■20180904(火曜日:雨)
■今朝は5時45分頃から雨が降り始めました。午前6時51分現在では、嵐の前の静けさでしょうか、不気味な静けさに包まれています。非常に強い台風21号が四国地方に上陸しようとしています。今朝は生ゴミを出すために玄関を出ましたが、その時は強い雨が降っていました。窓という窓をしっかり閉めて、強風に備えています。強い日差しから守ってくれていたヨシズも昨夜中には外して、あとは台風の到来を待つばかりです。
■こんな日は、ゆっくりと新聞を読むのが一番です。今日の朝刊には切り抜きして保存したい記事が、結構たくさんありました。その中でも、なるほどな、と一番納得したのは、大波小波欄でした。「戦後の右、そして左」と題されています。
安田浩一の『「右翼」の戦後史』が読ませる、と書き出されています。門外漢の私にとっては、右翼というと怖い人々、左翼というと観念的で空疎な人々、という先入観があります。ところが右翼といっても一色ではないのです。
右翼は改憲一色とは限らない。協和党の武田邦太郎は九条遵守を掲げ、搾取のない社会を目指した。
右翼は排外一色とは限らない。野村秋介は他民族を中傷する偽愛国者を徹底的に唾棄した。
右翼は親米一色とは限らない。花瑛塾の中村之菊(みどり)は、沖縄の米軍基地反対運動を続けている。
神社界も一色ではない。愛知県清須市のある宮司は、改憲反対の態度を貫く。「要するに、上に対して何も言えないだけなんですよ。だからこそ全体主義が育ってしまう」と安田に語る。
問題はこれだ、と私は思う。右も左も関係ない。わたしたちが戦うべき相手はヘイトスピーチだけでなく、社会を一色に染め上げてしまう、目に見えない同調圧力ではないか。
右でも左でも似たような反応を見ることがあります。意見を求めると、所属団体の幹部と全く同じような返答が返ってくるのです。こんな対応を世間では、受け売り、と言います。自分自身の言葉がない。自分の頭で考えていない。思考停止なのです。
「要するに、上に対して何も言えないんですよ」という指摘は、戦後73年経っても結局日本は、あまり変わっていないことを痛罵しています。自民党総裁選挙を見れば、まさに一目瞭然です。いずれまた日本人は、愚かな行動から奈落の底に落ちるかもしれません。