2023 年 09 月 02 日 TakuとMasato とNonと一緒に訪れた熱海初島です。

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MIRAフィットネスクラブに出掛けた日。

飛ぶ鳥跡を濁さず

■20250508(木曜日:晴れ)

我が家の玄関脇にあったサクランボの木です。
11年前には、こんなにたくさん実を付けていました。

■窓からは雲の中に、所々青空が見えています。少しひんやりとする気温ですが、開け放した窓から時折、爽やかな空気が遠慮しながら入ってくる、と言った今朝の様子です。

昨日は久しぶりに、友人のF先生と二人きりで会食しました。かつて大病をされて、いまでも体調は万全ではないものの、相変わらず好奇心旺盛で、楽しい会話が弾みました。

自分自身、すでに古希を過ぎ、アチラコチラにほころびが目立ってくる毎日で、幸い大病を患ってはいないものの、10年前とは明らかに異なる自分の体に、右往左往しているのが現実です。

独立事業主ですから、いつでも店を閉めることはできるのですが、スタッフのことを考えると、自分自身の都合だけというわけにもいきません。

最近閉院された友人からは、細く長く続けるのが良いよ、との助言をもらったりしていますが、物事は始めるのも大変ですが、止めるのも、それに劣らずエネルギーが必要です。そして閉める時には、かつての元気いっぱいだった自分は、もうどこにもいないのです。

飛ぶ鳥跡を濁さず、が物事の理想なのでしょうが、そうはいかないからこそ、そうした戒めが、消え去ることなく受け継がれているに違いありません。

生きている限り、悩みは尽きないようです。

▶DeepSeekのアドバイス

 この文章は、人生の後半を迎えた筆者の静かな内省と、友人との交流を通じて感じた「老い」や「続けること・やめること」への思いが繊細に綴られた随筆です。

 自然描写と人生観が調和した味わい深い内容で、特に以下の点が印象的です。

  1. 自然と心情の照応
  • 開け放した窓から入る「遠慮がちな爽やかな空気」が、控えめながらも確かに訪れる人生の晩年を象徴
  • 「雲の中の青空」が、体の不調の中にも残る心の明るさ(F先生の好奇心や自身の活動意欲)を暗示
  1. 老いの二重性
  • 身体的な衰え(「ほころび」「右往左往」)と精神的な豊かさ(会話が弾む友人関係、事業への責任感)の対比
  • 「元気いっぱいだった自分はもういない」という喪失感と、「細く長く続ける」という知恵の獲得
  1. 終わり方の哲学
  • 独立事業主としての現実的悩み(スタッフへの責任)と理想(「飛ぶ鳥跡を濁さず」)の狭間で揺れる心情
  • 「始めるエネルギー」と「止めるエネルギー」の等価性という気づき


 50代以降の読者であれば共感を覚える一方、若い読者にも「終わり方の美学」を考えるきっかけとなる文章です。文体から推測するに、飲食店やクリニックなどを営む知識人(おそらく男性)の手になるものと思われます。

 このような人生の機微を描く際は、文末表現を「ですます調」で統一するとより穏やかな印象になります。例えば「悩みは尽きないようです」→「悩みは尽きないもののようです」とすると、さらに余韻が生まれます。

お国柄

■20250506(火曜日:雨)みどりの日:振替休日

天草「湯の里・くれよん」。
お部屋にあった五右衛門風呂です。

■今朝は雨です。5月4日みどりの日が日曜日だったために、今日は振替休日です。長かったゴールデンウイークも今日で終わり。今のところ大渋滞の報道はないようですが、皆さん上手に分散帰宅をしたのでしょうか。もう帰られた方は、家でゆっくり休むには、ちょうどよい天候かも知れません。

