2023 年 09 月 02 日 TakuとMasato とNonと一緒に訪れた熱海初島です。

カテゴリー: 残日録 Page 105 of 152

立春

■20190204(月曜日:雨)

十勝平野を一望しています。

■今朝はゆっくりと休みました。昨夜は風も強くかなりの雨が降りました。今朝の七時を過ぎたところですが、生温かく強い風が吹き荒れています、春一番になるのでしょうか。今日は立春です。旧暦では今日が元日に当たります。旧暦の暦を見ていると、季節に寄り添った暦だなと、つくづく思います。暦ですから、道釘ろうと自由なのでしょうが、やはり季節に沿っている方が実感が伴うのではないでしょうか。

未だに旧暦が影響力を持つ中国では、中国春節(旧正月)2019ということで、2019年は2月4日(大晦日)の月曜から2月10日日曜までの7連休です。三が日(2月5日~7日)だけが休日に制定されています。旧暦の大晦日と三が日を含み7連休になります、とあります。ネットによれば、

春節とは中国のお正月で伝統ある祝い事であり、中国だけではなく、全世界の華人にとって最も大切な伝統的な祝日です。春節は国民の祝日で多くの人は一週間の連休になります。

春節は4000年以上もの歴史があります。毎年、生贄にされなければならなかった神への信仰から始まったとされています。太陽暦が変わったとき、特に一年の終わりに影響を受けた農業では人々は五穀豊穣を願い神への生贄を捧げました。

春節が近づくと人々は年越し用品を買い、大晦日には家族みんなそろって夕食を食べます。そして吉祥とおめでたい気分を表す絵や対聯(「ついれん」といい、おめでたい言葉を赤い紙に書き、門や入り口の框に貼るもので新年を祝い邪気を払う言葉を書く)を掛けたり、生き生きとした植物で部屋を飾ったりして新しい年を迎えます。餃子と餅など、盛りだくさんな食べ物が食卓に並びます。街の至る所が飾り付けされ、爆竹が鳴り、互いに新年の挨拶を交わし、龍と獅の踊りや縁日が行われます。

■今朝の東京新聞一面には、アメリカの地方紙がヘッジファンドの標的になっているという記事が掲載されています。ヘッジファンドが地方紙を安く買収し、記者をリストラして利益を上げているのです。ある地方紙の元編集長は、こう話しています。

ファンドにとって、新聞社は理想的な経営難の会社だ。

つまり、明るい収益見通しを描きづらく、比較的安く買収できる上、リストラで経常支出も減らせば相応の利益が出せる、というわけです。
新聞アナリストのケン・ドクター氏は、

長年新聞をとり続ける高齢の読者が購読をやめるペースは、急には上がらない。新聞事業がダメになる前に、利益を刈り取る冷酷な戦略だ。

と指摘しています。また、

過去20年で記者の数は6割減った。ニュースを提供するコアビジネスが急速に弱くなっているのが基本的な問題だ。

と語っています。アメリカで起きていることは、決して他人事ではありません。ジャーナリズムが衰退に向かう時、民主主義に何が起こるのか。これも他人事ではないのです。

クラウドファンディング

■20190202(土曜日:晴れ)

ゴンドラ駅からここまで滑ってくると、一安心です。

■今朝の東京新聞には、とても興味深い記事が掲載されていました。題して、「授業でクラウドファンディング」です。ー高校生 NPO支援広めようーと題して、東京学芸大学附属国際中等教育学校の高校生らが、授業でNPO支援を全国に広めようと、クラウドファンディングに取り組んでいる様子を報道しています。

取り組んでいるのは、選択講座「国際協力と社会貢献」を受講する生徒さん達です。これまでに、NPO活動の実態やコミュニティー財団ふるさと納税などについてNPOのスタッフや専門家を招いて話を聞き、意見交換をしてきました。その上で、高校生の視点で応援したい NPO を決める評価基準を作成しました。ビジョンの明確さや情報公開に積極的かどうかなどに加え、楽しそうに活動しているか、参加方法がバラエティに富んでいるかなど、高校生ならではの基準も含まれています。

