2023 年 09 月 02 日 TakuとMasato とNonと一緒に訪れた熱海初島です。

カテゴリー: 残日録 Page 87 of 152

終息後の世界

■20200422(水曜日:晴れ)

岩倉城公園です。抜けるような青空でした。

■今朝は走るつもりでいたのですが起き出す元気がありませんでした。昨日走った時に体が重くて参ったのですが、今朝は無理をせずにゆっくり休みました。

昨夜は沼津医師会の理事会があり、様々な問題が議論されました。沼津市では近隣の市町村と協力して夜間救急センターを運営していますが、医師会員だけでは手が足りずに、他県から先生方の応援をいただいています。

しかしコロナウイルス感染症の問題から、なるべく他県からのウイルス流入を防ぎたいという意味から、しばらくは医師会員だけで運営できないか、という検討が行われました。

現実に自分達だけで施設を回そうとすると、当然人手不足ということになります。診療時間が終わってから、翌日の朝までの間、どのような体制で救急診療を維持するかというのは、本当に大変な問題です。

事は急を要しますので、医師会長も焦りの色を隠せませんでした。いずれコロナウイルスが終息した段階で、また他県からの先生の応援を仰がなければなりませんので、信頼関係を崩すわけにもいかず、本当に微妙な問題です。

■さて今朝の東京新聞によれば、米国IT大手のグーグルやFacebookなどに対し、報道機関のニュースをネット上で表示した際に使用料の支払いを義務付ける方針を、オーストラリア政府が発表した、と報道しています。

従わない場合は罰金を科す、とのことです。オーストラリア競争消費者委員会(日本の公正取引委員会)に対し、罰金の額や支払い方法などの草案を7月末までにまとめるよう、政府が指示しました。

こうしたIT大手を巡っては、各国メディアのニュースの詳細を掲載した際は、適切な使用料を著作権を持つ提供者に払うこと、などを盛り込んだ改正著作権法が昨年EUにおいて成立しています。これを受けてフランスが著作権法を改正しましたが、グーグルは支払いを拒否しているようです。

オーストラリアでは新型コロナウイルスの感染拡大で経済活動が停滞した影響を受けて、メディアの広告収入が減少し、経営環境の悪化で多くの地方紙が印刷停止に追い込まれています。

フレッチャー通信相によれば、人口2,520万人のオーストラリアでは、グーグルを1,900万人、Facebookを1,700万人が毎月それぞれ利用しているとのことです。

同相によれば、民主主義におけるジャーナリズムやメディアの重要性を強調した上で、巨額の広告収入を得るIT企業が、「世界中でメディアに挑戦している」として、こうした状況に対応する必要性を訴えていますが、私も全くその通りだと考えています。

各報道機関が手間ひまかけて作り上げた報道内容を、いわば横取りしているのが、米国IT大手ということです。なぜそんなことが大手を振ってまかり通っているのか、少し考えると不思議な気がします。米国ほど著作権にうるさい国は無いからです。自分たちにとって都合の悪いことは無視して、利益になることは、堂々と主張する。誠にもって、はっきりしています。自分たちに利益をもたらす人々だけを優遇する、我が国の政府と、全く方針が一致しています。

結果として、広告収入の減少から世界中で、中小の報道機関が軒並み閉鎖に追い込まれています。はたしてこうした状況を、適切な競争に基づいた民主主義の結果だ、とどれだけの人が考えるでしょうか。それが正当だ、と考えるとしたら、それこそグローバリズムに洗脳されている、と私は思うのです。

様々な理由をつけて、グーグルやフェイスブックの追い出しに成功した中国は、限りなく聡明です。中国独自の、それに代わるサービスを自前で作り上げたのです。民主主義が無いからできたのだ、とも言えますが、両社が中小の報道機関を軒並み閉鎖に追い込んでいるのが、正しい民主主義社会なのでしょうか。