国民の休日数が世界でも多い日本ですが、日本、中国、アメリカで比較すると、どの程度違うかをAIに訊いてみました。

主要国の法定休日(祝日)の日数を比較すると、以下のようになります(2024年時点のデータに基づく)。

日本・アメリカ・中国の祝日数比較

法定祝日数主な祝日特徴・補足
日本16日元日、成人の日、建国記念日、天皇誕生日、春分の日、ゴールデンウィーク(憲法記念日・みどりの日・こどもの日)、海の日、山の日、敬老の日、秋分の日、スポーツの日、文化の日、勤労感謝の日・「山の日」が追加され、近年増加傾向。
・「ハッピーマンデー制度」で一部祝日が月曜日に固定。
アメリカ11日元日、マーティン・ルーサー・キング・ジュニア・デー、大統領の日、戦没将兵追悼記念日、独立記念日(7月4日)、労働者の日、コロンブス・デー、退役軍人の日、感謝祭、クリスマス・連邦政府の祝日は11日だが、州や企業により追加休日あり(例: ブラックフライデー)。
・感謝祭は4連休になることが多い。
中国11日元日、春節(旧正月、3日間)、清明節、労働節、端午節、中秋節、国慶節(10月1日~3日)・春節と国慶節は3連休で、前後の週末と合わせて「黄金週間」となる。
・休日はカレンダー調整され、振替出勤が発生する場合あり。

主なポイント

  1. 日本の祝日数は最多
  • 16日と3国中最も多く、季節ごとに祝日が分散している。
  • ただし、有給休暇の取得率が低い(約50%)ため、実質的な休暇総数では欧米に劣る場合も。
  1. アメリカ・中国は11日
  • アメリカは感謝祭、中国は春節など、大型連休が特徴。
  • 中国は祝日の前後で土日出勤が義務化されることがある(「調休」制度)。
  1. 実質的な休みの長さ
  • アメリカ: 有給休暇取得率が高く(約70%)、夏季休暇や年末休暇を組み合わせる文化。
  • 中国: 法定休日に加え、黄金週間でまとまった休みを取得。

参考データ

  • 日本の「山の日」は2016年追加。
  • アメリカの独立記念日(7月4日)や感謝祭は社会的に重要。
  • 中国の春節は世界最大の人口移動を伴う休暇期間。

各国の祝日は文化や歴史を反映しており、単純な日数比較だけでなく、休暇の使い方にも注目です。

国それぞれですから、どれが良い悪いではありません。さらに有給休暇の問題があります。友人の話を聞くと、オーストラリアは有給制度がしっかりしているようです。

「オーストラリアの有給休暇:4週間(20日)+公休(祝日)が別途保障」とあり、彼の地の人々は、のんびり、ゆったり休暇を楽しむようです。

先日オーストラリアで働く日本人医師の様子をビデオで観ました。チーム医療が基本ですので、スタッフが緊急の事態で休んでも、あまり大きな問題にならないように仕組みができています。

今日は気分が優れないから、という理由だけでも休むことがあるとのこと。日本では考えられませんが、お国柄なのでしょう。

春の海

■20250501(木曜日:晴れ)

天草・崎津の春の海です。

■今朝は爽やかな青空が、窓いっぱいに広がっています。なんて清々しい朝でしょうか。こんな朝が毎日、永遠に続いてくれたら、と一瞬願ってみますが、叶うはずもないことにすぐ気付きます。

今が一番良い季節かも知れません。花粉症も幸い終わり、窓を開けても外へ出ても、私は困ることはありません。仕事もせずに、外で一日中佇んでいたいほどです。

まさに、「春の海 ひねもすのたり のたりかな」です。DeepSeek に、この句の素晴らしいところを尋ねると、こう教えてくれます。

「春の海 ひねもすのたり のたりかな」 という句は、与謝蕪村(よさ・ぶそん)の代表作の一つで、春の海のゆったりとした情景を詠んだ俳句です。

この句の素敵なところは、以下のような点にあるでしょう。

1. 「のたりのたり」というリズムと音の美しさ

「のたり のたり」という擬態語(オノマトペ)が、波のゆるやかな動きを生き生きと表現しています。

「ひねもす(終日)」という古語と組み合わさることで、一日中続く海の穏やかなリズムが感じられ、読む者もその時間に包み込まれるような感覚になります。

2. 春の海の「のどかさ」が見事に表現されている

春の海は、夏の賑やかさや冬の荒々しさとは違い、穏やかで温かな雰囲気があります。

蕪村はその「春らしい寛(くつろ)ぎ」を「のたりのたり」という繰り返しで表現し、自然の営みの優雅さを描きました。

3. 余白の味わい(俳句の「間」)