こうして作り上げられた基準に従って、途上国の子ども支援、障害がある子ども支援、孤立する子ども支援の三つの団体から一つを選び、対象団体は報告会で発表される予定です。講座を指導する教諭は以下のように語っています。

自分たちで世の中を変えていけるという手応えを得られたのではないか、受験を控えた生徒も多いが、それがモチベーションとなった、クラウドファンディングを活用することで、こうした授業の形式が可能だということを知ってもらいたい。

この記事を見て、まず感じるのは、掲載されている写真です。NPO法人代表の講義を聞く生徒さん達の様子を撮った写真なのですが、参加している生徒は全員女性なのです。講義をしているNPO法人の代表も、女性の方なのですが、聞いている生徒さん達も全員女性なのです。もちろん男性の生徒もいるのでしょうが、こうした活動に積極的なのは女性のようです。日本は、まだまだ男性社会ですから、才能があってもその才能を伸ばす機会に恵まれない女性たちは、男性が感じている以上に多いはずです。

そうした社会に風穴を開けることで、女性だけでなく、貧困などによって教育の機会に恵まれない子供たちが才能を伸ばす機会に恵まれれば日本は、まだまだ捨てたものではありません。残念ながら今だに日本は、人よりもコンクリートなのです。結局は無駄に終わると最初から分かっているにもかかわらず、一度決めたら止まらない、税金を使った公共工事というものが、どれだけ人への投資を削っているか、少し考えれば誰にでもわかることです。分かっていても止められない現実を見ると、戦艦大和を造り続けた当時から、少しも日本は変わっていないように、私には感じられるのです。

国民の統合

■20190131(木曜日:曇)

遥か彼方に十勝平野が望めます。来年までお預けです。

■今朝はゆっくりと休みました。昨日9キロを走って、月100キロの目標を無事に達成することができましたので、今朝は休養です。今朝は走らないと決めていると、不思議なもので、目覚ましが鳴っても、こんな寒い朝に起きだそうなどとは露とも思わないのです。こんな暖かくぬくぬくとした布団の中から、起きだそうなどと思うのは、よほど変なやつだとすら思えるのです。人間の心理というのは、実に面白いものです、走る距離にしてもそうです。今朝は6キロ走ろうと決めて走り出すと、とてもその先まで足を伸ばして10キロを走ることなど、想像もできないのです。

大会に出場してみると、そのことを強く感じます。ハーフマラソンなら21キロ超を走らなければなりませんが、最初から今日は21キロを走るのだ、と決心してから走り始めないと、とても完走などできません。逆に言えば最初から21キロを走るのだと心に決めて走り始めれば、意外と完走できるものなのです。

■今週に入ってからは走り出すのが6時を過ぎてからですので、帰ってきてシャワーを浴びて朝食を取ると、仕事を始めるまでにゆっくりと時間を取ることができません。つまりは毎日日課にしている新聞の切り抜きと PDF にしてEvernoteに収納するという仕事ができませんでした。今朝は走らなかった分だけ時間ができましたので、溜まっていた新聞をもう一度読み直し、興味のある記事を切り出し、スキャンして保存の作業をしました。毎日、インターネット上で多くのニュースを見るのですが、私はやはり新聞をゆっくりと読むのがとても好きです。静寂の中で1人静かに新聞を読むという時間は、精神衛生上とても大切な事のように私には思えます。

■そんな中で、とても興味深く、また大切だと思った記事は、東京新聞論説委員の熊倉逸男さんと、政治学者の白井聡さんの対談です。考える広場『天皇から米国へ 変わる「国体」』と題されたその対談は、戦後の日本人の精神状況を私にもわかりやすく解説してくれています。田中宇さんの国際ニュース解説を読んでいる私にしてみると、「対米従属」という言葉はなじみ深い言葉ですので、読んでいて違和感は少しもありませんでした。

