2023 年 09 月 02 日 TakuとMasato とNonと一緒に訪れた熱海初島です。

カテゴリー: 残日録 Page 142 of 153

もんじゃ力

20171115(水曜日:曇)

文化財の宿 落合楼村上の図書室です。井上靖の直筆の原稿が展示されています。

■今朝はゆっくりと休みました。昨夜は冷え込みのために熟睡できず、途中で掛け布団を厚めの物に替えました。それからは熟睡できたようです。昨年の冬から特に感じるのですが、季節の移り変わりに速やかに体が対応できずに右往左往しています。暑いのか寒いのか、それをそもそも実感しにくくなって来ました。特に床に入ってから、その感を強くしています。寝付けないのが暑いからなのか寒いからなのか、判然としないのです。本当に困ったものです。歳を取るということは、本当に大変なことです。

■さて東京新聞に連載中の「私の東京物語」は、作家のヤン・イーさんの物語です。今日は最後の第10話。もんじゃ焼きのお話。副題は、ー「もんじゃ力」に感謝ーです。

 日本で食べたものの中で一番首をかしげたのがもんじゃ焼きだったというのです。最初に食べた時の感想が、「わけがわからない」だったそうです。中国から両親が来日した機会に、とことんもんじゃ焼きを食べよう、と試みたそうですが、その種類の多さに驚くとともに、韓国のキムチ、インドのカレー、欧米のチーズ、外国人好みのコンビーフなど、なんでも我が味に取り込んでしまう、そのもんじゃ力こそ日本文化そのものだ、と感じたそうです。

 日本は極東。つまりは欧州から見れば東の果です。あとは太平洋があるだけですから、いわば文化の流れのどん詰まり。あらゆる文化が流れ着く終着駅です。それらを独自の味付けで自分たちの生活を豊かにしてきたのが日本です。中国人のヤン・イーさんも受け入れて、今日のヤン・イーさんを作り上げたのも、そのもんじゃ力ではないか、というのがヤンさんの結論です。

 だから日本は隣の国々とは違って素晴らしい文化を持っているのだ、と近頃は大言壮語する人々が増えています。そうした夜郎自大になることだけは避けなければいけない、というのが、司馬遼太郎さんの願いだったのではないでしょうか。

小児科医

20171114(火曜日:曇)

落合楼村上の玄関で撮りました。

■今朝も走りました。5時に掛けた目覚ましで目が覚めたのですが、4時に一度目が覚めてしまっていたので、起き出すのにいささか時間が必要でした。結局5時31分からスタートし、 6.16km を走り、総計 65.15km を積み重ねました。

 昨夜は眠剤を飲まずに休みました。夢をみます。あまり楽しい夢ではありません。何かを忘れてしまって、例えば家の鍵とか、バックとか、困ってしまう夢です。どうしてそんな夢を見るのか、精神分析の対象になるのかもしれませんが、心地よいものではありません。

■さて昨夜は友人の小児科医 古谷先生とNonちゃんと三人でフランス料理を楽しみながら歓談しました。私自身は全くの門外漢ですから、Nonちゃんには何の助言もできません。いつも快くこうした場に来てくださり、古谷先生から貴重なお話を聞かせてもらっています。二人の話を聞いていると、もちろんチンプンカンプンの部分も多々あるのですが、それでも楽しそうに話している二人を見ているのは、こちらまで楽しくなってくるものです。

 少子高齢化が進行し、昔のように子どもたちがウジャウジャいる、という事は無くなりました。ベトナムの農村へ行くと子どもたちが湧いてくるように集まってくるのですが、昔は日本もそうだったのです。しかし数が減ったからといって、子育てが容易になったわけではありません。数が減れば減ったで、昔には無かった問題が出てくるものです。

 小児科医とは、単に子どもの疾患を診ているだけはありません。だから大変なのです。

就学時検診

20171113(月曜日:晴れ)

落合楼村上の我楽多亭の様子です。ゆったりと椅子に座りながら目の前を流れる川の様子を楽しむことができます。

■今朝は走りました。先週の木曜日以来ですから4日ぶりです。三日間どうした訳か走る元気が出ませんでした。昨夜は、その原因が一つ判明しました。寒さです。つまり昨日までは薄い羽毛の掛け布団一枚で寝ていたのですが、どうも寒さで熟睡ができなかったようです。昨夜は、さらに毛布を一枚追加して寝ました。原則我が家はコタツ以外の暖房は使用していません。そのおかげか風邪をひかずに済んでいます。

