■20240129(月曜日:晴れ)
■今朝はいつもより、1時間だけ長く布団の中で、ウトウトしました。3回目が覚めて、その度にトイレに行きましたが、布団に戻れば、またすぐに眠りに戻れましたので、睡眠診断アプリによれば総合点は88点。99%のユーザーより上、というファーウェイのご託宣です。
■昨日は13年ぶりに、東京芸術劇場でSunと二人で舞台を楽しみました。二兎社公演47「パートタイマー・秋子」です。調べてみると、2011年にTakuと3人で、やはり二兎社公演「シングルマザーズ」を、この劇場で観劇しています。
Takuに連絡しましたが、当時の記憶はないようです。私にも、ほとんど記憶はありません。それでも、エレベータを降りて地下にある劇場の入口を見た途端に、少し記憶が蘇りました。
でも、2011年の公演の内容は少しも蘇りません。情けない限りです。
■さて、昨日の公演のあらすじはネットによれば、
成城のセレブ主婦だった樋野秋子(沢口靖子)は、夫の会社が倒産したため、自宅から離れたスーパー「フレッシュかねだ」でパートとして働き始める。
しかし、そこは秋子の想像を超えたディストピア的世界だった。賞味期限の改ざんやリパック、商品のちょろまかし、いじめなど、あらゆる不正が横行している。
いかにも場違いで他のスタッフから浮いてしまう秋子は、大手企業をリストラされ、この店で屈辱に耐えながら働く貫井(生瀬勝久)と心を通わせるようになるが……
職員の休憩室を舞台に固定した設定。12人の登場人物の関わり、そして変化。それぞれの立場は、十人十色。そんな中で、セレブの奥様として、清く正しく美しく生きてきた秋子も、変わらざるを得なくなる。
登場人物の、それぞれの変化を面白おかしく描きながら、終盤に至って、悟ったようにつぶやく秋子の言葉に、原作者の思いが込められていました。
パートタイマーとして働いている今の自分。不正に染まっても、何も感じなくなってしまった自分。でも、ひょっとしたら、環境の変化で、すっかり自分が変わってしまったのではなくて、セレブの奥様であった昔の自分の方が仮の自分であって、一時的な自分、つまりパートタイマー・秋子ではなかったのか、という気付きです。
これは誰にでも当てはまる気付きです。今は真面目な一市民として生活しているものの、本当はそれは仮の姿かもしれない。自分にとっては、パートタイマーの姿なのかも知れないのです。
そこには、人間に対する深い洞察があるのです。
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