2023 年 09 月 02 日 TakuとMasato とNonと一緒に訪れた熱海初島です。

カテゴリー: 残日録 Page 50 of 152

誕生日

■20220821(日曜日:晴れ)

2015年に二人で出掛けた沖縄県竹富島の様子です。

■今日は69回目の誕生日です。1953年、昭和28年生まれです。今の若い人たちは、自分の生まれを元号で意識するのか、西暦でしか意識しないのか、私は知りません。

大学に入学した年に、テニス部の先輩に昭和28年生まれです、と話して驚かれたことを、昨日のことのように思い出します。月日が経過して、入学してきた後輩が平成生まれと聞いて驚いたのは、自分自身でした。

少なくとも自分は、良い時代に生まれたと感謝しています。京都で生まれ、父の仕事の関係で東京から埼玉へと住まいを変えました。中小企業のサラリーマンだった父の給料が、破格だったわけはありませんが、家族5人で平和に暮らすことができたのは事実です。教育費を捻出するために、内職をしていましたが、母は専業主婦でした。

文化住宅と呼ばれる公団住宅の抽選に当たり、引っ越したのが埼玉県川口市。鋳物の街です。吉永小百合さんをスターにした街でもあります。映画「キューポラのある町」の描いた通りの街でした。

日本中がそうであったように、まだまだ貧しい時代でした。まず学校には水洗便所がありませんでした。学校に水洗トイレが設置されたのは、校舎が建て直された中学校の時です。安心して学校で用が足せるようになりました。

一般家庭でも水洗トイレは、まだまだ一般的ではありませんでした。ウォシュレット付きが当たり前の今では、想像もできません。豊かさの象徴としてのトイレは、今でも当てはまります。ボランティア活動で、10年以上前から出掛けているベトナムが、そうでした。

ただ日本人は、トイレに対して特別なこだわりがあるようです。駅のトイレの綺麗さは、世界でも指折りであるのは、多くの方がご存知です。ウォシュレット付きなるものは、日本人の発明でしょうか。アメリカでは、なかなか普及しないと聞いています。営業マンは苦労しているようです。

■経済が右肩上がりの時代というのは、本当にありがたいものです。今日より明日は豊かになる、と信じて生きていける、という事は精神的に、とても重要です。多少の問題など、そうした確信で吹き飛んでしまいます。

高度成長時代の自殺率がどうなっていたかは知らないのですが、きっと今より低かったの違いありません。人間は、とても精神的な存在です。そうした意味で、この30年間すっかり成長から取り残された日本の状態は、誰にとっても辛い時代です。

そのほとんどの原因は、政治にあります。投資を怠り、技術革新を促さず、そして賃金の上昇を、ただ抑えることだけを考えてきた政治の責任は、極めて大きいのです。

先進国の中で、唯一と言っても良いほど、日本は置いてきぼりを食ってしまったのです。最高益を更新している、某自動車会社がありますが、今がピークに違いありません。世界の流れから、取り残されているからです。

多くの分野で、同様の現象が起きています。一刻の猶予も許されないのです。舵を切って進路を変える必要があります。日本人の覚悟が問われているのです。

Nonちゃんを中心に、みんなで誕生日を祝ってくれました。みんなの笑顔に包まれた最高の夜でした。

地中海のほとり

■20220820(土曜日:晴れ)

2015年に二人で出掛けた沖縄県竹富島の様子です。星砂で有名な皆治浜です。

■今朝はゆっくりと休みました。昨日は久しぶりに湿度が下がり、静岡市では50%を切ったようです。湿度が下がれば、多少気温が上がっても、日陰では爽やかですし、風が吹けば天国です。

ちょうど40年前の2月に、新婚旅行にスペインへ行きました。未だに私の愛読書となっている、「地中海のほとり」の舞台を見てみたかったからです。著者である牟田口義郎さんは、すでに亡くなられました。

朝日新聞記者として活躍後に、大学で教鞭も取られた牟田口さんのこの著書は、深い歴史的知識に裏付けられた旅行記です。いかにして地中海世界が崩壊し、ヨーロッパ世界が誕生したか、という大問題を分かりやすく、また楽しく解説してくれています。

