2022 年 02 月 11 日 北海道小樽市街と石狩湾です。

月: 2019年9月 Page 1 of 3

国破れて忠臣現る

■20190930(月曜日:曇)

日本の原風景です。稲刈りも終わりました。遥か先に富士山が見えます。

■今日で9月も終わりです。1年の4分の3が終わってしまいます。いよいよ明日からは消費税率が10%に増税されます。7月の参議院選挙では、れいわ新選組の山本太郎代表が消費税廃止を訴えて、いわば新鮮な驚きを有権者の間に巻き起こしました。消費税そのものが、社会福祉のためには必要不可欠だ、あるいは高齢化する社会のことを考えれば増税はやむを得ないと、いわば洗脳されてきた私たち有権者に、大きな驚きをもたらしたのです。

消費税を5%から8%に増税する際に、安倍総理は増税分全額を社会福祉の安定のために当てると演説の中で約束しておきながら、実際には大して使っていないのです。簡単に言えば、国民に嘘をついているのです。確信犯的な嘘つきと言うことになります、しかし考えてみれば、この6年間以上そのことが繰り返されてきたのです。ただ国民がそのことに気づかなかっただけなのです。なぜかと言えば多くのマスコミが、その事を報じないからです。

ところが山本太郎代表の出現によって、殆ど無視されてきた、この消費税の問題が大きな問題であるということに、有権者が気づき始めたのです。今になって思うのは、野党は一体今まで何をしてきたのだろうかということです。消費税率が上がる度に、国民の生活は困窮し、実質賃金は下がるばかり、明らかに国力は衰退してきていたのです。そうした与党の政策に対して、野党は異なる経済政策あるいは社会のあり方を、有権者に提案する義務があるのです。それが民主主義国家のあり方です。その努力を野党は怠ってきた。それでは有権者に選択肢はなく、投票率も上がりようがありません。

■そんな思いでいた時に、あるサイトを見ていて驚きました。2018年12月25日 02時00分(最終更新 12月25日 02時00分)とありますから、昨年末の記事です。

小沢一郎氏/下 「坂の上の雲」 迫る変動の時代 もう一度「明治維新」を

最後に小沢一郎さんは、こう結んでいます。

僕も政権交代可能な議会制民主主義という「坂の上の雲」を成功させたかったが、現状まだできていない。政権交代をもう一度やらないといかん、と思っている。そんなに悲観する必要はない。「家貧しゅうして孝子(こうし)出(い)ず」「国乱れて忠臣現る」だ。「後生畏(おそ)るべし」。人材は必ず出てくる。

そう、この記事を読んでまず頭に浮かぶのが、4月に旗揚げして旋風を巻き起こしている、「れいわ新選組」の 山本太郎代表です。小沢一郎さんの、この発言に山本太郎代表のことが頭にあったのかどうか。この時点で山本太郎さんに旗揚げする決心が付いていたのかどうかは、定かではありませんが、相談はされていたかもしれません。小沢一郎さんの子どもさんたちは、地盤を受け継ぐ様子は無いようです。小沢さんにとって山本太郎さんは、目に入れても痛くない存在になりつつあるようです。

そして今や唯一の希望と言ってもよいほどの存在になりつつあるのです。

愚民化政策

■20190929(日曜日、曇り)

 

柿の花と実が同居しています。

■昨日の朝走って目標の月100キロ走を達成していますので、今朝はゆっくりと休みました。昨日は夕方から会議があり、懇親会もありましたので、いつもの土曜日とは違う一日でした。今日は休日当番日ですので、朝の8時から夕方の5時まで籠の鳥です。

昨日はラグビーワールドカップで世界第2位のアイルランドに日本が歴史的な勝利を収めました。ちょうど懇親会の途中だったのですが、仲間の1人が突然立ち上がり、日本が勝利した、みんなで乾杯しようと叫びました。前回のワールドカップで、日本が南アフリカに同様の勝利をおさめ、日本中が大騒動になったことを思い出しましたが、今回はそれ以上の驚きをもって迎えられたのではないでしょうか。大会前に行なわれた南アフリカとの練習試合が、期待外れの内容でしたので、正直私はあんまり期待していなかったのですが、どうやら実力は本物のようです。これでベスト8は間違いないようです。