新型コロナウイルスの蔓延で、世界は大きく変わろうとしています。今までのように、グローバリズムが世界中に幸福と繁栄をもたらすと無邪気に考える人は、もういないはずです。感染終息後に、どのような社会を作り上げるのか、今から私達は考えて置かなければならないのです。

家族一つ

■20200420(月曜日 雨)

錦帯橋付近の商店街。2つのソフトクリーム店が競っています。

■今朝はゆっくりと休みました。昨日の天気予報では、今朝の早朝から雨の予報でしたので、溜まっていた疲れもあり無理をせず6時に起床しました。天気予報通り6時過ぎから雨が強まり、今は激しく雨が屋根を叩いています。

新型コロナウイルスの感染も、とどまるところを知らずに全国各地で広まっているようです。

今朝の東京新聞「筆洗」欄では、小津安二郎監督の映画「彼岸花:1958年」を取り上げています。夫婦と娘二人、家族四人で遊びに出かけた箱根で妻役の田中絹代が夫役の佐分利信に、苦しかった戦争だが今は懐かしい、と語る場面があります。

「戦争は嫌だったけれど、時々あの時のことがふっと懐かしくなることがあるの。あなた、ない?」

「私は良かった。あんなに親子四人で一つになれたことなかったもの」

戦争が終わって生活も豊かになりましたが、家族揃って夕飯を食べることもなくなった、それが寂しくてあの頃が懐かしい、と語るのです。

このセリフが最近よく分かるようになった、と筆者は書くのです。

それはもちろん、新型コロナウイルスの感染拡大によって、日本の家族がここまでひとつになれたのは、戦後75年の歴史の中で初めてではないだろうか、と筆者が考え始めたからです。

諸外国の様子を、私はよく知るわけではありませんが、日本の会社員が会社で過ごす時間の長いことは世界的に有名です。もちろん必要な仕事をしているのでしょうが、もう少し工夫すれば家庭で過ごす時間を増やすことは、今まででもできたはずなのですが、意識してそうしないのか、あるいは会社の事情で、そうできないのか。

何にしても、コロナ感染症という、いわば天災が日本の社会を変えることは間違いないでしょう。その時、日本がどんな社会になっているのか。それを作り出すのは、私たち一人ひとりの取り組みの結果なのです。

■子供達が進学のため家を出て、もう10年近くなる我が家では、初孫が生まれて、改めて家族5人で過ごした日々のことを思い返しています。仕事も忙しく、子供達とも毎日てんやわんやの生活でしたが、今になってみると、本当に懐かしく、もう一度あの日に帰りたい、と思う時がないわけではありません。子育てというのは、本当に瞬きをする間だったと、つくづく実感するのです。

治安

■20200418(土曜日:雨)

錦帯橋の目の前にある老舗旅館、白為旅館です。

■今週に入って、ある決定がなされました。6月7日に開催が予定されていた、千歳JAL国際マラソンの中止です。

例年ですとギリギリまで事前登録を募集するのですが、今年は新型コロナウイルス感染拡大を受けて、3月中に募集を締め切っていました。そして最終的な中止の決定です。

2014年の第34回大会から毎年参加していた私は、今年も事前申し込みを済ませていましたが、残念ながら連続出場は途絶えました。航空券や宿など、全てキャンセルせざるを得ません。

大会本部もギリギリの検討を重ねたようですが、緊急事態宣言が全国に適応されるとなると、もはや断念せざるを得ないようです。地元はもちろん、全国から参加者が集まるとなると、感染拡大の可能性が高すぎるのでしょう。

ホームページの案内によると、参加費の払い戻しはしない予定だったが、中止の決定が早期に行われたため、可能な限り返却をしたい旨の案内がありました。私としては、返却はなしで結構なので、来年の参加費に充当してもらえると一番助かるのですが、それは難しいのでしょう。

