2016年05月01日(日曜日:晴れ)- 04日(水曜日)北京 万里の長城の旅


5月1日の旅の様子













■土曜日は、いつものビジネスホテルに泊まって、夜は居酒屋で前夜祭と洒落こみました。勝手知ったるコースですので、迷うこともなく、スイスイと北京行の飛行に乗り込みました。

 JALパックの旅ですので、少々値段は張りますが、安心です。北京国際空港に着くと、チョウさんが待っていてくれました。息子さんが32歳で、現在東京に住みながらソフトウエア開発に従事されているそうです。優秀なのでしょう。
 
 チョウさんは大学時代に日本語を勉強されたとのことですが、中国語といえば、ニイハオとシェシェしか知らない私のようなものからすると、尊敬するしかありません。

 ただ、そうは言っても何でもかんでも日本語が分かるというわけには行きません。当然こちらのレベルと同じとは行きませんので、話が咬み合わなくて尻切れトンボの様なことになることが何度もありました。

 旅とは、まさにこちらのレベルが試されているのですが、同時に通訳のレベルでもあることは間違いありません。


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飛行機の中から富士山が綺麗に見えました。嬉しい瞬間です。


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 羽田空港9時10分発、午後0時05分に北京国際空港に到着です。オリンピックに合わせて突貫工事で完成されたようです。立派な空港です。ちょっと受付に時間がかかりましたが、たぶん昔に比べたら、格段に改善されたに違いありません。 


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 北京の街に降り立って、まず驚いたのが、街の空を舞う柳絮(りゅうじょ)でした。

 柳絮(りゅうじょ)とは、綿毛を持ったやなぎの種子が綿のように飛び散るもの、とのこと。


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 さて午後から、どう時間を過ごすか相談した結果、チョウさんに北京の地下鉄を利用して天壇公園に行くことにしました。

 ネットによれば、京市東城区に位置する史跡で、明清代の皇帝が天に対して祭祀(祭天)を行った宗教的な場所(祭壇)である。敷地面積は約273万m²。1998年よりユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録された、とあります。

 とにかく広い敷地内に、様々な祭壇があり、地元の人々が大勢訪れていました。中国では、この日までが休日とのことで、人出であふれていました。

 ホテルの最寄りの地下鉄駅は、「北土城」という駅でした。最後の日の午前中に、Sunと二人で、この地下鉄を利用して天安門広場に行きましたので、地下鉄にはお世話になりました。


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 チョウさんが切符を買ってくれましたが、二日後に二人だけででかけた時には、地図を見せながら、この駅まで二枚ください、と身振り手振りと英語で何とかなりました。


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 北京の地下鉄は、とても綺麗でした。日本よりも警備が厳しくて、まるで空港のようでした。もちろん空港ほどではないものの、手荷物の検査があります。

 地下鉄内の様子は、とても興味深いもんでした。私などより、やはりSunの方が、女性の視点もあるのでしょうが、格段に鋭く乗客を観察していました。

 日本で抱いていた中国人の皆さんへの先入観というものが、ガラッと変わってしまいました。



■さて初めての北京訪問の印象は、これまで漠然と抱いていた中国に対する印象を一変させました。もちろん、たった四日間の訪問で何が分かるのか、という問いかけは確かです。
 
 それでも、こうした民間の交流が、日本のマスコミを通じて流されている一定の傾向を正す働きは大きいのです。日本では政府の方針もあって、中国を仮想敵国にしたてたい、という思惑が強いのです。大本営の発表を鵜呑みにして地獄に落ちた戦前の日本人と、あまり変わっていないという点では、学習効率の悪い国民なのかもしれません。

 アドラー心理学で行動面の目標として掲げられた第一番目が、自立して生きること、という指摘を、我々は思い出すべきなのです。

 思ったよりも街は綺麗で、地下鉄に乗っている人々は親切で優しかった、という実感は、決して小さくはないのです。それぞれの政府の思惑を超えて、民間の交流を進めることが、二度と同じ誤りを繰り返さないためにも、とても大切だということを実感した旅行でした。