その中で紹介されている言葉が、ナポレオンの強い感慨です。

ピレネーの向こうはヨーロッパではない。アフリカだ。

ナポレオンはスペインに侵略するわけですが、その当時を描いた数々の名作を残したのが、画家ゴヤでした。緑豊かなフランスからピレネー山脈を超えてスペインに入ると、そこはほとんど砂漠なのです。ヨーロッパではなくアフリカだ、と言われる所以です。

当時コンタクトレンズを使用していた私は、あまりの乾燥にコンタクトが眼にへばりついてしまうことに、大変驚きました。まるで砂漠なのです。

スペインは700年以上に渡ってアラブに支配されていました。つまりはイスラームの国だったのです。ギターの名曲「アランブラ宮殿の思い出」の舞台、アランブラ宮殿はイスラーム建築の傑作と言われています。

ヨーロッパ大陸の西の端が、何百年にも渡ってイスラームの国だったなどとは、多くの日本人にとっては想像もできないはずです。そんなことは学校では習いませんでした。

1月、イスラームの支配が終わった1492年に、あのコロンブスが 8 月 3日、ポルトガルのパロス港の近くサルテス川の河口から、三隻の船でインドを目指して出航したのです。そして歴史が変わりました。

「地中海のほとり」には、意外な歴史的事実が盛り沢山です。そして現在の世界を理解する上でも大切な歴史が描かれているのです。読んでいて飽きることがありません。

現在では絶版となり、手に入れることが、とても困難な本となってしまいました。私は自炊本、つまりはスキャンの後PDF化して、タブレットで読んでいます。

この本を読んでいて思うのは、歴史は繋がっている、という事実です。現在を理解したければ、過去に遡る必要があるのです。それを教えてくれたのが、「地中海のほとり」だったのです。

対応の違い

■20220818(木曜日:雨)

2015年に二人で出掛けた沖縄県竹富島の様子です。星砂で有名な皆治浜です。

■今朝はゆっくりと休みました。夜半からは激しい雨が降り続き、どこか窓が開け放しになっていないか、もう一度確認して回ったほどです。予報では、これから午前中にかけて、ここ沼津では、さらに豪雨に襲われそうです。

夏なのか、梅雨の真っ最中なのか、わけがわかりません。

■さて、毎晩NHKニュース9を見ていると、ロシアを極悪視した報道が、相変わらず垂れ流されています。見ている国民は、ロシアを制裁しろ、国交を断絶しろ、と勇ましく雄叫びを上げているに違いありません。

アメリカに言われるままに、ドイツはロシアを敵視し続けることで、国民生活は破綻に瀕しています。その一方、西村経産省は、サハリン2への出資を継続するように、三菱商事などに要請しています。日本政府の対応は、ドイツとは明らかに一線を画しています。

戦いたくもないアメリカとの戦争に、熱狂する国民に背中を押されるようにして、いやいや突入した、かつての歴史が思い出されます。いつもの知恵袋、田中宇さんの解説を、ぜひ全国民が読むことで、少し頭を冷やして、冷静に行動することが必要です。

田中宇の国際ニュース解説 無料版
2022年8月17日
https://tanakanews.com/

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★悪いのは米国とウクライナ政府
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これでもかとばかり、ウクライナとの連帯を強調する報道がなされています。ウクライナからの難民を積極的に受け入れて、愛と優しさに満ちた、日本人の素晴らしさを、私達自身満喫しています。

でも、どこか嘘くさい、と感じている人々がいるはずです。私達の支援が、腐敗した勢力を勢いづけるだけになっているのではないか、と立ち止まることも大切です。

テレビなど大手マスコミの信頼は、地に堕ちました。意図している報道内容と、事実は逆なのだ、と思ってちょうど良い程です。

田中宇さんによれば、何もこれは日本だけの現象ではなくて、世界中で同様の事が起こっているようです。今こそ、各人一人ひとりが、自分の頭でしっかりと考えることが、何より大切になってきています。しかしそれは、日本人が最も苦手とする行動の一つなのです。



東西3,000キロ

■20220816(火曜日:曇)