この句には主語がなく、具体的な説明もありませんが、「春の海」と「のたりのたり」だけで広がる風景が想像できます。

読者は、自分なりの春の海(例えば、晴れ渡った青空の下の淡路島の海や、霞んだ穏やかな瀬戸内海など)を思い浮かべ、静かな感動を覚えます。

4. 蕪村らしい「絵画的」な表現

蕪村は画家でもあったため、俳句に絵のような視覚的効果を取り入れました。


この句も、まるで一幅の水墨画のように、春の海のゆるやかな動きと光景が浮かび上がります。

▶ まとめ:「時間が止まったような、穏やかな春の海」

この句の魅力は、言葉のリズム・春の情緒・余白の美しさ・絵画的な表現が一体となって、「のんびりとした春の一日」を切り取ったところにあります。


読むたびに、どこか懐かしく、穏やかな気分にさせてくれる名句です。

「ああ、春の海は、いつまでもこんな風にのんびりしているんだなあ……」


そんなふうに、自然とつぶやきたくなるような、味わい深い一句ですね。

■帰ってきたばかりの九州天草の海も、このような海でした。

Don`t disrespect.

■20250425(金曜日:曇)

2023年に走った苫小牧市ノーザンホースパーク・マラソン。
牧場の中で仔馬との交流です。

■今朝も曇り空です。昨日も午後からは晴れるとの予報でしたが、ときおり小雨がぱらつくような一日でした。

昨日は午後からフィットネスクラブに行って、筋トレは飛ばして走りました。有酸素運動として、ゆっくりとしたペースで、37分47秒、4.34 km を走り、今月は4回のランで、 20.46 km を積み重ねました。

以前のように、月100キロ走と比較すると、まさに隔世の感です。どうやって月100キロも走っていたのかと、今になると想像すらできないほどです。早朝に走ることをしなくなると、積み重ねは本当に困難になります。今のところは、早朝の走り込みは再開できそうにありません。

気長に体と対話していくしかなさそうです。

■最近、あるユーチューバーのビデオを楽しんでいます。「 Expert Adventuring in Asia 」という番組です。アメリカから中国に移り住んで14年。中国の今を発信しています。一外国人として住み続けている現代中国が、どのような現状なのかを、分りやすく、偏見を持つことなく、叡智を持って伝えています。

発信内容を一言で言えば、今の中国はとても住みやすい、ということです。深圳に住まれているようです。変貌著しい中国を代表する都市でもあります。

現地の人には敬意を持って接しなければいけない。現地の言葉は最低限の言葉、例えば「こんにちは」、「ありがとう」、「すみません」、などは覚えるべきだということ。

さらに大切なこととして、現地政府を「disrespect 」してはいけない。なぜなら、中国の人にとって大切なのは、「harmony」と「stability」だからだ。自分が外国人であることを忘れてはいけない。などなど、穏やかにですが、とても大切なことを、淡々と語っています。

そして、現地での生活をとても楽しんでいる様子が、私にもよく分かります。現地の食生活も、彼にはとても合っているようです。

私もぜひ一度、深圳の街を訪れてみたくなりました。

大会参加

■20250424(木曜日:雨)

2023年に走った苫小牧市ノーザンホースパーク・マラソン。
牧場の中を走ります。

■今朝も雨模様です。ウトウトと布団の中で過ごすには最適な朝ですが、いつまでも寝ているわけにもいかず、起き出しました。予定の6時より30分前に目が覚めてしまい、起き出すべきか眠り続けるか、迷うばかりでした。

月曜日にガッチリと筋トレをした影響で、筋肉疲労が取り切れずに、昨夜はフィットネスクラブは、お休みの予定でした。ところが、夕食後になって筋肉疲労も軽減し出掛けることにしました。