 毛布のおかげで今朝はすんなり起きることができました。6.15km を走り、総計58.98km を積み重ねました。キロ6分47秒の速度ですから、ずいぶんとゆっくりですが、久しぶりですから仕方ありません。少しでも積み重ねができたことを喜ぶべきです。

■さて今日は就学時検診。来年の一年生の検診です。諸外国で、こうした制度があるのかどうか私には分かりませんが、子どもたちの健康を守るためには大切です。ましてや親御さんたちが自分たちのことで手一杯のために、子どもたちの事まで手も気も回らない、という事態が頻発しています。子どもたちは問題を抱えながらも、放置されがちです。こうした検診で問題が見つかることも多いはずです。

 少なくともベトナムには、こうした制度は無いようです。私達が枯葉剤支援の旅で行った、小学校の眼科検診の際に伺った限りでは、こうした学校検診はない、ということでした。いわゆる発展途上国が、こうした制度を取り入れることで子どもたちの健康を守ることができれば素晴らしい、と毎回思いながら検診をしています。

 

地区大会

20171112(日曜日:晴れ)

地区大会での松村ガバナーのご挨拶です。

■今朝は目覚ましで起きたものの、走る気力が出ませんでした。7時半には原駅で待ち合わせて焼津で行われる年に一度の2620地区の地区大会に出かけます。静岡・山梨のロータリアンが一堂に会する年に一度の機会です。

 焼津は焼津マラソンに参加したことがあるので、駅前から焼津港までは歩きました。今回はバスで焼津の文化センターでに向かいました。車に乗っていると道順が全然分かりません。いつの間にか会場に到着しています。

仲間のみなさんと。

 1,300人が集まるには少し手狭でしたので、休憩時間にみなさんがお茶を飲む広場もぎゅう詰めで、人の背中ばかりが見えるような状態でした。

 ■記念講演は白駒妃登美(しらこま ひとみ)さんの、「歴史が教えてくれる日本人の生き方」でした。白駒さんを私は知りませんでした。

慶応大学を卒業後大手航空会社の国際線乗務員として7年半勤務。その後、大病をわずらい、命と向き合う中で、先人たちの生きざまを振り返り、生き方を変えたことで病状が奇跡的に回復した経験から、その気づきに導いてくれた先人たちの「志」や、そこに生きた人々の「思い」に触れる歴史の講演を始める。

現在、講演、テレビ、ラジオ出演回収は、全国各地で年間200回を超える。

 と、パンフレットの紹介にあります。

 ものすごくハイテンションの話しぶりに驚くことから始まりましたが、日本の素晴らしさをこれでもかと繰り返す講演内容は、残念ながら、私などにはどこかのネット記事で、すでに何度か読んだ自虐史観を批判する内容の焼き直しでした。確かに耳に心地よいのです。何しろ日本や日本人の素晴らしさを、壊れた蓄音機のように繰り返すのですから。

 他国と違って日本は素晴らしい、という内容は、もちろん全くの間違いではありません。神話に始まり、日本ほど歴史の長い国は他にないと、どこかの団体が繰り返すような、紋切型の、そしていささか陳腐な褒め言葉は、どうもいただけない、と私は感じざるを得ませんでした。安倍総理が聞いたら涙を流して喜びそうな内容、と言えば分かりやすいかもしれません。

 いわば他国をこき下ろして悦に入る、とでも言うのでしょうか、こうした自愛的な、陶酔的な言葉の数々が、今の日本で蔓延している心理状況を、私はとても危惧しているのです。はっきり言って、こんな言葉の中から前向きな一歩が踏み出せるとは、あるいは今の日本の問題を解決できるとは、私にはとても思えないのです。

 しかし、こうした内容の講演が全国で、いわば引っ張りだこなことは間違いありません。櫻井よしこさんの講演が、全国で引っ張りだこなことと似ているように私には思えました。隣の国々と違って日本は素晴らしい国なのだ、日本人の道徳心は、その国々とは全く違うのだ、という何とかの一つ覚えの内容は、しかしある意味危険極まりないのです。そうしたことさえも忘れてしまっているかもしれない今の日本人の心象風景は、とても危険です。

 多くの日本人が、このような内容に陶酔しているとは思いたくないのですが、残念ながら、このような大会で講師として招聘されているわけですから、ますます私は危惧の念を深めているのです。

