■20190423(火曜日:曇)
■今朝は走らずに、ゆっくりと休みました。昨日は10キロを走りましたので、さすがに疲れが溜まっています。学校も臨時休校だったためか、昨日の外来は大混雑でした。朝10キロ走って外来も大混雑では、疲れないはずはありません。東京では、気温が25.6度まで上がり、夏日となりました。暑さのために窓を開けたくなりましたが、花粉症が心配です。まだまだ花粉症は続いています。もちろんいっときのスギ花粉症のような激しさはありませんが、今はヒノキでしょうか、まだまだ患者さんは多いのです。それでも、我が家では窓を開けても、くしゃみが酷くなるということもようやく無くなり、昨日の夕方からは窓を開けて食事をとることにしました。
■今朝の東京新聞こちら特報部では、山本太郎氏「れいわ新選組」結成へ、と題して書かれています。 新党の設立にあたり八つの政策を紹介しています。記事では、そのいくつかの政策について、実現の可能性や整合性について論じています。八つのうち、主な政策は以下の通りです。消費税の廃止、最低賃金1500円を「政府が保証」、公務員を増やす、辺野古新基地建設中止、原発即時禁止などなどです。
平成は人々が疲弊した時代。生活を底上げする政策を言わなければならない。例えば消費税を5%に減税した場合、導入後6年目には一人当たりの賃金は1年で32万円上昇する。
と山本太郎氏は訴えています。4月22日現在、新党へは4,100万円ちょっとの寄付金が集まったとしています。その中には、わずかではありますが私の寄付も含まれています。
消費税の問題にしても、最低賃金の問題にしても、マスコミに洗脳されている私たちにとっては、彼の政策は荒唐無稽のように思えるのは事実です。 でも少し考えてみると、おかしな点がいくつもあるのです。例えば輸出頻度が高い自動車産業は、消費税率の引き上げを、むしろを後押ししています。消費税が上がれば国民は車を買うのを控えますから、売り上げは減り自動車会社にとってもマイナスかと思うのですが、実はからくりがあるのです。消費税が適用されるのは国内だけなので、 自動車会社がアメリカに車を輸出した際には、 仕入れ時に国内で支払った消費税額が自動車会社に還付されるのです。 つまり消費税率が上がれば上がるほど、自動車会社にとっては還付される消費税額が多くなるのです。 これでは消費税率の引き上げに対して賛成するはずです。 自分たちの懐が潤うからです。
最低賃金の引き上げについても、色々な意見があるのは事実です。引き上げを行った韓国の経済が破綻寸前だと、しきりにマスコミは報じています。 都留文科大名誉教授の後藤道夫氏(社会哲学・現代社会論)によると、これも十分に実現可能とされます。 企業が生み出す付加価値全体のうち、どれだけ労働者に賃金などとして還元されているかを示す「労働分配率」は近年、下がり続け、「現在、史上最低クラス」になっているそうです。つまり、賃金が低すぎて、消費に金が回っていないのが現状だというのです。
単身の非正規労働者が必要な月の生活費は、22万円から24万円という調査結果がある。それを平均的な月労働時間で割ると1時間約1500円。中期的な目標としては、妥当性がある数字だ。
最後に欄外のデスクメモにはこう書かれています。
国会での山本氏の質問は痛快だ。街頭での熱心な演説ぶりも知られ、政策も人気取りの甘言ではなさそうだ。いわゆるタレント議員とは違うと感じる人も多かろう。とはいっても、多数の支持を得られるとは限らない。目下、最大の敵は、国民の政治への無関心ではなかろうか。
山本太郎氏には、是非頑張ってもらいたいと私も思いますし、国民がどれだけ彼を応援できるかで、この国の将来が決まりそうな気もします。国民が政治に対して無関心でいる間に、この国はすっかり劣化してしまいました。本当に情けないことです。
戦前・戦中の様子を元にしたテレビドラマなどを見ていると、自分たちの国が本当にこんな状態だったのかと大変不思議に思います。 今から考えれば、本当につまらないことで、 憲兵や警察から庶民が殴られ、刑務所に放り込まれていたのです。今思えば、暴力団のいちゃもんとあまり大差ないようにも思えるほどです。 敗戦によって日本人は生まれ変わったと思われていますが、しかしよく考えてみると、根底にある精神状況というものは、実は水面下に潜ってしまっただけではないか、とも思えるのです。
この辺りは心理学の岸田秀さんが書かれた「ものぐさ精神分析」が鋭く分析されています。つまり再び条件が整えば、私たち日本人は、もう一度あの喜劇のような悲劇を演じるのではないか、と私は心配しているのです。 精神科医がマスコミで、これほどもてはやされている時代も、なかったのではないでしょうか。しかし一番肝心な点の分析が抜けているように、私には思えます。 明治以降の日本近代史を振り返る時、 日本人の精神状態については、まだ整理整頓が済んでいないように感じるのです。
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