前回友人からスクワットについて教えてもらい、その姿勢を保って行ったところ、スクワットしている時は膝の痛みも起こらず、お尻を中心に負荷がかかっている感じが、よく分かりました。その時は大して辛くはなかったのですが、時間が経ってから臀部を中心にダルさが出現します。

つまりは、きちんと負荷が掛かっていたのです。背筋を伸ばして、便器に着座する感じで腰を落とすのが正解のようです。お腹を中心に上半身を折りたたむイメージです。今は、それが中心動作です。

■しかし、考えてみると古希を過ぎた老人が、なんでこんなに筋トレに入れ込むのか不思議です。性格が一番の理由でしょう。60代はマラソンでした。70代は筋トレと決めました。

ただし、筋トレの場合、ボディービルの大会に出場することは無理ですので、その成果は鏡を見て一人で悦に入るか、マラソン大会に出て筋力の増加を実感するしかありません。

ただ一人で走っていても、なかなか継続が難しく、大会参加が継続のための大きな動機になることは、この10年で実感しています。そうして自分なりに動機付けをして、目標設定していかないと、だらだらとしたメリハリの無い漫然とした時間ばかりが流れます。

たとえ、実現できなくても、目標に向かって進んでいる時が、一番充実しているのです。生きている限りは、ゴールに向かって歩み続けたいものです。

技術革新

■20240423(火曜日:雨)

昨年5月に参加した、苫小牧市ノーザンホースパーク・マラソンです。
牧場の中を走ります。

■今朝は雨です。天気予報では午前中に上がりそうですが、今のところはパラパラと降り続いています。

今日から学校検診が始まります。昼休みに学校へ出掛け、生徒たちの検診を行うのです。市内の小中学校で始まっています。今年度は、ある先生が閉院したために、その担当校を分担して、他の先生が代わって担当せねばならず、負担が増えています。開業医の高齢化も進み、あと10年以内には学校医の担い手が足りずに、問題になってきそうです。

■最近テレビの調子が悪く、突然電源が勝手に入ったり、逆にビデオの再生が突然切れてしまう不具合が発生しています。寿命なのでしょう。シャープ製なのですが、何年前に購入したかは正確には分かりません。10年近くなるかもしれません。

ということで、近くの家電量販店に行って実際に映像を見てきました。我が家のテレビは液晶製ですが、購入後には有機EL製が普及してきました。お店で比較すると、確かに有機EL製では黒の深みが際立っているように感じましたが、液晶製も十分な性能です。

さらに今では、ミニLED製という、昔はなかった種類のパネルが登場しています。どれも性能が良いので、特にこだわりがあるわけでもない我が家では、迷うばかりです。

製造国も、昔はシャープ亀山モデルが最高ブランドのように思われていましたが、今では中国に買収されています。現在、世界で売れているテレビは、韓国製と中国製であることに驚きました。

■ 世界で最も売れているテレビメーカーのトップ3は、市場シェアと販売台数に基づくと以下の通りです(2023-2024年の最新データを反映)。

  1. サムスン電子(Samsung Electronics)

世界シェア: 約 30%

特徴: QLED/Neo QLED、マイクロLED、8Kテレビで先行。高画質・スマートTV(Tizen OS)が強み。

主な市場: 北米、欧州、アジア全域。

  1. LGエレクトロニクス(LG Electronics)

世界シェア: 約 17%

特徴: OLEDテレビのトップブランド(世界シェア60%以上)、WebOS搭載スマートTVが人気。

主な市場: 北米、欧州、韓国。

  1. TCL(ティーシーエル)

世界シェア: 約 11%

特徴: 中国メーカーでコストパフォーマンスに優れ、Google TV/Android TVを積極採用。

主な市場: 中国、北米、東南アジア。

■ 注目の動向

サムスンとLGは高価格帯で競争する一方、TCL・Hisense(ハイセンス、4位) は低~中価格帯で急成長。

ソニー(5位) は高画質(BRAVIA XR)で健闘するも、シェアは約7%とサムスン/LGに及ばず。

市場調査会社Omdiaのデータでは、この3社で世界のテレビ市場の約 60% を占めています。

 