 

不屈の嫁

20171111(土曜日:雨)

湯ヶ島温泉の湯道を歩きました。

 

■今朝も5時に起きて走る準備を済ませ玄関を出ました。道路が湿っています。雨が降ったのかな、と思った瞬間、雨が降り始めていることに気づきました。音が次第に大きくなってきました。走るのは諦めて家の中に戻りました。せっかく準備をしたのに、と残念でしたが、雨が降っている時は走らない、と決めています。夏は、多少の雨であれば走りますが、寒い時はいけません。風邪をひいたら本末転倒です。

 ということで、午前5時38分にこうして書いているわけです。通常なら今頃走り出して2キロあたりを、少しずつペースを上げ始めているところでしょうか。

 昨夜は大掃除をしていて、DVDを見つけました。「不屈の嫁」です。2012年に夢中になった韓流ドラマです。ビデオ屋さんで借りれば良かったものを、大枚はたいて買ってしまったのです。借りれば数百円ですが、購入すると1万円以上するのですね。びっくりしました。

 Sunが再録画してくれてあった、あの名作「冬のソナタ」を一ヶ月ほど前に見直してみたのですが、途中で止めました。私にはいささかくどい、と感じられたからです。素晴らしい作品なのですが、私に言わせると、あの時間繋ぎのような展開が、いささか退屈だったのです。あの箇所を過ぎれば、もっと展開が軽快になるのかもしれません。

 それに比較すると、不屈の嫁の展開は無駄が無いように私には思えます。見直してみても飽きることがありませんでした。登場人物が、それぞれ誰かに愛し愛されている。もちろん相思相愛になっていないのが現実です。歌の文句ではありませんが、人は愛さずにはいられないし、愛されずには生きられないのでしょう。でも思うようにならないのです。

 そんな当たり前のことを、とても上手に軽快に描いています。シン・エラさんの魅力だけでなく、脇を固める俳優さんが、どの人も魅力的です。

 前回ハマって見続けた当時は、全く韓国語が分かりませんでした。勉強していないのですから当たり前です。ところが昨夜はDVDを観ていて、とても嬉しかったのです。一箇所だけセリフが聞き取れました。この一ヶ月の学習で、以前は全く分からなかった韓国語が聞き取れたのです。娘が母親に言った、「おかあさん、好きよ!」です。「어머니 사랑해요」と聞き取りましたが、違っているかもしれません。ヘヨ体です。

 まぁ、少しずつ続けていきましょう。それしかありません。

 午前6時4分現在、窓の外では屋根を打つ雨の音が強まっていますし、風の音も聞こえてきます。走らなくて正解でした。

転身

20171110(金曜日:晴れ)

先日訪れた落合楼村上の宴会の間です。床柱の紫檀は、1,700年の樹齢とのこと。

■今朝は起きることができませんでした。昨日から体がだるくて調子が出ませんでした。考えてみると日曜日の朝にLSDをして、午後からは湯ヶ島へ出かけ、旅館に泊まって会議をこなし、翌日の朝には帰宅。そのまま仕事を始め、火曜日の朝には、また走る、という強行軍をこなしたわけですから無理もありません。

 さて昨日はロータリークラブの例会で、ロータリー財団奨学生の佐藤宏和さんに東京からお越しいただき卓話をしていただきました。一橋大学に在学中、伊東西ロータリークラブの推薦で奨学生となりアメリカのカリフォルニア大学に留学。その後ソフトバンクなどの会社でベンチャー企業の立ち上げなどに関わったのち、弁護士に転身。現在に至っている、とのことでした。

 大柄で笑顔を絶やさず、やり手の弁護士という雰囲気は感じさせませんでした。お話の中で法科大学院から司法試験合格への道のりの大変さを、淡々と語っていました。二度目の受験で合格されたそうですが、ビジネス会で活躍されて後の転身でしたので年齢的な問題や分野の違いもあり、大変だったようです。その話を聞きながら、Takuの苦労を想像していました。

 Takuは佐藤さん以上に大変だったろうと思います。何しろ理系から文系への転身ですから。その大変さは、実際に体験したことのない人には理解できないと思います。日本からいきなりベトナムへ行って患者さんを診察しろ、と言われるようなものです。言葉が一言もわからない状態での診察ほど、訳の分からないものはありません。