今年の東京マラソンのように参加費の返却はなしで、来年の参加資格は付与、ただし参加費は来年再度支払う必要あり、という方針については賛否両論あります。毎年外れの私は申込みもしていなかったので、一喜一憂する必要もなかったのですが、まさか千歳JAL国際マラソンで、自分がその立場になるとは夢にも思っていませんでした。

昨夜のニュースでは、ここ静岡でも緊急事態宣言適応の影響で、ショッピングモール、とりわけできたばかりのララポート沼津も、今日から臨時休業されるようです。

ある人が言っていたように、まさに中世のような閉じられた世界が、突然現れることになりそうです。日常生活でもバブルが弾けたようなものです。移動手段がジェット機からカゴの世界に、タイムスリップしたかのようです。

県境をまたいでの移動を自粛するように、というお達しは、まるで江戸時代に逆戻りです。年が明けたばかりの元日に、まさか2020年がこんなことになろうとは、誰も想像だにしなかったことです。

■こうなると私が一番心配なのは、治安の悪化です。社会を形成すること無く私達は生活できませんから、社会を維持する上で何よりも重要視されるべきは治安です。

ネット上でも指摘されていることですが、制限なしの現金一律給付について、反対する意見があることは当然です。しかし生活困窮者が溢れるようになると、一番に破壊される可能性があるのは治安です。その時、自分は生活になんの心配も無かったとしても、なんの心配もなく地域社会で生活することなど、誰もできなくなるのです。

アメリカの超富裕層が作り上げている、「Gated Community」、つまり中世のように城壁で街を囲い、警備兵を雇い、部外者を完全に排除した世界を作り上げるしかなくなるのです。

そんな事態になるのなら、何兆円かかろうとも、現金を速やかに一律給付したほうが、ずっと安上がりなのです。反対している人々は、もうすでに城塞の中に暮らしているのでしょうか。

信用貨幣論

■20200416(木曜日:晴れ)

ソレーネ周南には地産地消の豊富な食材がありました。

■今朝はゆっくりと休みました。一昨日、昨日と二日続けて走りましたので、今日は休養日です。あれだけ違和感や痛みを感じていた右臀部の骨神経痛と思われる症状も、すっかり消え去ってしまいました。

なんだか拍子抜けの感じもしないではないのですが、すんによれば、また再発するそうなので、この後ずっと付き合っていくしかないようです。

以前、神田のお店で作ってもらったオーダーメイドの中敷を入れていた、ランニングシューズの右足だけ外しました。ナイキの厚底ランニングシューズに1月から替えて走っていますが、この中敷が原因かもしれないと思い、藁にもすがる思いで外したのですが、どうやらあまり因果関係はないようです。

■さて新型コロナウイルスの感染拡大に伴って、営業自粛が余儀なくされ、破綻寸前の小規模独立事業主が増えています。飲食業などを中心に破綻の瀬戸際に追い込まれています。

コロナウイルスの感染で命を落とさなくても、経済的に追い込まれている人が増えているのです。

安倍総理はこうした危機的状況に対して『我が国の支援は世界で最も手厚い』と、堂々と発言されているところが、どうにも救いがありません。

どうしたら日本が活力を取り戻せるのかという問題に対して、以下のページは私たちに力を与えてくれるのではないでしょうか。

中野剛志さんに「MMTっておかしくないですか?」と聞いてみた

中野剛志:評論家

私は経済学が専門ではありませんので、もちろん記載されていることの正しさについて語れるわけではないのですが、読みながら、なるほどその通りだなと納得できるのです。そして何より、とても興味深いのです。

少なくとも、この30年の日本の経済の歩みを振り返れば、中野剛志さんのおっしゃる通りの展開になっていることは間違いありません。かの有名な MMT 理論について分かりやすく解説されています。