何と韓国製が、ワンツーフィニッシュなのです。1993年に日本の城戸 淳二(じょうど じゅんじ)教授が世界初の白色有機ELの開発に貢献した頃には、次の日本の基幹産業は有機ELか、と楽しみにしていたのですが、残念ながら、資金力の差が製品化の速度を決めたようです。

資金と人的資源を、これと決めた分野に一気に投下して、市場シェアを掴むという海外メーカーのパターンの繰り返しで、日本は敗退を続けてきました。技術革新、イノベーションを、次から次へと繰り出している中国に、残念ながら日本は、もう追いつくことはできそうにありません。

アメリカによる経済制裁を逆手に取って、へこたれるどころか、技術革新によって、むしろアメリカを追い抜こうとすらしています。今や世界をリードするのは、アメリカのシリコンバレーではなくて、中国の深圳かもしれません。

もうすぐ3年

■20250420(日曜日:曇)

2023年4月の、ある踏切です。ちょうど東海道線が通過中です。

■今朝は曇り空です。風もまだ無く、どんよりとはしているものの、少しひんやりする気持ちの良い朝です。久しぶりに窓を開けて、こうしてブログを更新中です。小鳥のさえずりが聞こえてきます。

シジュウカラかメジロでしょうか。メジロは「『チーチー』や『ピーピョロロ』と軽やかな声で鳴く。花の蜜を好むため、サクラやツバキの近くでよく見られる。」とあります。

シジュウカラは、「『ツーピーツーピー』や『チッチージュクジュク』など複雑な鳴き声。都市部の公園や庭でもよく見られる。」とありますから、ここからその姿は見えないのですが、鳴き声からは、メジロのように思えます。

■今朝の写真は、ある踏切の春です。2年前の4月2日でした。親友であり9歳年上のOさんが、3年前の5月に急逝され一周忌が間もなくという、ある日曜日、海岸の堤防を走った帰りがけに、この踏切に立ち寄りました。

この写真に写っている駐車場の反対側が、彼の会社の本社工場なのです。亡くなる数年前に、この本社工場の最上階にある社長室に、お邪魔したことがありました。この日は、その社長室に向かって、私は一人で静かに手を合わせ、亡き彼を偲びました。

まさにゼロから自らの会社を起こした彼の口癖は、「リスクを取らなければダメだ」でした。成長するためには投資をしなければなりません。投資をするとは、リスクを取ることです。失敗すれば、全てを失いかねません。

プラスチック製品の組み立てをする会社に就職後、自ら会社を起こし、次第に規模を拡大の後、私との交流がきっかけになったのかも知れませんが、新たな成長分野として医療部門に進出。時流にも乗って順調に成長し、このビルを買い取って本社工場としたのです。

社長室でのあの時の彼は、その笑みの中に、ゼロからスタートした自分の人生に、達成感と満足感を覚えているようでした。

■そんな彼と付き合い始めたのは、もう25年前になります。何の保証もなく、裸一貫で会社を起こした彼には、医師や弁護士などの専門職は、楽して儲けているように見えたようです。医師である私には聞き捨てならないのですが、お互い了解の上で、半ば喧嘩腰で面白半分に、よく言い合いをしたものです。

彼に言わせると、自分は将来こうなりたいという具体的な目標を持つことがなかったので、大学時代も勉学よりは麻雀に打ち込んでいたそうです。実際その腕前は、プロ級でした。雀荘に寝泊まりするようにして打ち込み、東大生をカモにするのが痛快だったとは、よく聞かされました。

負けん気が強かったのです。そういう点は、何をやっても勝負事には縁がなかった私とは、正反対でした。様々な点で正反対と思われる二人が、なぜか馬が合ったのです。

つまり、「『馬と騎手のように、お互いの動きを自然に理解し合える関係』とイメージすると分かりやすい」仲だったのです。大の大人、しかも男同士が一緒にいて、とくだん気を使うこともなく、気まずくなることもなく、時に笑いを交えて、いつの間にか時が流れていくというのは、得難いものです。