 専門用語も全く違いますし、そもそも基本的な考え方が違いすぎます。本当に苦労しただろう、我が息子ながら大したものだと、佐藤さんの話を聞きながら、そんなことばかり考えていました。

 例会終了後に佐藤さんと名刺を交換し、Takuの事を話し、いつの日かお世話になることもあるかもしれませんのでよろしくお願いします、と頭を下げました。人生は縁ですから、そんな日が来るかもしれません。

■例会後に理事会がありましたが、途中で散瞳剤を点眼しました。11月の連休時に右眼に飛蚊症が出現したので、診察を受けるためです。いつもご指導を頂いている山秋先生に診察を依頼してありました。自分の目の中は、自分では診ることができません。当たり前です。

 病院へ向かう途中から散瞳剤が効き始め、とにかく眩しく、見にくくなってきました。病院は大変混雑していましたが、とても円滑に検査と診察をしてくださり、幸い網膜裂孔などの悪い変化はない、という事を確認してくださいました。山秋先生は名医です。その診察ぶりには、とても信頼感がありました。学ばなければいけません。

 白内障もしっかりあることが分かり、いつかは手術が必要になりそうでした。致し方ないですね。

Weiss ring

20171109(木曜日:晴れ)

昨日の雨で雪化粧をした富士山です。

■今朝は走りました。昨日は疲れのためか下半身に力が入らない状態でしたので、走るのを止めましたが、今朝は大丈夫でした。6.14km を走り、今月の総計は 52.83km となりました。

 昨夜は沼津医師会の第53回恩賜基金表彰式。仲良しの梁先生、圓道先生が表彰されるとあって楽しみに出かけました。

 お二人とも長年に渡って地元住民の健康を守るために頑張ってこられました。もちろん、まだまだお元気ですので、これからもお世話になるはずです。小児科医会の重鎮である梁先生には、Nonちゃんがこれから色々お世話になるでしょうし、圓堂先生が私の家の裏に住む患者さんのために在宅訪問診療をしてくれていることを、昨日始めて知りました。有り難いことです。色々なことを知ることができて、とても有益な会でした。

■さて11月の連休時に突然右眼の前に虫眼鏡が出現しました。いわゆる飛蚊症というやつです。専門用語では、Weiss ring と言いますが、多分完全後部硝子体剥離が起こったのでしょう。こうした時には網膜裂孔が起きていないか精査することが大切です、と患者さんにはくどいほど話をします。となると、自分も検査が必要だ、ということです。

 致し方ありません、今日はロータリークラブの例会後に仲良しの山秋先生に診察をお願いしました。幸い先生は木曜日も診療をしてくださっています。散瞳検査が必要なので、今日の快晴の天候では、帰りの車の運転が心配ですが、注意するしかありません。歳を取ると、本当に色々なことが次々に起こってきます。

脳梗塞治療

20171108(水曜日:雨)

日曜日に訪れた旅館「落合楼村上の裏を流れる川に掛かる吊橋です。上を歩くと揺れて、怖い思いをしました。

■今朝はいつもの通り5時に目覚めたものの、床を離れて走るための準備をしようとして止めました。どうした訳か下半身に力が入らない気がしたのです。しびれたような感じでした。力が入らないのです。無理をせずに、また布団の中に戻りました。

 一時間ほど寝てから起きたのですが、もう症状はありませんでした。原因は、よく分かりません。今日はプラスチックゴミの日なので、Sunが用意してくれてあったビニール袋を所定の場所へ出してきました。

■新聞によれば、脳梗塞を治療するための血管内治療が進歩しているようです。カテーテルで血栓を除去するのです。発症後4時間半以内に「tPA」という薬で溶かすのが基本でしたが、器具の進歩により6時間以内なら、さらに血管内治療を追加する、というのが現在の基本的な治療法となっているようです。

 脳卒中を疑うべき症状が図で示されていますが、一つでも当てはまれば救急車を呼ぶ、という症状として、

(1) 笑顔を作ろうとしても、顔の片側が下がる

(2) 両腕を前に上げようとしても、片方が下がってしまう

(3) 言葉が不明瞭になったり、簡単な単語を間違えたりする

 症状が起きた時刻を記録しておくことが大切です。

 自分は関係ない、と思っているのですが、それでは済まないところが怖いのです。

資本主義

20171107(火曜日:晴れ)