ああ、そうなのか、と目からウロコの説明が続きます。例えば、

要するに、貨幣は「特殊な借用証書」だというのが「信用貨幣論」なんです。

ぜひ上記の記事をお読みになることをお勧めします。読んでいて、とても面白いです。

私が初めてこの考え方に触れたのは、れいわ新選組の山本太郎代表の演説を聞いてからなのですが、山本代表は参議院議員に当選後、こうした理論を学び、どうしたら国民が豊かになれるかを真剣に考えたに違いありません。

間違いなく一つ言えることは、このデフレの20年間、政府は国民に投資してこなかった。アメリカのポンコツ戦闘機を爆買していることに代表されるように、無駄遣いは散々してきたにもかかわらず、一番大事な国民への投資を怠ってきた。

どの面下げて、『我が国の支援は世界で最も手厚い』などと公言できるのか、その厚顔無恥ぶりには、ただただ驚き呆れるばかりです。

こうした MMT 理論に対して、田中宇さんは懐疑的ですし、もちろん100%鵜呑みにすることが正しいかどうかは分かりません。しかし、この理論にかけてみるしか、今の日本に残された再生の道はないように私には思えます。

間違いなく言えることは、今のままでは、日本は落ちぶれて、国民は貧しくなるばかりだ、ということです。

仮想金融帝国

■20200413(月曜日:雨)

ソレーネ周南でのスウィーツです。

■昨日の穏やかな天候とは、打って変わって、昨夜から雨風共に強まりました。天気予報によれば今日は一日、時に暴風雨にすらなりそうな天候のようです。桜も、ほとんど散ってしまい、盛りの頃の花の雲も、今では遠い昔のような気すらします。本当に花の命は短いものです。

■昨夜はZoomを使って家族会議をしました。群馬県に住むTaku一家と我が家で孫のまさくんを中心に、みんなでワイワイやりました。今流行りのオンライン飲み会ではありませんでしたけれども、楽しいひとときでした。

のんちゃんもあやちゃんも都合つけて、みんなでオンラインで顔を見ながら元気な様子を確認できれば最高です。Zoomを使い慣れている、すんが色々準備をしてくれました。次回が楽しみです。

■さて4月10日付の東京新聞には、アメリカ大統領選挙において、民主党の指名争いが早期決着した、と報道しています。

4年前と異なり、コロナ拡大で急展開が見られたというのです。新型ウイルス感染拡大で集会は開けず、自宅からのインターネット中継でサンダース上院議員は「民主党の指名のための戦いは、成功しないと結論付けた」と、無念さを滲みませながら語ったと書かれています。

結局のところ秋の本選挙では、共和党のトランプ大統領と民主党のバイデン候補の戦いとなることが確定しました。しかしこの結果は私の見るところ、アメリカ国民にとって大きな変化をもたらすことはなさそうです。

バイデン候補は中道派として民主党の多くの党員の支持を得ましたけれども、結局のところ、ウォール街を中心とした人々に支持される政策しか取る可能性はありませんので、サンダース上院議員が訴えてきた政策が実現される可能性はほとんどありません。

つまりは経済格差はさらに開き、景気の良い街ほど、ホームレスが溢れるという状態になるのです。それはニューヨークであり、そしてシアトルなのです。実体経済を離れた仮想金融帝国といったものが構築され、GDPの4倍とも言われる仮想金融帝国が世界を牛耳っているのです。

今まさにバブルが崩壊しかけ世界の秩序は壊れようとしています。その後に、どんな世界が待っているのか。人類が救われるとすれば、その時点でしかなさそうです。

緊急事態宣言

■20200407(火曜日:晴れ)

道の駅 ソレーネ周南です。じねんじょ、でした。

■今朝は走るつもりで目覚ましを5時に合わせていたのですが、さすがに起き出す元気はありませんでした。頑張って、昨日10キロ弱を走りましたので、今日はお休みです。

昨日は、なぜかとてもスムーズに走ることができました。そして午前中に仕事をした後、昼休みには医師会で、新規開業相談に立ち会わなければなりませんでしたので、昼食をとって早々に家を出ました。ということで、昨日はゆっくり休む暇がありませんでしたが、その為かどうか、昨夜はゆっくりと休めたように思います。

