■20241003(木曜日:晴れ後雨)
■さて今日から恒例の、就学時健診が始まります。来年小学校へ入学する生徒さんの健康診断です。少子高齢化で入学者数も年々減少しています。検診をする立場からすれば、少ないほうが楽なのですが、地域に子どもたちの声が聞こえなくなるのは、寂しい限りです。
先日は友人のY先生から連絡をいただき、今年度限りでクリニックを閉じるつもりだ、と連絡をもらいました。まだ70代なかばですので、継続は可能なのでしょうが、持病もあって決断されたようです。
私よりも数年前に開業され、地域のまとめ役として長い間お世話になった先生ですので、ついにその日が来たのだ、と感慨深いものがありました。その次は自分だ、という思いが、いよいよ現実味を一気に増してきました。
担当している学校医は、他の先生にすでに依頼済みで、次年度からの移行にも問題がないように手配されたようです。こうした地域での公的義務が、閉院の際には重しになります。代替医療機関を探す必要があります。面倒な仕事ですから、本当は誰も引き受けたがりません。
日本中の地方で、おそらく同様の変化が、これから続出するはずです。高齢化した開業医が、マイナカードを始めIT化の高波を乗り切れずに、閉院に追い込まれるパターンです。
無医村の状態になる地域が、激増するはずです。そこまでの変化を、この目で見る時間的な余裕は無さそうですが、そうした状況の到来は、まさに目に見えています。
孫たちが成人する頃の日本社会は、いったいどんな様相なのか。あまり想像したくないというのが、正直な思いです。