■20190531(木曜日:曇)

 

いよいよ紫陽花の季節です。雨もまた良し、でしょうか。災害の無いことを祈るばかりです。

 

 

■今朝はゆっくりと休みました。そしてベッドでの寝る向きを反対にしてみました。一昨日までは通常の向きとは反対に脚の方に頭を向けて寝ていたのです。下半身麻痺事件から原因究明のために変更したのです。そのためかどうか、今朝は何事も起きませんでした。

 

さて今日で5月も終わりです。爽やかな薫風かおる5月でした。毎年のことながら、あっという間に過ぎ去りました。幸い昔のように酷い花粉症に苦しめられて、せっかくの季節が台無しになる、ということはありません。それでも体のだるさが気になったのは、単なる老化のためなのか。体のあちらこちらが痛むようになってきましたし、疲れも抜けにくくなってきました。

 

まぁ、嘆いていても仕方ありません。上手に付き合っていくしかなさそうです。

 

■先日の東京新聞「こちら特捜部」欄に、法政大学田中優子学長のメッセージについての記事が掲載されています。一部の自民党国会議員が、科学研究費、いわゆる科研費について、「反日活動に協力する学者に配られている」とキャンペーンを繰り広げている問題です。

 

法大総長 異例のメッセージ 脅かされる学問の自由

 

と、掲げられています。根拠もなく反日というレッテルを貼ることで貶めようという意図がありありなのですが、こうした言動が盛んになっている背景を考えることは、とても大切だと思うのです。

 

安倍政権が登場して以来、日本人の中で封印されていた、それまでのどす黒い感情が一気に吹き出した、という印象があります。米ソが対立していた冷戦時代は、何も考えることもなく、与えられた国際的な位置づけの中で、経済活動に邁進していればよかった。実に単純で幸せな時代だったのでしょう。

 

ところがその壁も崩れ、日本の役割も変わらざるを得なかったのですが、思考停止に陥っていた日本人には、とても苦しい状況になったようです。グローバル化の名の下に経済格差は広がり、どこへ向けて良いのか分からない憤りが鬱積しています。どこかへ、その矛先を向ける必要があります。

 

反日は、そんな精神状況につけ込んでいる、と私には思えるのです。しかしこんなやり方で、うまくいくはずがありません。

 

偽りを述べるものが愛国者とたたえられ、真実を語るものが売国奴と罵(ののし)られた世の中を、私は経験してきた。

 

とは、昭和天皇の末弟で、歴史学者の故三笠宮崇仁親王(みかさのみや たかひとしんのう)だった、と記事にあります。この言葉がすべてを語っているように私には思えるのです。

 

こうした時代を繰り返さないこと。それが歴史に学ぶ、ということではないでしょうか。