■昨日は何人かの方に、講演会中止の便りを書かなければなりませんでした。まず7月に静岡で行われる予定だった、大学の静岡県同窓会総会にお越しいただく予定だった病院長の山本先生に、コロナウイルス感染拡大に伴い同窓会の本部からも、会合の中止を促す案内が来たことをお知らせし、今年の県の総会も中止になりました、とお知らせしました。

お忙しい中、昨年お願いした際には快く講演を引き受けてくださいましたが、今日は緊急事態宣言の発せられる日です。その中には7つの都道府県が入ってるようですが、千葉県も含まれています。

山本先生ご自身が対応に追われて、これからお忙しい毎日が、さらに大変になるのではないかと心配しています。先生には、また来年別の機会にお越しいただく予定にしています。

さらに6月に予定されていた講演会に来ていただく予定だった東京からの2人の先生にも、中止の連絡をしなければなりませんでした。非常事態宣言には、当然東京都が含まれ、2人の先生もその対応に追われるに違いありませんし、また東京から静岡に移動することは今の時期避けた方が良いのではないか、というご指摘も受けました。

本当に残念ですが、やむを得ない決断だと思います。これから会場のキャンセルや、色々準備を手伝ってもらった方々への中止の案内をしなければなりません。幹事役の私としては、まだまだ後始末が残っています。日本中で、こんなことが無数に行われているのでしょう。

知り合いの小児科の先生によれば、コロナウイルスは消長を繰り返して、終息するまでには1年近くかかるのではないか、というお話でした。多分その通りでしょう。そう簡単に解決するわけではないと思います。

田中宇さんの最新の分析では、コロナウイルス問題は長期に渡るので、財政的な支援を発動するのは、まだまだ先にする必要がある、という指摘がされていたのには驚きました。

生活に困窮している人々に、とにかく早急に手を差し伸べるべきだ、と言われるかと思っていましたが、いやまだまだ、むしろ早いというその指摘には、いかに戦いが長期になるかということを思い知らされ驚きました。

■さて今朝の東京新聞「筆洗」には、今日出される緊急事態宣言について書かれています。その書き出しは、こうです。「1941年12月の対米英開戦の知らせに対し、当時の日本人はどう受け止めたか。戦争の結末を知る世代からは想像しにくいが、作家、半藤一利さんによると解放感が強かった」

半藤一利さんによれば、

日本人の誰もが一種の爽快感といった、頭の上の重しが取れたような喜びを感じたのである。

国際緊張による重圧と八方ふさがりの状況の中、対米英開戦はむしろ重い雰囲気をぬぐい、独特な解放感へとつながった、と続きます。

現在の日本の状況を思うに、もちろんこの時と同じであるはずはありません。しかし似ていると思える点も多々あるのです。

例えば20年以上にわたるデフレのため、多くの国民は貧しくなっています。1941年の時点での貧しさとは、まるで異なっていることは言うまでもありませんが、多くの人々が解放感を覚えた一つの理由に、貧しさからの脱出を期待したからではないかと思うのです。その点では、現在にも通ずる点があります。

貧しい状況、苦しい状況の上に、重くのしかかるコロナウイルス問題。さらに戦後一貫して続いてきた、対米従属という心の倒錯。そうした点が類似点を私に感じさせるのです。

危険な状況であることは確かです。舵取りを誤ると大変なことになります。

対米従属

■20200404(土曜日:晴れ)

北九州空港の掲示板です。

■今朝は走らずにゆっくりと休みました。1週間の終わりの土曜日。いささか疲れが溜まっているようです。

昨日は仕事を終えてからSunと2人で、ニューウェルサンピア沼津に行って、ゆっくりとお風呂に入りました。いつもですと土曜日に一緒に行くのですが、今日は都合が合わず行くことができません。