■彼から学んだことは多々あるのですが、その中でも一番深く心に刻んだのは、「好きであることが一番大切だ。」ということでした。営業職を天職と心得ていた彼が、いつも言っていたのが、「この仕事が好きだから、できるんだ」。彼が実践した飛び込み営業の様子などは、下手な漫才など遠く及ばないほど、本当に興味深く、また腹を抱えて笑ったものです。人と接するのが、彼は何より好きだったのです。

そして、そんな話を聞きながら、自分自身は営業職には向かないと、いつも感じていました。人それぞれです。ですから子ども達が、親とは異なる、それぞれに自分の好きな道に進もうとした際に、応援することはあっても、止めるように親として説得したことは一度もありませんでした。好きな仕事を生業にできることが、一番の幸せだと彼から学んだからです。

また彼からは、人の心を掴むとはどういうことか、そして何が必要なのかを学びました。具体的には、世間話というものが、いかに人間関係において大切かを、世間知らずの私が学んだのは、彼との対話を通してでした。子ども達に説教じみた話をしたことは、あまり無いのですが、それでも息子に、「いつでも、誰とでも世間話ができるように、情報を仕入れ準備をしておくことは、とても大切だ。」と話したことは忘れません。

そんな彼が亡くなって、もうすぐ3年。失ってみて改めて、自分にとって、いかにその存在が大きかったのかを痛感するのです。

 

 

連れ添って生きていく

■202504198土曜日:晴れ)

街路樹として植えられた「ハナミズキ」です。
我が街のメインストリートに並んでいます。

■もう土曜日になってしまいました。嬉しいのですが、あまりの時の速さに、痛し痒しです。明日からお休みだ、という点では、もちろん嬉しいのですが、残された時間の少ない高齢者としては、まさに身を削られる思いでもあります。

古希を過ぎて、まさにロウソクのようになりました。日一日と燃え尽きるまでの時間が少なくなっていくのです。そんな自分に、一番ふさわしいのは、たぶんガンジーの、この言葉ではないでしょうか。

明日、死ぬかのように生きろ。

       永遠に生きるかのようにして、学べ。

                           マハトマ・ガンジー

 

若い時には、自分に死が訪れるなど想像もしませんでしたし、また想像することなどできるはずもありません。生きることで精一杯だからです。そう考えると、今は余裕ができたとも言えます。

■最近つくづく感じるのは、自分自身が、とても自由になってきている、という思いです。しがらみから自由になってきている。仕事という枠さえ終えれば、あとの時間は自分自身と対話すれば良い、という安堵感です。長年務めてきた、いくつかの公職を離れた、という点も大きそうです。

べつだん隠遁生活に入っているわけでは、もちろん無いのですが、良い意味で、人間関係を割り切ることができるようになったのでしょう。この人に嫌われたらどうしよう、あの人と良い関係を築かなければいけない、と自分なりに気は使っていたのです。でも本当に大切にしなければならない人は、実はほんの数人だ、ということが分かってきました。

スポーツをしていると、上級者によく言われるのが、力を抜かなければダメだ、というアドバイスです。余計な身体の部分、余計な時に力を入れるので、一番肝心な時に、ボールに力が伝わりません。上級者になればなるほど、まるで力など入れていないかのように見えるほどです。

たぶん人間関係も、似ているのでしょう。達人ほど、まるで全然気を使っていないかのごとく、立ち居振る舞っています。必要な部分と必要でない部分の切り分けが、ごく自然にできるのかも知れません。

そこまで行くと悟りの境地なのでしょうが、古希を迎えて自分なりに、余計な力が抜けてきたようには思うのです。

こんなふうに考えることができるのは、一番には連れ合いのおかげだ思いますので、感謝するばかりです。連れ添って生きていく、とはどういうことか、43年経ってみて少しは分かってきたようです。

未来予測と行動変更

■20250418(金曜日:曇)