私がいつも不思議に思うのは、米軍基地の建設に反対する沖縄の人たちに対して、いわゆる右翼と呼ばれる人達が応援するのではなくて、襲いかかったりすることです。ヨーロッパなどでは、日本で極右と呼ばれる人達が唱えているのは、流行の言葉で言えば、自国第一主義なのです。つまり、グローバリズムと言われる流れに対して自分の国の国民を守ることが第一なのだと唱えるのが、彼らの主張なのです。多くの場合、それはアメリカに対抗するという形を取るのが一般的です。なぜなら、グローバリズムで最も利益を得ているのが、アメリカの世界企業であることは間違いないからです。

ところが、日本の右翼と呼ばれる人達は、白井さんも書かれているように、その接頭辞として必ず「親米」という言葉が使われます。私などには、これがとても奇異に思えます。なぜ日本国民である沖縄の人達を守るのではなくて、アメリカの基地を守ろうとするのか、倒錯しているとしか私には思えないのです。そうした意味において、元東京都知事の石原慎太郎さんが「日本には真の意味での右翼などいない」と言われたのは、正鵠を射ているのでしょう。

こうした心理状態が続いていくと、どうなるかと言うと、白井さんが言われるように、国民統合がぶっ壊れてしまうのです。国民の統合とは、日本国民という共同体の皆が助け合い、仲良く暮らすということだ、と白井さんは言われています。例えば、東京都港区南青山で、地域のブランドイメージを壊すとして、児童相談所建設が反対を受けている問題などを見ると、「貧乏人が周りをうろつくと不愉快だ、あっちへ行け」と、こういうことを言っちゃいけないという常識が壊れている、と白井さんは指摘しています。

白井さんの著書「国体論」は、対米従属による社会の荒廃を描く一方で、2016年8月に天皇が発した「象徴としての務めについて」の言葉に、再生の可能性を見出していると、熊倉さんは指摘しています。天皇陛下のお言葉の中には、こんな日本の状況に対し、国民の統合を回復し何とか守らなくてはいけない、統合を維持するつもりはあるのですか、と国民に問いかけているのではないかと、白井さんは指摘しているのです。そのお言葉には戦う人間の激しさがにじみ出ている、とも白井さんは書かれています。

私もその通りだと思うのです。小泉内閣以来続いてきた流れが、安倍内閣によって完成しようとしています。それは国民の統合の崩壊に異なりません。天皇陛下のお言葉に、今こそ私達は耳を傾けて、真摯に向き合わなければならないのです。

教育

■20190128(月曜日:晴れ)

新得駅の時刻表です。北海道の鉄道を守る必要があります。

■今朝はゆっくりと休みました。昨日は日曜日でしたけれども、頑張ってLSDをして15キロを積み重ねました。しかし、まだまだ20キロも残っているのです。今日も含めて1月はあと4日を残すのみ、そして20キロが残っているのです。昨日は7時前から走り始めて、途中膝の痛みやふくらはぎの痛みに襲われましたけれども、なんとか走り終えることができました。とはいえ、できれば20キロを走りたかったのですが、昨日の状態では15キロが限界でした。

昼間ゆっくりと休み、夜はつるちゃん夫婦と、ひろ繁での定例の夕食会でした。楽しく美味しい食事を頂きました。帰ってきてお風呂に入り早々に寝床に入りました。

テニスの全豪オープンでは、ジョコビッチ選手がナダル選手を破って7度目の優勝を果たしました。錦織選手との一戦を見ていて思ったのは、まさに壁のような鉄壁の守りでした。あれでは錦織選手に勝ち目はなさそうでした。ナダル選手との一戦は見ていないのですが、どうやら同様に、ジョコビッチ選手らしい鉄壁の守りでナダル選手をはねのけたようです。勝ち相撲鬼のごとしと言いますが、多分ジョコビッチ選手の勝ちっぷりは、そのような形容に、ふさわしいものだったのでしょう。