日帰り温泉も御多分に漏れずコロナ禍の影響で、来客数は激減しているようです。どこもかしこも自粛の嵐ですので、経済への影響は計り知れません。

理想的には当初イギリスが目指したように、高齢者や基礎疾患のある人は、なるべく家から出ずに感染の機会を最小限にする。そして健康な働く世代の人々は、可能な限り通常の生活を行い、その間に自然感染によって集団免疫を獲得する、という脚本が社会へのダメージが一番少ないのではないでしょうか。

ところが一見健康な若者であっても、新型コロナウイルスに感染した場合、頻度は低くても重症化する症例があります。一体誰が重症化し、誰が自然治癒するのかは神のみぞ知る、ということになると、それはロシアン・ルーレットに近い一種の賭けになります。

イギリスのジョンソン首相も当初の目的を果たす前に、マスコミから袋叩きにあってしまい、結局都市封鎖に踏み切りました。今後は都市封鎖を解除する時期が大変難しくなります。

ワクチンが開発済みでない現時点では、都市封鎖を解除する目安がたたないからです。都市封鎖による、食料品などの物流や経済状況の悪化によって、治安が維持できずに、大変な事態に陥ってしまう可能性もあります。

■さて今朝の東京新聞社説には、こうあります。

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、在日米軍内にも感染者が出ている。日本側は米兵らの入国を制限できず、感染に関する情報も充分に受けられない。日米地位協定の矛盾が露呈した形だ。

要するに米軍基地内というのは治外法権なのです。江戸時代から明治の世になり、日本は不平等条約のもとに苦しみました。関税自主権の獲得のために戦い続けた、と言っても良いほどです。

ところが21世紀の今になっても世界中で、米国の植民地のような状態にある国は、恐らく日本だけでしょう。対米従属です。

日本が抱える多くの矛盾の根幹をなすのが、この問題だと私は感じています。この問題を前進させない限り、日本人は永遠に精神的な独立も獲得できず、真の近代国家には、なれないのではないでしょうか。

日本社会の多くの歪みが、この問題から逃げている、あるいは触れないように努力している日本人の精神的なあり方というものに由来していることは明らかです。経済的な独立のみならず精神的な独立というのは、一人の人間が自立するためには避けて通れない問題だからです。

入学式

■20200402(木曜日:晴れ)

新沼津カントリークラブの桜です。

■今朝はゆっくりと休みました。一応5時に目覚ましを合わせてあったのですが、鳴った後も、ぐずぐずと布団の中でまどろんでいました。今朝は冷えこみのためか、明け方になって薄い毛布を更に一枚かけました。

コロナウイルスの広がりも、東京で急激な増加を来たしているうえ、山梨県ではなんと0歳児の感染が確認され、心肺停止、集中治療室に入院、治療中という衝撃的なニュースが流れました。

感染は全国的に拡大するばかりで、終息する素振りもありません。予定されていた種々の会合や催し物もキャンセルの嵐に襲われています。

今月予定されていた日本眼科学会総会も東京国際フォーラムで開催予定されていたのですが、ネット上での発表だけになってしまい、会長など準備に当たっていた皆さんは変更に対応するために右往左往の状態ではないでしょうか。

こうした場合、会場費の精算などはどうなるのでしょうか。何しろ東京国際フォーラムですから、生半可な額ではありません。私は都合が合わず欠席の予定だったのですが、ネットでの参加が可能になったため、登録料を支払ってネットでの参加に切り替えました。こういう参加の仕方もありなのかなと初めての経験ですが、興味深いものです。

■さて、昨日は新年度の開始日。通常ですと入学式や入社式が行われる日でしたが、この緊急事態ですので、多くの機関ではウェブ上でのビデオ式で行われたところが多いようです。

