■20251210(水曜日:晴れ) ( D 257 )

いま何かと話題の台湾総督府です。今年の元日の様子です。

■長く休日を取ったために、昨日は終日大忙しでした。それでも、最後まで特に苛立つこともなく、淡々と仕事を終えることができた原因の一つに、筋トレがあると言ったら我田引水かも知れません。

本人は結構真面目に、そう信じているのです。将棋の大山名人が、昔々インタビューの中で、歳を取ると長考する忍耐力が無くなってきて、難しい局面で苦しむことが多くなってきた、という趣旨のお話をされていました。

その頃の自分は、もちろん若者でしたから、名人の言われる意味は実感できませんでした。しかし最近になると、その意味がよく分かります。歳を取ると気が短くなる、ひどい場合は切れやすくなる、とさえ言われます。

確かに自分自身も、そして友人と話していても、ついつい結論を急いで苛立つことがあるのは確かです。

ひょっとすると筋トレによって、堪忍袋の緒が強靭になるのかも知れません。と思って、いつもの知恵袋「DeepSeek」に尋ねてみると、以下のように、まとめてくれました。

筋肉から分泌される化学物質(マイオカインなど)が、運動によって精神安定作用をもたらすことは、科学的に強く支持されている事実です。

主なものとしては以下のような物質とその作用が挙げられます。

1. 脳由来神経栄養因子(BDNF)

  • 役割:運動により筋肉から分泌され、脳に到達すると、神経細胞の成長、維持、可塑性(学習や記憶の基盤)を促進します。
  • 精神への影響:うつ病や不安障害の患者では脳内のBDNFが低下していることが知られており、運動によるBDNF増加は、抗うつ効果や認知機能の改善、ストレス耐性の向上に関与します。

2. イリシン

  • 役割:運動によって筋肉で産生されるホルモン様物質。脂肪燃焼作用で知られていましたが、近年の研究で脳にも作用することが分かってきました。
  • 精神への影響:海馬(記憶と感情に関わる脳領域)のBDNF産生を促し、うつ症状や不安を軽減する効果が動物実験で確認されています。アルツハイマー病に対する保護作用も研究されています。

3. 乳酸(Lactate)

  • 役割:以前は「疲労物質」と考えられていましたが、現在では重要なエネルギー源かつシグナル分子として認識されています。運動中に筋肉で産生され、脳に運ばれます。
  • 精神への影響:脳内のBDNF産生を刺激し、神経保護や抗うつ効果に関与していると考えられています。また、不安を調節する脳領域(偏桃体など)の活動を正常化する可能性が示唆されています。

4. カテプシンB

  • 役割:運動により筋肉から分泌されるタンパク質分解酵素。
  • 精神への影響:血液脳関門を通過して海馬の神経新生を促進し、記憶力の向上と不安の軽減に関与することが報告されています。

5. その他の代謝物と内分泌変化

運動は、以下のような間接的な経路でも精神安定をもたらします。

  • エンドルフィンの分泌:脳下垂体から分泌され、「ランナーズハイ」の原因物質の一つとして知られ、気分の高揚と鎮痛作用があります。
  • コルチゾール(ストレスホルモン)の調節:適度な運動は、慢性的なストレスによるコルチゾールの過剰分泌を正常化します。
  • 炎症性サイトカインの抑制:慢性炎症はうつ病と強く関連しています。運動は抗炎症作用を持つマイオカイン(例:IL-6)を分泌し、全身の炎症を抑制します。

科学的コンセンサスとメカニズム

これらの筋肉由来物質は、単独ではなく、複合的に神経系に作用し、以下のような効果を生み出します。

  • 海馬の神経新生の促進
  • 脳内のモノアミン(セロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミン)システムの調節
  • HPA軸(視床下部-下垂体-副腎系:ストレス反応の中枢)の正常化
  • 脳の炎症と酸化ストレスの軽減

結論

「筋肉から分泌される化学物質が精神安定作用をもたらす」という報告は確かに存在し、運動が「最良の処方箋の一つ」と言われる科学的根拠となっています。

特に、うつ病、不安障害、ストレス関連疾患の治療や予防における運動の有効性は、多くのエビデンスに裏打ちされています。

したがって、定期的な運動(特に有酸素運動とレジスタンストレーニングの組み合わせ)は、身体的な健康だけでなく、精神的な健康の維持・増進に極めて重要な役割を果たしていると言えます。

■運動に関する本の中で、以前読んだ記憶がありましたが、こうしてまとめてもらえると、さらに筋トレへの意欲が湧きそうです。