■先日の東京新聞に、スマホを用いた授業の無料配信の試みが報じられていました。題して「貧困の子も教育平等に」です。東京都中野区の一般社団法人「貧困家庭の子どもの学習・進学を支援する全国運動(CAMEL)が4月から、学習塾に通えない中学生を対象に、無料の授業配信を始める。インターネットによる学習支援システム「eラーニング」を使い、全国の子供のスマートフォンに、授業を直接配信する。代表理事の大塚意生さん(62)は「新たな教育支援で、子どもたちに広い世界を見せてあげたい」と願う。最新の2015年のデータでも、子供の貧困率は13.9パーセント。改善傾向にあるものの、依然7人に1人が貧困状態にある。とりわけシングルマザーなどひとり親家庭では50.8パーセントに跳ね上がる。

大塚さん自身も貧しい家庭に暮らす子供の1人でした。中学生から地元のゴルフ場のキャディーや新聞配達のアルバイトをして、学費を稼ぎました。親に懇願し、夜間制だった早稲田大学社会科学部になんとか入学。大学院を修了後、学習塾の経営を経て、現在の会社を立ち上げました。「あの時、進学を諦めなくてよかった。職業選択の幅が広がり、世界は広いと知ることができた」と振り返っています。

高校進学の為に学習塾に通うとすれば、月数万円の授業がかかる。大学生や主婦のボランティアが公民館などで教える無料塾を視察して回ったものの、教材や人材が足りていないと感じたそうです。「週一程度の開講では、成績もなかなか向上せず、地域によって通えない子もいる。親が働く子のスマホ所有率は高いので、無料塾とも協力し、スマホに直接授業を配信できれば」と考えるようになったそうです。講師には多くのボランティアの方が参加されています。「不登校や長期入院などで学校に行けない子にも届くツールとなれば」と講師の皆さんは願っています。

大塚さんは最後にこう語られています。

技術を使った教育支援の一方で、アナログの人づくりの視点も大切にしたい。趣旨に協力してくれる人たちとともに、貧しい家庭の子も平等に教育が受けられる社会を実現する手段となれば

と意気込んでおられます。

もっともっと、こうした分野に国が援助の手を差し伸べる必要があるのですが、残念ながらそうなっていません。未だに高度成長時代の、土建国家を抜け切れていないのです。東京オリンピック、世界万博をはじめ、箱物ばかりを作って、あとは野となれ山となれ、という政治が永遠と続いているのです。「コンクリートから人へ」という、あのキャッチフレーズは、未だに色褪せてはいないのです。

夏空

■20190126(土曜日 :晴)

新得駅のプラットフォームにありました。今年の4月から始まるようです。

■今朝はゆっくりと休みました。午後から静岡で高度医療機器管理者講習会があり、1時間話しをしなければなりません。薬事法について参加者に説明をするのです。もちろんきちんと教材を頂いていますし、前任者の方から資料も引き継いでいますので、全くのゼロから準備をするわけではありません。それでも、やはり法律面からの説明は、慣れないためもあり、とても時間が長く感じます。しかし一時間の講義をすることと決められていますので、致し方ありません。これから時間配分の最後の確認を行うところです。気が重い。

診療が終わって昼食を取り、一息つく暇もなく、原駅に向かいました。静岡へ行くためです。先週はインフルエンザで大騒動でしたから、これが一週間ずれていたら、大変なことになるところでした。幸運といえば幸運なのです。スライドはグーグルスライドで作成し、PDF化してドロップボックスを経由して、初代のアイパッドに取り込みました。結婚 30 周年記念に購入したアイパッドが未だに現役です。

ウインドウズ・パソコンは、あてになりません。不安定なのです。ただし今回はプロジェクターとの接続が、当然D-sub かと思っていたら、なんと HDMI だと知って驚きました。幸い接続ケーブルを両方持っていったので、事なきを得ました。原稿をきちんと作成していましたので、無事の時間通り終えることができました。これで一つまたハードルを超えました。

