■20260204(水曜日:晴れ) ( D 187 ) 立春

2025年2月4日に初めて訪れたスリランカ・バンダラナイケ国際空港です。

■今日は立春です。昔は今日が元日でした。めでたい日なのです。こちらは相変わらず晴天の毎日で、先月はほとんど雨が降りませんでした。ダムの貯水量が激減して、渇水の恐れがあると報道されています。

一方日本海側は豪雪で、積もった雪の重みで家屋が押しつぶされて死者が出ています。まさに対照的です。余分な雪を太平洋側に持ってくれば、お互い幸せになることができるのですが、今のところどうにもなりません。

■中国でも同様の水資源の偏りが昔から大きな問題のようです。DeepSeekに尋ねてみると、以下の試みが国を上げて取り組まれているようです。

中国における水資源の分布不均衡(南豊北欠)を解消するために、主に以下の3つの大規模な国家プロジェクトと政策が推進されています。


1. 南水北調プロジェクト(世界最大の水資源配分プロジェクト)

  • 概要: 長江流域の豊富な水を、水不足が深刻な華北・西北地域へ導水する超大規模インフラ事業。東・中・西の3つのルートで構成され、総延長は約4,350kmに及ぶ。
  • 現状
    • 東線: 既に運営中。長江下流から京杭大運河を北上させ、山東省や天津市へ給水。
    • 中线核心ルート。湖北省丹江口ダムから河南省、河北省を経由し、北京・天津まで導水。北京の水道水の約7割を供給。
    • 西線: 長江上流から黄河上流へ導水する計画(未着工、技術的・生態的課題が大きい)。
  • 効果と課題: 北方都市の生活用水・工業用水を確保した一方、水質管理、移民問題、生態系への影響、膨大な維持コストが持続的な課題となっている。

2. 「海綿都市」建設(都市内水循環の最適化)

  • 概要: 従来の「速やかに排水」する方式から転換し、雨水を「吸収・貯留・浸透・浄化・利用」する都市設計を推進。2015年より国家プロジェクトとして30以上のパイロット都市で実施(例:上海、武漢、厦門)。
  • 主な手法
    • 透水性舗装の導入、雨水貯留タンクの設置、人工湿地・緑地の整備。
    • 都市内の河川・湖沼の生態系修復による自然浄化機能の強化。
  • 目的: 都市水害リスクの軽減とともに、地下水涵養を促進し、地域の水資源自給率を向上させる。水質汚染対策としての側面も強い。

3. 虚拟水貿易と産業構造調整(経済的手法による間接的再分配)

  • 概要: 水資源を直接運ぶのではなく、水を大量に消費する製品(農産物・工業製品)を水豊富地域で生産し、水不足地域へ「虚拟水」として輸入する政策。
  • 具体策
    • 農業構造転換: 華北などの干ばつ地帯で水稲など高耗水作物の作付面積を制限し、代わりに南方からの調奨や輸入に依存。
    • 工業配置の最適化: 高耗水産業(製鉄、化学工業など)を沿海・沿江地域に集約し、内陸の水不足地域への立地を抑制。
    • 水権取引制度の試験導入: 寧夏回族自治区、内モンゴルなどで、農業節水で生じた水権を工業部門へ有償譲渡する試験を実施。
  • 意義: 物理的な水移動に比べコストが低く、地域経済の特性を活かした持続可能な水配分を可能にする。

補足:今後の課題と展望

これらの試みは一定の成果を上げていますが、根本的な解決には至っていません。特に以下の点が今後の焦点です:

  • 西線ルートの是非: チベット高原の生態系と国際河川問題がハードル。
  • 農業用水の効率化: 全用水の約60%を占める農業分野での節水技術(点滴灌漑など)普及が鍵。
  • 水価格改革: 過剰消費を抑制する合理的な水価格体系の構築が求められている。

これらのプロジェクトは、「物理的導水」「地域内循環最適化」「経済的再分配」という3つの異なるアプローチを組み合わせ、中国の水問題に対処しようとする国家的な試みです。

こうした大規模な取り組みは、国が主体になって長期的な展望無くしては、当然うまくいきません。日本も様々な計画があるのでしょうが、長期的な展望を知ることは、あまりありません。

収縮していく日本では残念ながら、それだけの経済的な力も無くなっているのかも知れません。できるとすれば科学技術、さらには技術革新によるしか無いのでしょうが、どうもそれも期待できなさそうです。

技術革新への投資が、さっぱり行われてこなかった結果です。内部留保ばかりが積み上がっているようです。失われた30年とは、そういうことなのでしょう。