■20221231(金曜日:晴れ)

5月22日、改築中の我が家の様子です。

■今日は大晦日。さすがに後が無くなりました。泣いても笑っても、2022年は今日で終わりです。今日も大掃除に追われそうです。昨日は、Masatoの体調不良という、まさかの事態で、予定外の二人切りの年末になってしまいました。時間がありましたので、逆に掃除ははかどりました。

今朝の写真は、5月22日の我が家の状況です。工事中でスッポンポンです。何もかも取り払われてしまいました。30年以上暮らした空間でしたから、どんな空間になるのか想像もできませんでした。最初、家を建てる時には、2人であーでもないこーでもないと、間取りの配置に時間をかけたものでした。

ところが、いざ住んでみると、全然と言っても良いほどに、使用しない空間が出てきました。デッド・スペイスです。今回の改築に合わせて、一番考慮したのは、バリアフリーでしたが、その次が簡素な間取りです。どの空間も遊んでいる部分が、なるべく出ないように心がけました。

設計担当の白岩さんには、良い知恵をたくさん出してもらうことが出来て、本当に助かりました。さすがはプロです。無駄なスペースが消えた分だけ、空間に余裕が出て広々しました。

照明が、まさにそうでした。リビングの照明は、上からぶら下がってくるシャンデリアタイプが当然かと思っていたら、取り付けられたのは、なんと天井に埋設されたLED照明でした。当初、なんだかおかしな、物足りなさを感じたのですが、今となっては、その設計に感謝しています。天井が高く、とても広々しているからです。

そうした意外性に満ちた部分が、出来上がってみると、アチラコチラに出現しました。改築して本当に良かったと感謝しています。平成建設の岩田さん、白岩さん、そして現場監督の大垣さんには、素晴らしい終の棲家を設計していただき、心から感謝しています。

あと何年ここで元気に住み続けることができるのか、それは神のみぞ知ることですが、とにかく毎日を感謝して大切に送る以外にありません。

■さて、年末になって、いつもの知恵袋「田中宇の国際ニュース解説」が送られてきました。しかも内容は、驚くべきものです。

「中国が非米諸国を代表して人民元でアラブの石油を買い占める」
田中宇の国際ニュース解説 無料版 2022年12月30日

アメリカの力の源泉、米国ドルの位置づけが、大きく変わる可能性があるのです。海外旅行をしてみて驚くのは、アメリカ以外の国でも、特に発展途上国では、自国通貨でなくても、米国ドルで買い物ができることです。

ボランティア活動でベトナムに出掛けた時、そのことを知りました。ハラリさんの「サピエンス全史」に、サピエンスが作り上げた3つの架空の物語として、帝国、宗教、そして通貨が挙げられていますが、その一つです。

ベトナムの人々は、米国ドルの信頼性に一欠片の疑問も持っていません。それだけアメリカの力は強大なのです。石油を買うことのできる唯一の通貨の信頼性は、他の追随を許さないのです。

それが大きく変わろとしているというのです。何十年ぶりかの、大きな歴史の転換点に違いありません。ぜひ、全文を読まれることをお勧めします。テレビだけを見ていては、絶対に知り得ない貴重な情報です。

■さて一年を振り返らなければなりません。2021年5月にコロナワクチンを受けましたが、その後に体調を崩しました。因果関係は不明ですが、今月1年3ヶ月ぶりに月100キロ走を再達成するまで、ずいぶんと時間がかかりました。

その間、とにかく元気が出ないのです。いろいろ試してみましたが、どれもダメでした。単に歳をとったから、と諦めてもいたのですが、今月再び100キロを走ることが出来たことは、年末に当たって来年への、何よりの励みになりました。

自律神経管理機能の衰えから、体のバランスを取ることが、とにかく四苦八苦になってきたのです。以前なら何の問題もなくサラリと出来たことが、そうでなくなってしまいました。

例えば体温管理機能です。気温あるいは室温の変化に対する対応能力が、著しく低下しています。極端に言うと、いま暑いのか、寒いのかが、にわかには判別できなくなりました。体を温めるべきなのか、冷やすべきなのか迷ってしまうのです。掛け布団を取るべきなのか、加えるべきなのか、本当に迷ってしまうのです。そんな事が起こるとは、考えられませんでした。

■今年もSunと二人で、あちこちに行くことが出来ました。3年ぶりに開催された、千歳JAL国際マラソンに参加できたことは、何よりでした。その日は絶好のマラソン日和。青空と新緑と、そして澄んだ空気と、これ以上の状況は望めないほどの一日でした。

走り出すまでは、最後まで完走できるのかと、本当に不安です。怖いほどです。途中で体の変調を来たして、棄権しなければならない可能性は、充分ありえるからです。ゴールするまで、何があるか分かりません。真っ青になって途中で倒れて、役員に見守られているランナーを、何度も見てきました。

ですからゴールした時の達成感は、何にも替えられないほど充実したものなのです。その瞬間が忘れられずに、大会に参加するのです。

■この一年の、何にもましての痛恨事は、親友の死去です。私より9歳年長でしたが、まだまだ早すぎる旅立ちでした。誰よりも体調管理に気を使い、節制をしていた人でしたので、本当に驚きました。

毎年、元日には自宅から三嶋大社まで歩いて往復するのが、彼の恒例行事でした。以前、私がランニングからの帰り道、そして彼がこれから三島へ行く途中で、たまたま出くわしたことがありました。

これも偶然なのですが折り悪く、私はトイレに行きたくて焦っていた時でしたので、ゆっくりと話す間もなく別れたことを、昨日のことのように思い出します。

腹を割って話し合える友人というのは、本当に得難いものです。人生における最高の贈り物かも知れません。ロータリークラブで、一緒に活動するようになって知り合ったのですが、馬が合ったのです。ずいぶんと言い合いもしました。意見が違ったからです。でも、それは当然のことです。全てに渡って、全く同じ意見であることなど、あり得ないからです。

議論をして、喧嘩別れのようなこともありましたが、それで永久にサヨナラとならなかったところが、彼の懐の深さでした。会社の寮が合った稲取温泉には、何度呼んでもらったか、数え切れないほどです。温泉に入って、いっぱい飲んで歓談する、本当に楽しいひと時でした。

人を飽きさせない彼の人柄、そして気遣い。学ぶことばかりでした。地域の発展のために、様々な企画を次から次に考え出していました。それを話してくれる時の彼の楽しそうな様子は、こちらまで夢を見る思いでした。

残念ながら実現しませんでしたが、バイパス沿いに「道の駅」を作ろうという彼の企画は、私も賛同して実現を願ったものです。地域の一つの拠点として、大いに役立ったに違いありません。そんな夢を語る時の彼は、本当に楽しそうで、一緒に話を聞いていても、こちらまで夢いっぱいになるのでした。

大切な人の存在は、亡くなって初めて気付くものです。天国でまた一緒に、夢を語り合いたいと、心底願っています。