老いること

■20190124(木曜日:晴れ)

サホロスキー場のシラカバの木です。今年は行きが少なめでした。

■今朝は走るつもりでいました、ところが夜中を過ぎた頃、急に胃がムカつくのを感じて目が覚めました。この時間帯に、こうした事が起きるのは胃腸炎を起こした時の特徴です。昨夜の夕食で何を食べたか、必死に思い出しました。インフルエンザで体が衰弱した後でしたので、ここ数日は食事は控えめにしていました。昨日の夕食で当たりそうなものとして考えられるとすれば、鉄火巻ぐらいでしょうか、あとはしっかり火を通したものばかりですので胃炎を起こすとは考えられません。とにかく焦りました。これから嘔気が酷くなり、眠れない一夜を過ごさなければならないのかと思うと、ゾッとしました。

ところが幸いにも30分程すると嘔気も消え去り、そのまま眠ることができました。5時45分に目覚ましをかけていたのですが、この一件ですっかり意欲が消え去りました。結局、原因はよくわかりませんでした。大事に至らなかったので、それはそれで良かったのですが、原因が分からないというのは嫌なものです。

なんでもかんでも加齢のせいにするのは良くないのでしょうが、でもやっぱり歳のためなのかなぁと考えてしまいます。多分多くはそれで正解なのでしょう。何だかんだ言っても一定の年齢を超えればガタが来るのは車と一緒です。自分自身は中古車としての自分の体を十分手入れしているつもりなのですが、それだけで済むほど甘くはないようです。両親の晩年の様子を思い出すにつけ、年を取るというのは本当に大変なことなのだなぁと実感してきました。付き合っていくしかありません。逃げるわけにもいきません。戦うところは戦い、折り合いをつけるところは折り合い、自分の体と話し合いながら行けるとこまで行くしかない、というのが正解なのでしょう。それが老いるということのようです。

担任の言葉

■20190123(水曜日:晴れ)

サホロスキー場の様子です。この先が急坂になっています。スピードを落としてください、という警告です。

■今朝はゆっくりと休みました。昨日おっかなびっくり走ってみましたが、一日経っても体の変調をきたすことはなかったので、ほっとしています。それでも昨日は熱発がおさまり落ち着いたばかりでしたので、午前中は体もだるく走るのを再開するのが少し早すぎたかなと心配でしたけれども、熱も再発することは幸いありませんでした。

世間でもインフルエンザが猛威をふるっているようで、先日は小学校4年生がインフルエンザ脳症で亡くなったとの報道もありました。子供の身体というものは、とても強いようでいて、意外と脆い部分があります。日本では七五三という習慣がありますが、これは多分、幼小児期を無事に切り抜けて、元気で育つことがとても難しかった時代の名残なのでしょう。7歳まで元気で育つことが、いかに難しかったかということです。

我が家も3人の子供達が、それぞれ色々病気をしましたけれども、なんとか無事に元気で育ってくれたことを本当に嬉しく思っています。当たり前だと言われれば、その通りなのですが、病気だけでなく事故で命を落とすことも決して小児期には稀ではないのです。

■今朝の東京新聞読者投稿欄には、とても考えさせられる投稿がありました。題名は、「自由な試作を育む姿に感動」です。港区に住むSさんは、自分自身が小学校低学年の頃、初めての詩の授業でこう書いたそうです。


「山に登った 石がパラパラ落ちた」


授業の後半になって担任の先生がSさんの詩の全文を黒板に書き写しました。本人は褒められるのかとウキウキしていると、

この詩は全部最後が『た』で終わっている。こういう詩はダメな詩だ。書いてはいけない。

と、生徒たちの前で担任の先生が述べたそうです。Sさんのこころが担任の言葉でどれだけ傷ついたか、私には痛いほど分かるような気がします。黒澤明監督をはじめ、偉大な芸術家と呼ばれる方の自伝を読むと子供の頃、担任の先生に褒めてもらった一言がいかに大きな力となったかがよく分かります。もちろん逆の作用を及ぼしたことも多いはずです。残念ながら、そうしたことに気づきもしない教師というのは、決して少なくないと思われます。