■さて、昨日の夜から話題の本を読み始めました「三体」です。AmazonのKindle版をネットで購入しました。「三体 : 劉 慈欣 (著), 大森 望 (翻訳), 光吉 さくら (翻訳), ワン チャイ (翻訳), 立原 透耶 (監修)」。アマゾンの解説には、こうあります。

物理学者の父を文化大革命で惨殺され、人類に絶望した中国人エリート女性科学者・葉文潔(イエ・ウェンジエ)。失意の日々を過ごす彼女は、ある日、巨大パラボラアンテナを備える謎めいた軍事基地にスカウトされる。そこでは、人類の運命を左右するかもしれないプロジェクトが、極秘裏に進行していた。

数十年後。ナノテク素材の研究者・汪淼(ワン・ミャオ)は、ある会議に招集され、世界的な科学者が次々に自殺している事実を告げられる。その陰に見え隠れする学術団体〈科学フロンティア〉への潜入を引き受けた彼を、科学的にありえない怪現象〈ゴースト・カウントダウン〉が襲う。そして汪淼が入り込む、三つの太陽を持つ異星を舞台にしたVRゲーム『三体』の驚くべき真実とは?

読みたくなった時にすぐ購入できるのは電子書籍の大きな利点です。アメリカの調査では、主に電子書籍を読んでいる人は印刷された本を読む人の3倍近くの量を読んでいる、という報告もあるようです。これは実感としても納得できる数字です。まず読みたくなった時にすぐ手に入る。そして端末で文字の大きさを自由に変えて読むことができる。一つの端末で何百冊も自由に持ち運びができる。さらに若干の値引きもありますので、読む方にとっては、電子書籍には利点はあっても、あまり欠点はないように感じられるのです。

先日ある会合で大学の先輩が、kindleで読書をするのはとても楽だ、紹介してくれてありがとう、と言ってくれました。その先輩にKindleを勧めたことは、正直あまり覚えていなかったのですが、仲間が増えたようで、とても嬉しく思いました。自由に文字の大きさを変えられる点、そしてページをめくるという必要がない点など、利点を挙げていました。私もその通りだと同意しました。そして翌日ある本を紹介しました。内館牧子さんの「すぐ死ぬんだから」です。この本はゴル友の一人にも勧めたのですが、読んでくれて、「とても面白かった」と感想を述べてくれました。彼は私と同級生ですので、高齢化しつつある自分自身にも、当てはまる部分があったのでしょう。

 

 

■今朝の東京新聞の社説欄には、こうあります、「さぁ、本屋にいこう」。週のはじめに考える、です。日本中で、「無書店自治体」が増えており、国民の活字離れが確実に進んでいます。フランスではインターネット通販の影響を重く考え、小規模書店保護を目的に、ネット書籍販売での配送料を無料サービスを禁止する法案が、 数年前に議会で可決されたそうです。実にフランスらしい行動だと感じました。昨年2月に行われた全国大学生協連が発表した学生生活実態調査の結果では、電子書籍も含め1日の読書時間がゼロという学生が5割を超えており、今年公表された数字でも48%でした。これに対して、我が国政府は危機感を感じないと言うより、それを良しとしている節さえあります、と紙面は語っています。

民主主義国家では政府の役割は多々あるものの、国民の生活を安定させること、そして国民の学びたいという気持ちを可能な限り応援する、という二点が、とても重要です。人間は本能のままに生きているわけではありません。ファーブル昆虫記を読むと驚くのは、昆虫にはなんと素晴らしい本能が備わっているのか、ということです。人間にはとても真似ができません。しかし昆虫は、そのことを自覚しているわけではないのです。本能ですから。人間は、乏しい本能しか持たずに生まれ落ちてきます。あとは学び続けるしかないのです。つまり人間は、学ぶことで人間になるのです。

したがって人間らしい社会を作るためには、一人ひとりが学び続ける必要があります。学校は、そうした観点から生み出されたものでしょう。学校を終えたら、それで終わりではもちろんありません。いやむしろ、それは新たなスタートなのです。学校とは、学ぶとはどういうことなのか、どうしたら学ぶことができるのか、学ぶためにどうしたら良いのか、ということを学ぶ場のように思います。あとは試行錯誤を繰り返しながら、一人ひとりが一生をかけて自分自身を作り上げていくのです。その過程が人生そのものです。

