■20191006(日曜日:晴れ)
■昨日は夕方から静岡で大学同窓会の理事会がありました。原駅から静岡駅までは50分程の距離なのですが、原駅で電車を待っていると、改札口を出てきた外国の方四名が、しきりに何か話しているのを見つけました。線路越しに反対側のプラットホームにいた私は、少し歩いて彼らのちょうど正面に行き、何を話しているのかを聞こうとしました。英語で話していましたので、あらかたのことが推察できました。どうやら目的の電車を何番のプラットフォームで乗ったら良いのか分からないようなのです。
原駅では改札口を出てすぐの一番ホームには現在ほとんど電車が入りません。階段を渡って反対側のプラットフォームの2番線と3番線に、ほとんどの電車が停車します。改札口を入って左側へ向かう電車が三島方面で右側へ向かう電車が、静岡方面となっています。4人のうちの1人の女性が改札口に戻って何番線に行けば良いのかを確認しようとしていました。そこで思い切って反対側のプラットフォームから彼らに声をかけてみました。その時のやり取りです。
Where are you heading for ?
For Mishima.
Platoform number 2.
Thank you.
My pleasure.
拙い英語のやり取りだったかもしれませんが、言いたいことは通じたようです。4人とも階段を上がって、こちら側のプラットフォームにやってきました。彼らとは反対方向の静岡行きの電車に私は乗る予定でした。ちょうど彼らが階段を降りてきた時に、私の乗る電車がプラットホームに入ってきました。電車に乗り込む寸前に、4人のうちの1人の方と目が合いましたので、彼女からありがとうの礼を言われました。どういたしまして。良い一日を、と言ったのですが、聞こえたでしょうか。
なぜわざわざ、こんな事を書いたかと言いますと、今年 Sun と一緒にオーストラリアに行った時のことを思い出したのです。Aya ちゃんの結婚式に出席するために、ゴールデンウィークになんとか飛行機とホテルを予約し出かけました。向こうでは市内を走っているトラムとバスを使って、いくつかの観光名所を回りました。
ところが、この縦横に走っているトラム・市電は慣れないと、どっち方向に乗れば良いのか、分からなくなってしまうのです。ホテルから一番近いトラムの駅で待っていた時に、予定していた海岸へ行くトラムがどっち方向なのか、わからなくなってしまいました。
あたふたしていると現地の女性の方が、本当に懇切丁寧に教えてくださり、自分自身が私達とは反対方向へ向かうトラムに乗り込む寸前まで、身振り手振りで教えてくれたのです。当然、表示板は英語だけですから、私たち日本人には、ぱっと見てわかるというわけにはいけません。本当にその親切にはありがたいと頭が下がるばかりでした。
■また、こんなこともありました。ジーロングに住むジョーンズさん一家を訪問した時のことです。無事に切符を買って、改札口から駅に入場したのですが、プラットホームを見つけられずにウロウロしてしまいました。いかにも迷っているように見えたのでしょう。現地の中年男性が声をかけてくれて、ジーロングに行くならば、あちら方向に行って何番線の電車に乗れば大丈夫だよ、と本当に親切に教えてくれたのです。あのままあたふたしていたら、ひょっとすると電車に乗り遅れたかもしれませんでした。
旅先でのこうした親切は本当にありがたいものです。この国の人々が、かつては白豪主義の名の下に、外国人を締め出していたとは、とても想像できません。メルボルンの街を歩いていると、本当に、rainbow nation、つまり虹のように、色とりどりの肌色をした人々が、まさに闊歩しているのです。当然、様々な問題があるに違いありません。
しかし今のところ、賢明にその問題に対処しているようです。今日のささやかな私の行動で、メルボルンで受けた親切に、恩返しができたような気がしたのです。毎日ほとんど欠かさずに聴いているラジオ英会話の効果もあったかもしれません。思い切って声をかけるという行動は、実際は本当に難しく勇気のいることです。
大したことでもないのですが、自分が思い切って発揮した勇気に、自分自身少し喜びを感じた土曜日の午後でした。
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