■20250501(木曜日:晴れ)

天草・崎津の春の海です。

■今朝は爽やかな青空が、窓いっぱいに広がっています。なんて清々しい朝でしょうか。こんな朝が毎日、永遠に続いてくれたら、と一瞬願ってみますが、叶うはずもないことにすぐ気付きます。

今が一番良い季節かも知れません。花粉症も幸い終わり、窓を開けても外へ出ても、私は困ることはありません。仕事もせずに、外で一日中佇んでいたいほどです。

まさに、「春の海 ひねもすのたり のたりかな」です。DeepSeek に、この句の素晴らしいところを尋ねると、こう教えてくれます。

「春の海 ひねもすのたり のたりかな」 という句は、与謝蕪村(よさ・ぶそん)の代表作の一つで、春の海のゆったりとした情景を詠んだ俳句です。

この句の素敵なところは、以下のような点にあるでしょう。

1. 「のたりのたり」というリズムと音の美しさ

「のたり のたり」という擬態語(オノマトペ)が、波のゆるやかな動きを生き生きと表現しています。

「ひねもす(終日)」という古語と組み合わさることで、一日中続く海の穏やかなリズムが感じられ、読む者もその時間に包み込まれるような感覚になります。

2. 春の海の「のどかさ」が見事に表現されている

春の海は、夏の賑やかさや冬の荒々しさとは違い、穏やかで温かな雰囲気があります。

蕪村はその「春らしい寛(くつろ)ぎ」を「のたりのたり」という繰り返しで表現し、自然の営みの優雅さを描きました。

3. 余白の味わい(俳句の「間」)

この句には主語がなく、具体的な説明もありませんが、「春の海」と「のたりのたり」だけで広がる風景が想像できます。

読者は、自分なりの春の海(例えば、晴れ渡った青空の下の淡路島の海や、霞んだ穏やかな瀬戸内海など)を思い浮かべ、静かな感動を覚えます。

4. 蕪村らしい「絵画的」な表現

蕪村は画家でもあったため、俳句に絵のような視覚的効果を取り入れました。


この句も、まるで一幅の水墨画のように、春の海のゆるやかな動きと光景が浮かび上がります。

▶ まとめ:「時間が止まったような、穏やかな春の海」

この句の魅力は、言葉のリズム・春の情緒・余白の美しさ・絵画的な表現が一体となって、「のんびりとした春の一日」を切り取ったところにあります。


読むたびに、どこか懐かしく、穏やかな気分にさせてくれる名句です。

「ああ、春の海は、いつまでもこんな風にのんびりしているんだなあ……」


そんなふうに、自然とつぶやきたくなるような、味わい深い一句ですね。

■帰ってきたばかりの九州天草の海も、このような海でした。