中止になった学校もありました。思い出してみると、たくのロースクールの入学式も東日本大震災のために中止になったことを思い出しました。あれから丸9年が経ったのです。

あの時も、もちろん大変でしたが、今回のコロナウイルス蔓延も、それに劣らず社会的な影響が大です。むしろ経済的な打撃は、9年前より深刻なのではないでしょうか。

消費税の増税で体力が弱っていたところへ、世界中の経済活動の停滞で、ある意味救いがありません。輸出に頼って景気を回復させることもできそうにないからです。世界恐慌にすらなる、という警告も出ています。

グローバリゼーションという止めることのできない経済的な流れと思われていた現象が、感染症によって、その脆さが露呈し、意外な流れが生み出されるかもしれません。

新常態

■20200331(火曜日:曇)

榛名湖の管理事務所です。

■今朝はゆっくりと休みました。昨日の朝、10キロを走り3月の月間走行距離が100キロを超えました。目標を達成しましたので今日は休息し、また目標達成に向けて、 明日からの 積み重ねを開始する予定です。

今日でいよいよ三月・弥生も終わります。一年の四分の一が過ぎ去ることになります。2020年が始まった時には、まさか世界中で感染症爆発が起こるとも、またオリンピックが延期されるなどとは夢にも思っていませんでした。

とりあえずは、Takuたくの子供が無事に産まれてくれることを何よりも願っていました。そして、自分に与えられた役割を淡々とこなしていくことを考えていたのですが、世界中で都市封鎖が実際に行われるような事態になり、それどころではなくなってしまいました。

今朝の東京新聞は、タレントの志村けんさんが新型コロナウイルスによる肺炎のため70歳で亡くなられたと報じています。今まで、どこか他人事でしかなかったコロナウイルスも、志村さんの死去によって、とても身近な恐怖に変わったように思います。

この世界的な感染爆発によって、人々の生活形態が大きく変わる可能性があります。例えば在宅勤務の広がりによって、会社に行くことなく仕事をこなすことが、意外と可能なのだということが人々に認識されたり、あるいはインターネットの普及によって、遠隔授業や遠隔医療なども、一段と身近なものになるかもしれません。

■さて、今朝の東京新聞「太郎の国際通信」は、アメリカでの報道で「ニュー・ノーマル(新常態)」という言葉をよく見かけるようになった、と木村太郎さんが書かれています。

例えばコロナウイルスの感染拡大で、国民1人当たり1,000ドルの現金を配る、というこれまでにない政策が浮上した事に、あるジャーナリストは注目しています。

これまでの政界の固定観念では推し測れないような、こうした政策が通用する新常態を、このことは示唆しているかもしれない、とアメリカの記者が書いているのです。

また感染の拡大を防ぐために、家で仕事をするテレワークや遠隔授業、遠隔医療など、ソーシャル・ディスタンシング(社会距離拡大戦略)も数週間では終わらないし、我々の生活様式を永遠に大転換させるだろう、という指摘も出ています。

木村さんは最後にこう書かれています。

14世紀に欧州の人口を半減させた黒死病(ペスト)は、中世を終わらせルネサンスを呼び起こしたと言われる。パンデミックの度に人間社会は激変してきたようだが、今回も歴史的な「新常態」を生み出すのだろうか。

感染が行き渡り集団免疫が獲得された、と判断された時点で、我々の生活様式がどのように変わっているか。今の時点では想像もできませんが、新しいものに変わっていることは間違いないようです。

哲学入門チャンネル

■20200329(日曜日:雨)

榛名湖ロープウェイです。

■さて、今朝は強い雨の中、目が覚めました。今日は新沼津カントリークラブのシニア杯が開催されますが、天気予報では午前中いっぱい氷雨のようです。雨だけであれば、土砂降りでなければプレーしようという気も起きるのですが、寒くてはいけません。風邪でも引いては、まさに本末転倒です。