2015年に二人で出掛けた沖縄県竹富島の様子です。星砂で有名な皆治浜です。

■今日まで夏休みという方もいれば、岸田首相のように、今日から夏休みという人もいるようです。西日本では記録的な猛暑、一方北日本では記録的な大雨と、極端な天候が広い日本の中で展開しています。

もう何十年も前に、知り合いのアメリカ人に、日本は小さな国だから、と話した際に、日本は決して小さな国ではないと彼が強調したことを鮮明に覚えています。

南北東西、どれほどの距離が実際あるのか調べてみると、驚きます。南北で約2,845㎞。これは「日本最北端の地」の記念碑がある、宗谷岬(そうやみさき)から日本の国土の最南端、沖ノ鳥島(おきのとりしま)までの距離です。

ところが、今度は東西の距離を調べると、更に驚くのです。日本の国土の最東端は、小笠原諸島の南鳥島(みなみとりしま)。対して、日本の国土の最西端は台湾のすぐ近くの与那国島(よなぐにじま)。この距離(長さ)はなんと3,142㎞もあります。

一方アメリカはどうかというと、シアトルからボストンまでは、おおよそ5千キロほど。さすがに、でかいです。アメリカが世界そのものだと感じているアメリカ人が多いとは、よく聞く話ですが、確かに想像はできそうです。

寒さ

■20220813(土曜日:雨)

2015年に出掛けた、石垣島にあるクラブメッド・カビラです。アーチェリーを楽しめます。

■8日、月曜日に正式に改築工事も終わり、引き渡しが無事に終了しました。そして一週間が過ぎようとしています。まだまだ、荷物が整理されていないのですが、最低限必要なものが、あるべきところに収まり、日常生活が順調になりつつあります。

空間の割り振りが以前と異なり、無駄な部分が無くなりました。以前は、洗濯物を干すためのサンルームなど、計画段階では良いアイデアだと思って作ったものの、実際はほとんど使用されることのない空間が、何箇所かありました。

やはり実際に暮らしてみないと、空間の割り振りは実感できません。何より感じたのは、風通しの良し悪しです。地域によって違うのでしょうが、ここでは北側が山、そして南側が海、という地理条件です。

朝吹き込んでくる風の向き、そして夕方から吹き始める風の向きは、当然変わります。ここでは、なんと言っても南北の風が主なもので、真夏の昼間でも、風通しさえ良ければ、ずいぶんと楽なのです。

改築時に自分の部屋として使用する予定だった場所は、静かで落ち着くのですが、北側に窓が配置できないために、風通しが望めません。逆に玄関脇の北側で、今までだったら一番邪険に扱われそうな場所が、実は南北の風通しが一番良くて、意外に快適であることが、3階への避難生活で実感できました。

以前からSunが、しきりに指摘してことが実感できました。

北側ですから冬の寒さは、これからの問題ですが、床は2重のフローリングになり、以前入っていなかった壁の中の断熱材も設置されたとなると、寒さもだいぶ楽になるはずだ、とは建築会社の方のお話です。

今年の夏の暑さも、十分体に堪えるのですが、亡くなった父が晩年しきりに言っていたのは、年を取ると寒さが辛い、という言葉でした。自分も、それを実感する年齢になりましたので、父の言葉が大変重く感じられるようになりました。

今年の冬の寒さが、どのように感じられるか。改築後の一つの楽しみでもあります。

■さて今日は、これから台風8号が近づき、静岡県に上陸しそうです。午前中も、午後も降水確率100%なのですが、午前7時7分現在、嵐の前の静けさ、といった状態です。

でも窓を見ると、どうやら雨が降り始めています。今日は一日予報通り、雨と付き合うしかなさそうです。

オーウェル

■20220812(金曜日:雨)

2015年に出掛けた、石垣島にあるクラブメッド・カビラです。目の前に広がるプライベート・ビーチです。

■昨日からお盆休みの会社も多いのではないでしょうか。新型コロナ感染勃発前ほどではないにしても、お盆で帰省する人の数も、昨年とは様変わりです。静岡駅における、東京へ向かう新幹線の自由席の乗車率は、6割ほどに回復したとテレビは伝えています。

