■20240210(土曜日:晴れ)
■6時に目覚ましを合わせて、今朝も起き出しました。記録を見てみると、ちょうど一年前には、体調の異変に苦しんでいる様子が分かります。それでも朝起きてから、ランニングに出かけているのですから、今の日課とは異なっています。
今ではすっかり、早朝ランニングはしなくなりました。簡単に言えば、起き出すことが出来ないのです。22時に床に入り、キンドルで読書をしながら眠気を待って、22時30分頃眠るのが日常になりました。
日の出が早くなってくれば、また変わるかも知れません。
■さてNHK・BSで黒澤明監督作品を放映しています。先日は「蜘蛛巣城」でした。粗筋はネットによれば、
シェイクスピアの『マクベス』を日本の戦国時代に置き換え様式美に拘り描いた戦国武将の一大悲劇。
鷲津武時は謀反を起こした敵を討ち、その帰途の森で出会った老婆から不思議な予言を聞く。
やがて予言通り事が運び始めると、欲望に取り憑かれた妻にそそのかされて主を殺し、自ら城主の地位につくのだったが……。
妻役の山田五十鈴が、能面のような表情で、主人公の夫をそそのかしていく様子は、空恐ろしさに溢れています。結果が分かっていますので、なんて馬鹿な主人公だと、切って捨てるのは簡単ですが、人間の弱さ、愚かさを見事に描いています。
はたから見れば、主人公たちの生き様は何と愚かしい、と第三者は思うのですが、渦中にいる人間たちは、まさに無我夢中なのです。なぜ、あの時あの人を信じることが出来なかったのだろう、あの人はあなたを心から信頼していたのに、と後講釈してしまうのです。
「オセロ」、「飢餓海峡」、いくらでも作品を挙げることは出来そうです。
★イアーゴ (オセロに)
ああ、用心なさい、将軍、
嫉妬というやつに。
こいつは緑色の目をした化け物だ、
餌食(えじき)にする肉をもてあそぶ。
〔第三場〕
人の心は、恐ろしい。奈落の底、人の心とは、まさに底なし沼なのです。