日曜日に訪れた旅館「落合楼村上の裏を流れる川の様子です。

■今日は立冬。来年の節分までが暦の上での冬。それでも日中は日向では半袖でも良いほど。暖かな日和でした。

 今朝も走りました。日曜日の朝に久しぶりにLSDをしましたが、疲れも何とか取れたようです。とはいえ、走り始めは体が重くて難儀しましたが、次第に足取りも軽くなってきました。6.15km を走り、これで今月は 46.68km を積み重ねました。今月の天候は、今のところ良さそうですので、先月の様に雨の朝が続き、走ることができない日が多くなることは無さそうです。

■さて昨日の夜から読み始めたのは、「閉じてゆく帝国と逆説の21世紀経済 (集英社新書)水野和夫Kindle 版」です。水野さんの本としては、以前「資本主義の終焉と歴史の危機 (集英社新書)水野和夫Kindle 版」を読みましたが、とても興味深く読み終えた記憶があります。私のような素人が読んでも、今という時代が大きな曲がり角に差し掛かっていることが感じ取れました。

 金利の歴史的な変遷を考察することで、いかに現在という時代が、これまでとは違った時代を迎えているかを分かり易く説かれています。確かに金利こそが資本主義の根本です。例えば昨夜読んだ一説に、こんな言葉がありました。

賃金と企業利益は国民総所得( GNI )の内訳ですから、分配率が一定であれば、一方が増加すれば他方も増加するというように、同じ方向に動くのが常です。しかし、二一世紀に入って、明らかに両者は逆方向に動いています。資本と家計が、日本という国民国家のなかで運命共同体であるというのは幻想であったと明らかになったのです。

国民国家の解体が進行し、国家は国民に離縁状をたたきつけ、資本の下僕になったのです。

 今夜のページが楽しみです。

落合楼村上

20171106(月曜日:晴れ)

落合楼村上の裏を流れる川の様子です。清流です。

■先週末は米山記念館の役員会が、伊豆市湯ケ島にある「落合楼村上」という由緒ある旅館で行われました。19名が集まって、これからの記念館のあり方、そして創立50周年記念事業のあり方などについて話し合いました。

 ご覧いただくととお分かりの通り、少し懐かしい感じがする宿です。それもそのはず、こちらの宿は非常に歴史が古く、国の指定登録有形文化財にもなっている希少な宿でもあるのです。そして、皆さんもご存知であろう、田山花袋や島崎藤村なども訪れた名旅館でもあるのです。

 湯ヶ島温泉は、天城山中に源を発する狩野川の源流、本谷川と猫越川が合流する深い山あいにある温泉場で、一つの老舗旅館が「落合楼村上」として蘇っている。

 ここで、金山事業に携わっていた足立三敏氏が、事業の関係者や、天城を旅する人々のためにとの思いで、明治7年に「眠雲楼」と名づけた旅館を創業。ここを定宿としていた山岡鉄舟が二本の川が落ち合う様を見て「落合楼」と改名を提案、明治14年改名されて以来、落合楼として営業されてきたが、社会情勢、経済情勢の変化などにより経営が行き詰まり、閉館の運命にあったのを、現オーナーが引継ぎ、2ヶ月館休館し手を加え、平成14年11月「落合楼村上」として再出発。

 伝統の日本建築、贅を尽くした旅館建築が消滅することなく、再び輝きを取り戻したのである。

 と、ネットの解説にはあります。お食事をいただいた宴会場の床柱は、台湾から取り寄せた紫壇という木が使われています。ご主人のお話では、樹齢1,700年ものだそうで、想像もできないほど貴重なもののようです。

 国宝など上から数えて三番目に位置する国登録有形文化財ということで、管理の大変さを主も強調されていました。とにかく落ち着いた時間を過ごすことができます。そこだけ別の時間が流れているような気がします。

 こうした贅沢な空間を作ることは、今ではもうできないのでしょう。

■今朝は6時半に起きて、帰宅の途に着きました。残念ながら朝食は取ることができませんでした。8時からは用意できない、ということなのです。朝食にも工夫を凝らした献立て有名な落合楼ですので、大変残念だったのですが、通勤時間帯に掛かることを考えると、2時間はみておかないと診療開始に間に合いません。宮島さんに先導して貰う形で、宿を出ました。

 海岸線から沼津市内へ向かう道路で混雑に出くわしましたが、8時半には家に付くことができ朝食も取ることができました。無事に湯ヶ島での会合を終えることができました。

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