今年はすでに休みを取ってあった上に、家の改築工事の関係で、このお盆休みはカレンダー通りの毎日です。

昨夜は一晩中、降ったり止んだりの空模様だったようですが、今朝は5時半に起き出してみると、ときおり横殴りの雨が窓を打ち付けています。頃合いを見計らって、雨の止んだ一瞬を捉えて、ビニールゴミを所定の位置に運びました。

明日、明後日にかけて台風8号の影響で、さらに大雨の予想です。

思い返すと昨年の7月3日に、あの熱海の崩落事故が起こりました。地元でも川が氾濫し、中心部の道路も冠水。銀行のATMが、そのために壊れてしまいました。

そして、近くにある日帰り温泉の組み上げ装置が壊れ、いまだに復旧していません。数日前からは、朝霧高原から温泉を運んできて、なんとか温泉施設の体面を保つことにしたようです。

台風8合の影響による、これからの豪雨で、さらなる被害が出ないか、とても心配です。

■昨日から、岩波文庫「オーウェル評論集」を再読しています。「カタロニア讃歌」、「1984」、「動物農場」などの名作で知られるイギリスの作家です。

強靭な批評精神に基づいて、しっかりと現実を分析しています。テレビに出演して、表面だけの軽い言葉を連発する人々の対局にいた人です。

いまアメリカ一極支配が崩れ、世界は大きく変わろうとしています。そんな激動の時代だからこそ、彼の書き残したものは、ますます光を放つのではないでしょうか。

分かれ道

■20220810(火曜日:曇)

2015年に出掛けt石垣空港内の食堂です。八重山そばです。

■今朝は5時に起きて、ビニールゴミを所定の場所へ運びました。日の出の時刻が、もう5時を過ぎましたので、4時半に起き出して外へ出ると、まだ外は暗いのです。もう、どんどん秋に向かっているのですが、毎日猛暑が続いています。

東北地方では豪雨のために道路の冠水が相次いでいます。ところが、その他の地域では、35度を越えようかという猛暑のために、熱中症注意報が連日発令されています。

昨日は昼休みに、キッチン、浴室、トイレなど、新しい設備のインストラクターの方が来てくれて、説明をしてくれました。昔と違い、様々な機能がありますので、一度ではとても覚えられません。

我が家は日中は、冷房を使用せずに自然の風で過ごしているのですが、さすがに昼休みでは、暑くて可愛そうでした。ハンカチで汗を拭いながらの講義でした。

ユニット・バスも、自動洗浄や乾燥機能もあり、手入れもずいぶんと楽になりましたが、その代わり電気の使用量も半端ではなさそうです。猛烈な熱風で乾燥させますから、このご時世、いささかエネルギーの無駄遣い、という後ろめたさを感じるほどです。

■さて安倍元総理の暗殺という驚きから、1ヶ月が過ぎました。日本の優秀な警察が、そんなトンマな警備をしていたとは、素人でもおかしいと分かります。

と言って、ではどんな背景があるかと問われても、答えようがありません。そんな時は、いつもの知恵袋の登場です。

[ 田中宇:安倍元首相殺害の深層その2 ]
田中宇の国際ニュース解説 無料版 2022年8月8日

世界を俯瞰している立場から、世の中の流れを掴んでいる田中宇さんの解説は、いつも説得力に富みます。

日本のマスコミの突然の変身も、奇妙といえば、とても奇妙です。申し合わせたように、とはこういう状況のことでしょう。隠された意図があることは、明々白々です。

日本がこれから、ドイツのような道を取るのか異なる道を選ぶのかを、しっかりと見定める責任が、有権者にはありそうです。

一変

■20220808(月曜日:晴れ)

2015年Sunと二人で出掛けた石垣島クラブメッド・カビラです。

■今朝は午前5時44分から、セミが大合唱です。今日は、いよいよ改築工事も終わり、引き渡しの日です。5月12日以来の避難生活の終わりです。改築工事ですから、新築の家に引っ越すわけではないのですが、似たようなものです。生活空間が一変しますから。