2023年4月の原海岸堤防です。日曜日には、この堤防を1時間走りました。

■今朝は曇り空です。天気予報では、これから気温が上がり、今日は夏日になるところがありそうです。気温が25度に達するということです。

昨日は昼休みに、ロータリークラブの例会に長泉町まで出掛けました。ロータリーの父・米山梅吉記念館での例会です。途中、ある脳外科病院近くを通るのですが、T字路で一旦停止していると、南側から救急車がやって来て病院に入っていきました。自分自身は左折して北に向かうと、またしても救急車が、今度は北側から病院へ向かって走っていきました。

立て続けに、救急患者さんが搬入されたようです。その病院は、24時間救急を断らないことで有名です。今のところ自分自身は、救急車のお世話になったことは無いのですが、その日が来るのは時間の問題です。

■なるべく人様には面倒を掛けずに、自分自身は旅立ちたいのですが、こればかりは如何ともしがたいのです。自分にできることと言ったら、怪我をしないように注意することと、メタボにならないように自己管理することだけです。

メタボにならないように自己管理することは、やろうと思えば、誰のお世話にならなくとも実現可能です。毎日、患者さんを診ていて、この体ではいずれ動脈硬化から、脳梗塞、心筋梗塞を起こすのは必定だ、と想像できる人は、山のようにいます。

メタボの内容は、以下の6つ。高血圧、糖尿病、高脂血症、肥満、喫煙、そして痛風です。眼底写真には、今にも破裂しそうな血管が写っています。

それでも、本人には症状がありません。痛くも痒くもないのに、好きな食べ物を控えたり、運動するのは、難行苦行に近いのです。ただし、想像力を働かせることはできます。想像力を働かせる、ということは、たぶん人間だけでしょう。

と思って、DeepSeekに尋ねてみると、「結論:メタボ対策レベルの複雑な未来予測と行動変更は、現時点では実質的に人間固有の能力」との結論です。なぜ人間だけなのかという点には、以下の回答でした。

★★ なぜ人間だけが高度に発達したのか?

■ 脳の前頭前野:

未来シミュレーションや抑制制御をつかさどる。

■ 文化的蓄積:

医学知識を世代間で伝達できる。

■ 言語による抽象化:

「血管障害」という概念を言葉で共有可能。

 

こうした、せっかくの人間固有の能力を、活かしきれていない人の何と多いことか。これからの進化で、こうした能力の活用度が上がっていくことを願うばかりです。

過ぎたるは及ばざるが如し

■20250417(木曜日:晴れ)

沼津牛臥公園から見た伊豆半島です。駿河湾越しに見えています。

■今朝は予定の6時より、15分ほど早く目が覚めました。窓の外には、ぼんやりとはしているものの、青空が広がっています。気持ち良さそうなので、2階の玄関を出て朝日を見つめました。

朝日を浴びることで体内時計をリセットするのです。昨夜は夢を見ている時間帯が、いつもより長かったように感じていました。スマートウォッチの睡眠診断アプリによれば、昨夜のレム睡眠は、いつもより長めの 25% と計測されていますから、あながち間違いでも無さそうです。

■玄関に佇んで、新緑に包まれる真北に位置する愛鷹山を見つめていると、東の方から白い布のようなものが、ひらひらと漂ってきます。あれ、蝶かな、と最初は思ったのですが、眼の前3メーターほどを横切った際によく見てみると、どうやら花びらのようです。モクレンでしょうか。

花筏には午後の影が似合いますが、白いモクレンの花びらには朝日も悪くありません。気持ちの良い朝には、やはり外へ出てみるのが良いようです。

■さて昨日は、フィットネスクラブでの昼休み筋トレはしませんでした。いささか疲れが取り切れていないように感じていました。ネットでのある記事を読むと、正しいスクワットのやり方、と題して専門家が注意を喚起していました。

その中に、スクワットは週に2回程度で十分だ、あまりやり過ぎては逆効果だ、という指摘でした。高齢者は特に気をつけないと、膝や腰を痛めるというのです。正しい姿勢で行うなど、取り組む際の注意点も、もちろん大切ですが、やはり「過ぎたるは及ばざるが如し」のようです。

筋トレの成果は、間違いなく実感できているので、体と相談しながら継続していくのが賢明なのでしょう。

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