようです。


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 かの有名な天安門です。1949年10月1日に、この門の上で毛沢東が建国を宣言したのですから、歴史的な建造物であることは間違いありません。

 道路を隔てて広がるのが、天安門広場です。どちらも警備が厳重で、手荷物チェックはもちろん行われました。

 公安関係者が、そこら中にいる、という感じです。もちろん機関銃を下げてというわけではないので、物々しいとは言っても、物見遊山の気分が壊れるというほどではありませんでした。


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 バスの向こう側が、かの有名な天安門広場です。


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 天安門の脇の道を一本入ると、写真のような緑多い古い商店街の様相です。あの喧騒とは、まるで別世界です。




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 こちらは天安門広場を中に入ったところです。何重にも同じような構造物が立ち並んでいます。故宮も、そうでした。特徴なのでしょう。


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 途中で退場できないのが困りました。戻ろうとして警備の人に、戻れないから先へ行きなさい、と指示されて致し方なく、奥へ進みました。


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 緑一杯の並木道です。木陰を楽しみながら散策しました。


■さてこうして、午前中の散策も時間切れになりました。帰路の途に就く時刻です。大回りして、何とか地下鉄の駅までたどり着きました。結局一駅分を歩いた計算になります。

 今度は5つ乗ったら乗り換えて、11個目の北土城駅まで戻らなければなりません。ギリギリのところでした。何とか12時のチェックアウトまでにホテルに滑り込みました。荷物はまとめてありましたので、部屋へ戻って荷物も持ってフロントへ向かいました。

 無事にチェックアウトも終了しました。荷物を一旦預けて昼食を取るためにでかけました。昨日、目を付けておいたパン屋さんです。コーヒーとパンで最後を締めくくることにしました。

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 パンは一種類ずつ蓋のついたケースに収納されていることが異なっています。衛生的です。日本では、まずありえません。ただアイスコーヒーを注文する段になって困りました。何を言っても通じないのです。

 アイスコーヒーが和製英語だとは知っていたのですが、全然通じないことに困惑しました。ところが、調べてみるとネットでは以下の様な記述があります。

 やはり、ice coffeeは世間一般で認められた使い方になったようです。

 というわけで、辞書をもとにice coffeeの文法的な解説をすると、「ice coffeeのiceはicedの略式として使われる形容詞のiceである」ということになります(なぜicedの略式としてiceが使われるようになったのかはわかりませんが、ウメダくん曰く、「おそらくiced coffeeが言いにくいからでは」とのこと)。

 また、文化的な側面から見ると、コーヒーを冷やして飲むのは日本人が始めた飲み方だという説があるので、日本の「アイスコーヒー」が英語圏に逆輸入されるかたちで、「ice coffee」という呼び方が広まったという考え方もできそうです。

 では、ネイティブスピーカーはどんな感覚でice coffeeをとらえているのでしょうか? ネイティブスタッフのPeterに「ice coffee、ice tea、という言い方についてどう思う?」と聞いてみたところ「そう言う人は、いるよね」という反応でした。自分は使わないけど、ある程度使われている表現だよね、という認識のようです。

 というわけで、いつの間にかice coffeeが間違いだった時代は終わっていたのですね。「言葉は生き物」とはよく聞きますが、英語も日々、変化しているんだなぁと実感した、ice coffeeの一件でした!


 ところが、対応してくれた若い女性店員の方には、全く通じませんでした。冷たいコーヒーというメニューが無いわけではなさそうなのですが、困りました。それでも身振り手振りで何とか注文できました。

 小一時間ほど過ごしてホテルに戻りました。その途中で面白いことに気づきました。

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 中国人自己的便利店、とはうまい命名です。コンビニエンスストアよりは、遥かにマシです。

 日本語にはカタカナがありますから、インターネット、とそのまま書き換えれば済むことですが、中国語ではそうは行きません。したがって、インターネットは、「国際互聯網」となりますし、パソコンは、「個人電脳」に早変わり。

 でもカタカナに書き換えるだけでは意味は全く分かりません。意味もわからず、分かったつもりで使っているところが、日本人の曖昧さの極地です。私は中国式のほうが、よほど国民のためになる、と思っています。

 テレビを見ていても、特に文系の先生方に多いのですが、やたらと横文字をそのままカタカタで言い換えて話をする人がいます。正直言えば、そうした先生って、たぶん信用しないほうが正解なのでしょう。本当に困ったことです。日本人の造語力は、衰えるばかりです。