8時から引き渡式が行われ、その後に大きな物品の移動を建築会社の方が、手伝ってくれます。使い方のわからない装置がいくつかあるので、それも教えてもらいながら、慣れていくしかありません。

日常

■20220807(日曜日:晴れ)

2016年に二人で出掛けた沖縄の海です。沖縄本島読谷村・「商売の神様・泰期」像です。

■今日は休日当番日です。8時から17時まで籠の鳥です。2022年は、これで最後の休日当番日です。日本ではやたらと休日が増えてしまい、医療機関はその穴埋めにてんてこ舞いです。

一般の方にとっては、休日が増えることは良いことなのかもしれませんが、それはコインの裏表です。派遣労働制のもとでは、休日が増えれば働く日数が減って、給料も減ることになります。切実だと思います。

独立事業主といえば聞こえは良いのですが、一日働いていくらですから、病気にもなれません。月給をもらって、万が一病気になっても、誰か代替してくれる仕事が、一番安心です。

■さて改築工事も終了し、明日引き渡しとなります。ベッドや机など、大きな家具を移動するのは、明日の午後です。その前に、邪魔になりそうな細々した荷物を、前もって運ばなければなりません。

三階で朝食を作るもの、今日を含めて、あと二回を残すのみとなりました。やっと、せいせいと作ることができるのか、と楽しみである反面、もうここで作ることはないのか、と寂しい気もします。狭いだけに工夫が必要でした。それも楽しかったのです。

私が朝食を作るもの、すっかり板につきました。決まりきった内容ですが、楽しみにもなりました。今まで縁のなかった日常の出来事が、ある時から身近な、自分自身のこととして現れるのも、楽しいものです。

日常生活は決まりきった事の繰り返しですが、その中に、ちょっとした変化を上手に取り入れて、飽きることの無いように、また新鮮さを添加することで、よりよい人生を送ることができるのでしょう。

美の王国

■20220806(土曜日:曇)

2016年に二人で出掛けた沖縄の海です。沖縄本島恩納村・万座ビーチです。

■静かな朝です。今朝は走るつもりで目覚ましを合わせてあったのですが、起き出す元気が出ませんでした。無理をしても致し方ありません。

あの猛暑がどこへ行ったのか、と不思議なくらい昨日は気温が下がりました。今朝は起き出して顔を洗いに部屋を出ると、むしろ廊下のほうが涼しいくらいでした。

午前6時31分現在、こうして南側のドアを開けて書いているのですが、セミが鳴くこともなく、曇り空に微風という天候で、とても静かな、心落ち着く朝です。

昨日は福井県や滋賀県で、記録に残るような豪雨が襲い、道路や鉄道の線路が寸断される被害が出ました。寸断された道路の傍らで、飲水の配給をしている様子がテレビで放映されていました。

方や水が溢れているのに、一方で飲水に事欠いている、というとても不思議な光景です。

■建築会社の監査も昨日無事に終わったようで、二階の改築もひとまず終了です。今日からは、三階に避難させてあった荷物を、少しずつ二階に下ろす必要があります。

避難する際に、かなり断捨離をしたつもりですが、それでも、元に戻すのは大変な作業です。落ち着いた日常を取り戻すには、まだまだ時間が必要のようです

もう人生のゴールが見て隠れしてきましたから、これからの人生は、出来得る限り簡素に、簡潔に生活したいと考えています。削ぎ落とせるものは削ぎ落とし、身体にも生活にも余分なもののない、自分にとって価値あると考えられるものだけを残して、毎日を送るつもりです。

そうです。望むのは心豊かな毎日です。もちろん、それはとても難しいことです。何を豊かと感じるかは自分自身ですから、それはこれまでの人生の総決算かもしれません。

どんなものにも、美しさを感じることができるように、何事にも豊かさを感じることもできるはずです。そんな事を考えている時に、いつも思い出すのが、与謝蕪村の次の句です。

「茨野(いばらの)や  夜は美しき  虫の声」

生活のための仕事を始め、俗事に追われる毎日ですが、そんな毎日の中でも、自分自身の美の王国をつくる事ができるのだ、という蕪村の句です。とても難しいことですが、そうありたいものだと、つくづく思うのです。

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