日本の教育は、残念ながらあまりにも画一的なので、少しでも枠を外れてしまうと伸びるよりは潰れてしまう方がずっと多いはずです。アメリカの教育が全て良い訳では勿論ありませんが、少なくとも人と異なる才能を持っている人にとっては、ずっとチャンスが多いと思われます。これからはそうした才能を持った人をいかに育てていくかが大切なのですが、今のままでは残念ながら難しいように思われます。

相撲

■20190121(月曜日:晴れ)

サホロスキー場の様子です。

■今日からまた普通の生活に戻ります。先週の木曜日の夜に熱発してから、辛い毎日が始まりました。金曜日の朝インフルエンザ A と診断され、療養生活が始まったわけです。咳がひどく熱もあるため、安静にしているしかありませんでした。仕事も休み三日間ほぼ寝たきりの生活でした。こうしてようやく普段の生活に戻れるとなると、本当に健康のありがたさを痛感します。今朝は思い切って走ろうかと思ったのですが、やはり無理は禁物と 明日以降に延期しました。 今月は目標の100キロまで、あと45 km 残っています。かなり厳しい日程ですが、とにかく健康を取り戻さない限りは目標達成は無理ですので、ここは堪忍自重です。

自分自身がインフルエンザのためにバタバタしてる間に、横綱稀勢の里が引退してしまいました。先の場所から連敗が続いていて、もう取り続けるのは難しいとは思っていたのですが、やはり怪我の影響で元の相撲を取ることが難しかったのでしょう。寡黙で昔ながらの相撲さん、というのは稀勢の里関を形容する時にいつも使われる言葉です。 ただ勝てばいいのだという、今の横綱の相撲を見ていると、 どうも相撲に対する興味が薄れてしまいます。最近はあまりテレビも見なくなりました。 もちろん勝負事ですから負けてはいけないのでしょうが、ただ勝てば良い、と言うのでは相撲ではなくなってしまうように感じます。 しばらくは日本人の横綱は出てこないでしょうから、私自身も、しばらくは相撲のテレビ観戦から離れることになりそうです。

休養

■20190120(日曜日:晴れ)

サホロスキー場の様子です。遥か彼方にゴンドラの終着駅が見えます。標高千メートルです。

■先週から続いているインフルエンザ騒動も、ようやく収束しそうです。とは言っても、まだまだ体調は元通りとはいきません。まだ咳が出ますし、味覚が変化してしまい、食欲も戻りきれていません。一時は塩辛さがひどくて、同じインスタント味噌汁を飲んでいるのに、なんでこんなに塩分が多いのだ、とびっくりしました。途中で飲むのを止めたほどです。

さすがに、もうそこまでは味覚が狂ってはいないのですが、正直あまり美味しくは感じません。全然食欲が無いわけではないので、その点は病気からの回復を考えると、プラスの要素です。やはり食べられないと回復は、遅くなります。よほどの病状にならない限り、私は食欲が落ちることはありません。その点は私の体の長所だと思っています。なんだかんだと欠点ばかりですけれども、一つぐらいは良いところもあるものだと、自分を慰めています。

考えてみれば65歳のこの歳になるまで、色々病気をしながらも、決定的な大病をせずに過ごせてこれたのは、本当に幸運でした。それしか言いようがありません。小さい頃には道に飛び出してトラックに跳ねられたこともありました。それでも軽症で済んだのですから悪運が強かったのでしょう。今思えば運転手さんに大変な迷惑をかけてしまったと申し訳ない思いでいっぱいです。

