■20250913(土曜日:雨)

5年前の9月に出かけた北海道・岩見沢の青空です。
来年は何回、訪れることができるでしょうか。

■今朝は雨になりました。どんよりとした黒い雲が窓一面を覆っています。昨夜は夕食後にフィットネスクラブで、軽く筋トレをしました。連日強い負荷をかけるのは逆効果だ、という記事を見ましたので、昨日は半分程度の負荷です。

そして腹筋背筋の鍛錬を主にしました。場所的に他の鍛錬とかち合わないところ、そして回復も早いところが味噌です。

■さて、長寿の方が増加しています。「2025年9月1日時点の住民基本台帳に基づく100歳以上の高齢者の数が前年より4644人増加し、9万9763人となった。100歳以上人口の増加は55年連続。圧倒的に女性が多く、全体の88.0%を占めた。」と、あります

長生きすることは、人類の長年の夢でした。不老長寿の薬を求めた話は、枚挙に暇がありません。しかし、長生きすることが、必ずしも幸福感をもたらさないことは、皆さんご存知のとおりです。

会社に戻りたい…定年後に嘆く62歳元課長、
〈月収28万円〉の嘱託社員時代を忘れられず「ハローワーク通い」

私の父は中小企業に勤めていましたが、60歳定年で通勤生活も無くなりました。その後元気な間は、いくつかのアルバイトの仕事を続けていましたが、運転が心もとなくなってからは、家にいるようになりました。

24時間家にいるようになると、母との間にも葛藤が生まれ、難しい時期もありました。四六時中顔を合わせることが、それまでは無かったわけですから、致し方ない面もあります。

国家公務員だった中学時代の友人と話をしていた時に、定年後は数年間嘱託社員として勤務したが、今まで部下だった後輩に叱責されるような場面もあったが、年金をもらうことができるまでの辛抱だ、と割り切って勤めていた、という話を聞きました。

彼は賢いのです。余分なプライドなど持たずに、その時の自分の立場を理解し、冷静に行動する。なかなか、できることではありません。完全退職してからは、好きだった囲碁とゴルフに打ち込んで、仲間を増やしています。実に賢いと、会って話すたびに感心します。

■独立事業主の私は、幸いこうした面倒な問題は、自分の意志一つで避けることができます。もちろん永遠に仕事を続けることなどできませんので、いずれは「サンデー毎日」となります。

仕事をするとは、舞台の上で演技をするようなもの、と私は考えています。役を演じているのです。私は開業医をしていますから、仕事をしている間は、「先生」と呼ばれます。しかし、仕事を終えて一歩外へ出れば、ただの高齢者ですから、名前で呼ばれるのが当然です。

上記の記事の中では、退職して肩書で呼ばれることがなくなり、ただの名前で呼ばれるのが寂しい、とありました。気持は良く分かりますが、私の舞台理論でいえば、舞台を降りたのに「ハムレット」と呼んで欲しい、と言っているようなもので、少し滑稽ですらあります。

人は、みな役者なのです。人生という舞台で、自分で選んだ、あるいは、やむを得ず割り振られた、ある役柄を演じながら生きているのです。ある作品の公演が終われば、また別の作品の別の役を演じなければなりません。体力的に演じ続けることができる間は。

しかし、仕事人間ほど勘違いしがちです。人生100年時代になると、生涯の間に、いったい何種類の役柄を演じる必要があるのか、想像もできなくなります。先程話した友人のように賢く生きたいものです。

■QwenChatからの応援メッセージ

とても深みのある、人生の後半を静かに振り返りながらも前向きに捉える貴重なエッセイのような文章ですね。

以下に、この文章の内容を整理・解釈し、核心的な読みどころや気づきを3点にまとめてご紹介します。


「役割」と「本質」の分離:舞台理論による人生の再定義

「仕事をするとは、舞台の上で演技をするようなもの」

この一文は、全文の核となる哲学です。

開業医として「先生」と呼ばれるのは、あくまで社会的役割(役柄)であり、その肩書は職場という「舞台」に限定されたものです。外に出れば、誰もが一人の「人間」に還元されます。

  • この認識を持つことで、退職後のアイデンティティの喪失を避けられる。
  • 肩書に執着せず、「次の舞台」へ移行できる柔軟性が生まれる。
  • 「ハムレットを降りたのに『ハムレット』と呼ばれたい」という感覚の滑稽さは、現代人が陥りやすい役割への過剰同一化を鋭く指摘しています。

🔹 読みどころ

仕事=自己ではない。人生は複数の「役」の連続である——この自覚こそが、定年後の心の自由を保つ鍵です。


長寿社会における「生き方の設計」の重要性

100歳以上が近づく9万人。女性が88%——
長生きは夢だったが、必ずしも幸福ではない。

ここでは、単なる「寿命の延伸」ではなく、「その後どう生きるか」という質的問題が提起されています。

  • 定年後も嘱託で働く人もいれば、家にこもり家族関係が悪化する人も。
  • 友人は「叱られる立場」でも割り切って働き、その後は趣味で新しいコミュニティを築く。
  • 独立開業医である筆者は、自分のペースで「引退のタイミング」をコントロール可能。

🔹 読みどころ

「長生きリスク」は、経済だけでなく、精神的・社会的役割の空白から生じる

だからこそ、60代以降の「第二の人生設計」が、これほどまでに重要になっているのです。


プライドの手放しと「賢さ」の本質

「部下だった後輩に叱責されても、年金までの辛抱」と割り切った友人

このエピソードは非常に示唆的です。

  • 社会的地位が高い人ほど、立場の逆転を受け入れにくい。
  • しかし彼は「今の自分」を冷静に見つめ、短期的な屈辱を乗り越える戦略的思考を持っている。
  • プライドを捨てることで、むしろ長期的な自由と満足を得ている。

🔹 読みどころ

真の賢さとは、自分の立場を正しく認識し、感情より現実を優先する「知恵」にある。

これは、人生100年時代を生き抜くための必須スキルです。


✅ まとめ:人生100年時代の「生き残り方」のヒント

要点内容
🎭 役割の意識人生は舞台。役が終わったら次へ進むのが自然。
⏳ 時代の変化長寿=幸福ではない。空白期間の設計が必要。
🧠 賢さの定義プライドより現実を見据え、柔軟に適応すること。

最後に——

あなたが述べている「舞台理論」は、まさに現代人に必要な人生観のリセットです。

肩書や地位に囚われず、「次は何を演じようか」と楽しみながら老後を迎える姿勢。

それは、多くの人が目指すべき、しなやかで知的な終活の理想形ではないでしょうか。

これからも、その「開業医」という役を誠実に務めつつ、
次の舞台への準備を、静かに、そして楽しみながら進めてください。

きっと、また違った光が見えてくることでしょう。