今午前6時18分ですが、今のところ雨が止む様子はありませんし、風も少しあるようです。寒々しい、ということはないのですが、外の気温はどうなのでしょうか。

コロナウイルス感染症のために、首都圏では不要不急の外出を控えるように、という各都道府県知事の要請が出ています。昨夜のニュースでは、東京の繁華街の様子が映し出されていましたが、どこもガラガラです。ウイルス感染を広げないという意味では、外出を控えるのは正解です。

ただし、過度に活動を控えることになると消費が全く抑制されて、業種によっては致命的な影響を受けます、倒産するお店が続出してしまいます。感染症での死亡者が出なくても、経済的な問題から命を落とす人が出る可能性も高いのです。

したがって、不要不急の外出を控えるようにと、政治家が要請するのであれば、それとセットにして経済対策を力強く打ち出し、具体的な数字を示して国民を安心させる義務があります。そうでなければ政治家をしている意味がありません。

そうした点からも、安倍政権の対応は後手後手に回ってると言われても仕方がないものばかりです。国民の生活に本当に寄り添って物事を考えているとは、とても思えないものばかりなのです。

3月24日に行われた麻生副総理の記者会見では、以下のようなやり取りがなされたようです。

商品券とかいうものは貯金には(お金が)あまりいかないんだよね。意味、分かります?リーマン(・ショック)の時と違うんだよ。リーマンの時、マーケットにキャッシュがなくなったんだから。今回はどこにそういう状態があるの? 

みんな銀行にお金が余っているじゃん。だから、お金があるんですよ。要はそのお金が動かない、回らないのが問題なんだから。(24日、記者会見で)

感じるのは、国民がその日その日の支払いに困難を感じている、という現実が全く目に入っていないと思われる点です。

正直言えば私自身も幸いなことに、独立事業主とは言っても本当に日銭で運営しているというわけではありませんので、小規模な飲食店の経営者の皆さんが感じているような危機感を持っていると言えば、嘘になります。

子育ても終わりましたし、あとは従業員の給料のことを考えれば良いだけの生活ですので、多くの中小零細企業の経営者の方に比べれば、恵まれた立場にあると思っています。

今年に入って、新型コロナウイルスの問題が大きく取り上げられ始め、観光客の激減が報道されて、1ヶ月か2ヶ月後にはもう旅館業を始め、事業を停止したという報道がなされるのを見ると、本当にある意味、こうした業種が自転車操業的な運営を強いられているのだなと驚いたほどです。

そうした現実をみると、いま必要なのは現金であって、商品券でないことは明らかです。ところが自民党の対策委員会では、旅行券や牛肉割引券の発行などが遡上に登っている、と聞かされると、その認識のズレに驚くばかりです。

庶民の暮らしと自民党議員の皆さんの生活感のズレは、埋められないほどに広がっているに違いありません。自民党の安藤裕議員の発言を読むと、まだまだ自民党にも、国民の生活を第一に考えてくれる議員がいるのだ、と驚くのですが、それは決して喜ばしいことではないのです。

自民党は政権与党なのですから、国民のために、いかようにも対策を講じることができるのですから。本当に、情けない国になったものです。

■さて昨夜は初めて、「哲学入門チャンネル」というユーチューブの番組を見ました。論点を整理して、冷静に的確に分かりやすく解説してくれているのに驚きました。

その中で、なるほどと納得したのは、私達が自分たちの頭で考えることを放棄している、そのことが、今の政権のやりたい放題、法律などは恣意的な解釈で、いくらでも無視しつつ政策を行おうとする姿勢は、ついには最後に残るべき慣習すら破壊しかねない、という部分です。

社会の根幹が破壊されようとしている、という危機感を、一人でも多くの人が抱かないと、本当に日本社会は、自己崩壊しかねないと感じたのです。

Page 87 of 152

Powered by WordPress & Theme by Anders Norén