■20190217(日曜日:晴れ)

Aya ちゃん桜です。河津桜が、一週間ほど前に開花しています。

■昨日の夜は医心会があり、講演を聞くことができました。スルガ銀行の方が来られて、キャッシュレス時代に向けて、のお話をされました。世界におけるキャッシュレスの現状と、そして医療の世界における現状と将来についてのお話でした。最近はテレビでも、キャッシュレス決済が取り上げられることが多くなりました。

中国における、QRコード決済の様子は盛んに報じられています。中国では、銀行の ATM に入っている紙幣の2割近くがニセ札だ、という報告もあるそうです。つまりは、現金が信用できない、という現実があるために、一気にキャッシュレス社会に飛び越えたという面がある訳です。日本では偽札が見つかったというだけで大騒ぎになるほど、偽札自体がとても珍しいことです。諸外国では、日本のように1万円札のような高額紙幣が出回ることは、ほとんど無いようです。つまり、もし受け取った高額紙幣が偽札だと、被害が大きくなるので、使うのをためらうことが、一番の要因のようです。

先週、静岡医療センターを検査のために受診し、会計の段階になって驚きました。会計書類を渡されて待っていると、会計が完了したという案内と表示の後に、自動精算機があるので、そちらで処理してください、という指示を受けました。ちょうどゴルフ場での会計処理のような手順でした。会計箋に印刷されたバーコードを機械に読み取らせて、指示に従ってクレジットカードを挿入し、暗証番号を入力して、精算の終了です。

あれほどの規模の病院になると、多大の投資をして機械を導入しても、十分元が取れるのかもしれませんが、日本でほとんどを占める小規模の診療所では、あのような大がかりな機械は必要もありませんし、導入するのも無理です。もちろんクレジットカード決済に、いつもあのように大がかりな機械が必要な訳ではありません。居酒屋さんなどで見られるような、小型の機器で十分なのでしょう。

しかし、それでも現実には、家族経営のような飲食店では、クレジットカードを受け取ることを拒否されることが多いのも事実です。それは何より、三パーセント前後といわれる経費が、大きな重しになっていますし、機器や通信費の負担が馬鹿にならないのです。

日本において診療所規模で、キャッシュレス決済が進むとすれば、それはやはりQRコード決済が、一番現実的ではないでしょうか。ただ、果たして高齢者がスマホを持ち歩くことが現実的なのかどうか。日々、高齢者の患者さんと接していると、実現にはかなりの高いハードルがあるように思えるのです。昨日も100歳を超える患者さんが、二名来られました。最近は100歳を超える患者さんが来られても、あまり驚かなくなりました。その様な場合、当然一人で来られていることはありませんので、家族の方がスマホを持っていれば、決済は可能になるかもしれません。

スマホ決済であれば医療機関の方で特別な機器を揃える必要もありませんし、QRコードを印刷すれば済むことです。レセプトコンピューターにQRコードの印刷ソフトを導入すれば、領収書の発行と同時に、QRコードを印刷し、患者さんに決済してもらえば、それで終了です。その手順であれば、決して実現不可能な工程ではありません。

最近、相次いで行われている、QRコード決済のキャンペーンが功を奏して、日本人の間で、QRコード決済が急激に進むことも考えられます。インターネットの高速通信回線が、まだ珍しかった頃、ヤフーがモデムを無料で配布し、ADSL回線のキャンペーンを打ったことがありました。あれによって、それまで NTT の回線が主流だったものが、一気に高速回線に乗り換えられました。あの再現を、ヤフーやソフトバンクは、目指しているのでしょう。思惑通り、事が進むかどうかはまだ分かりません。かなりの規模の誘導策が取られないと、現状の現金至上主義が変わることは難しいはずです。しかし変わる時は一気に変わるものですから、どうなるかは、これからの政策次第です。

■さて、懇親会の席でたまたま隣り合わせた、スルガ銀行の方が私と同じ趣味を持っていることに驚きました。テニスとランニングです。そのレベルは、私などより数段上のレベルだということは、話していてすぐに分かりました。それでも、同じ趣味を持っているということで、話がとても弾みました。また職場での彼の先輩を、私がたまたまロータリークラブを通じて知っていましたので、話題が途切れることがありませんでした。ランニング仲間で集まってサークルを作り、コーチを中心にトレーニングをしているそうです。お話を聞いていて、私も一度参加してみたいと思いました。本当に思いもかけない出会いというか、知り合いを作ることができて、望外の時間を持つことができ、有意義な会でした。