大学生になってから初めて肺炎になりました。 夏休みで川口の実家に帰った時に異常に気付き、かかりつけの先生に診てもらいました。 クロラムフェニコールの注射で助けてもらったように記憶しています。 外科の先生でしたが、川口工業病院、今ではもう存在しないかもしれませんが、そこに勤務されていて開業された先生でした。盲腸炎の手術もその先生にしていただきました。 元々小学校の時から、運動会が終わると発熱して寝込んでいましたが、今考えると扁桃腺炎を繰り返していたのです。疲れると発症していたわけです。こちらで開業する前に、大学病院で扁桃摘出手術を受けたことで、その弱点からは解放されました。摘出手術を受けた後は、それまでの経過が嘘のように、発熱することはほとんどなくなりました。 扁桃腺炎の高熱は、とても辛いものです。 その点から解放されただけでも、本当に楽になりました。

同級生の中には、当然ながら、事故や病気で亡くなってしまった仲間もいます。 ロータリークラブなどで先輩たちの話を聞くと、同窓会に行くと、 毎年毎年出席者の数が減っていくことや、亡くなった仲間の話が出て来て、参加するのが次第に嫌になってくる、という話をよく聞きます。 私も還暦を迎える頃から同期会や同窓会に誘われることが多くなり、また心がけて出席するようにしてきました。さすがに私の年齢ですと、まだ先輩たちのような思いをせずに済んでいますが、その日が来るのは時間の問題です。病気をして寝込んだりすると、そんなことを考えてしまいます。内館牧子さんの「すぐ死ぬんだから」を読むと、主人公の年齢設定は78歳でした。 私に残された時間は、あと13年ということです。 これからの時間で私に何ができて、何をすべきなのか、ということをもう一度真剣に考え直してみる時なのです。 つくづく、そう感じる今日この頃です。

回復

■20190119(土曜日:晴れ)

サホロスキー場の全景です。ゴンドラリフトの終着点が標高1,000Mです。

■さて昨日の騒動から一夜明けました。ようやく喉の痛みも取れ、まだ時々咳が出るのと、喉の乾燥感は消えないのですが、それでも熱は下がったようですので、大変楽になりました。ゾフルーザの効果というものはどの程度なのか、比較検証しているわけではないので、何とも言えないのですが、48時間以内であれば、かなり効果があるようです。普通の状態であれば、つまりは体調はとても悪いとか、免疫不全状態にあるとかいうのでなければ、基本的には時間とともに回復するのがインフルエンザですので、何もしないでひたすら寝るというのもありなのです。インフルエンザと言うと、すぐにタミフルなどを内服させるのは、世界的に見れば決してありふれたことではありません。極めて日本的なものなのです。

抗インフルエンザ薬の代表である「タミフル」の世界消費量の約75%を日本が占めており、2位の米国の約20%を大きく離してダントツ1位だそうです。日本では、他の国に比べて圧倒的に多くの抗インフルエンザ薬が処方されているという事実があります。他の国は、タミフルを多く使用することでインフルエンザが耐性を獲得し、タミフルが効かなくなってしまうことを懸念して、必要最低限の使用にとどめるという方針をとっています。

私が抗インフルエンザ薬を処方を受けるのが、医学的にみて、どうなのか。米国CDC(Centers for Disease Control and Prevention, アメリカ疾病管理予防センター)が提唱する抗インフルエンザ薬を使用すべき対象を見てみると、

・入院を必要とするような重症な人

・65歳以上の人、5歳未満、特に2歳未満の小児

・妊婦

・気管支喘息、糖尿病、慢性の心臓病など持病がある人、HIVなどによって免疫力が落ちている人

となり、65歳の私も、かろうじて、投与対象者となっています。あまり後ろめたさを感じることなく服用してよかったようです。

(●^o^●)

とは言え、日本には薬の使い方に得意性があるのは、間違いありません。それは国民皆保険という制度がもたらしている力が大きいでしょう。無駄な面も多いかもしれないが、それ以上の利益を国民にもたらしている、と考えるのが、正しい認識ではないか、と思います。

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