ところが今の政府は、真逆の施策を推進しています。教育予算を削り続け、奨学金はサラ金化させ、非正規雇用を際限なく増やし、技術・技能を身に付ける暇を働く人々に与えない、などなど。国民の学ぶ意欲を後押ししているとは、 どう考えても、 ありえません。

なぜ国民の代表である政府が、国民を学べない状態に留めおこうとするのか。国力を衰退させるだけですから、普通に考えると、ありえないことです。もし考えられるとすると、そうした状態に国民を留めおくほうが、政府にとって都合が良いからです。政府といえば聞こえは良いのですが、要するに権力を握った人々にとって、ということです。

なぜでしょう。もし多くの国民が学び続け自分自身の頭で考え始め、いまの世の中はおかしい、違った政策を政府は取るべきだ、と考え始めるとどうなるか。今の政権与党は確信犯ですから、違った政策を実行するためには、政権交代しかありえません。それが与党が 最も 恐れる事態です。そうなると、取るべき施策は明らかです。愚民化政策です。

毎日の生活で精一杯の状態に国民を押し込める。 本を読ませない。テレビばかりを見るように仕向ける。古代ローマ時代以来、繰り返されてきたことに違いありません。そうして権力を握った人々は、自分たちと仲間の間で、甘い汁を吸い続ける。災害で国民が苦しんでいる中でも、税金を使ってお花見の会を、堂々と開催する。文句を言う国民には、隣の国がミサイルを発射して攻めてくるかもしれないぞ、と恫喝する。誠に見事としか言いようがありません。これが戦後政治の総決算なのでしょう。

自分ひとりが投票に行っても、何も変わるわけがない。だから選挙も棄権する。そもそも選挙の際に、何が問題になっているのか、与党は明らかにしようとしません。7月の参議院選挙でも、選挙が終わって議席の激変が起こらなければ、消費税が10%に増税されることを、政権与党は、なるべく語ろうとしません。増税が選挙の争点にならないことなど、普通ではありえないことです。

社会保障の安定財源として消費税は絶対に必要だ、と政権与党幹部は選挙後に、しきりに語っています。しかし実際には、社会保障の財源として利用されている 消費税は 、ごく僅かなのです。本当のことを、彼らは語りません。マスコミは政府に習えです。争点のはっきりしない選挙では、投票率は上がりようがありません。争点は曖昧にし、投票率を挙げない。自分たちは組織票でガッチリ票を積み上げる。これでは議席配分に変動が起こることは、まずありえません。

狙い通りです。実に見事ですが、これも民主主義国家での出来事なのだと思うと、とても複雑な心境です。ホモ・サピエンスが農業を始め社会を作り始めて、1万年以上が経過しています。その間に、試行錯誤の結果たどり着いたのが、いまの民主主義国家制度です。いまのところ代替できる制度は、無さそうです。

今の政治に足りないのは国民に対する愛だ、と山本太郎さんは語っています。私も、そう思います。いまの政権与党には、最大多数の国民を幸せにしようという、そうした愛がありません。私利私欲のためにのみ、政治を行っています。信じられないのですが、それが現実です。

以下の記述が 日本でも当てはまるとは、思いたくもないのですが、ひょっとすると、世界共通なのかもしれません。

「人類のすべての行為は悪であり、悪こそが人類の本質であって、悪だと気づく部分が人によって違うだけなのではないか。人類がみずから道徳に目覚めることなどありえない。自分で自分の髪の毛をひっぱって地面から浮かぶことができないのと同じことだ」

(『三体』(劉 慈欣, 大森 望, 光吉 さくら, ワン チャイ, 立原 透耶 著)より)

目標達成

■20190928(土曜日、曇り)

彼岸花です。今朝の様子です。

■今朝は走りました。昨夜は何度も途中で目が覚めてしまい、あまり熟睡感がなかったのですが、それでも五時前には目が覚めて無事に走り出しました。今朝は頑張って9.38kmを走り、今月の通算は101.86キロメートルと目標の月100キロを無事に越えることができました。これで2015年3月から始めた、月100キロ走も連続55ヶ月間目標を達成することができました。通算走行距離は8519kmとなっています。

何事も続けるというのは大変なことです。私の場合は毎月、毎月その度にリセットしてゼロから積み重ねを再開しています。したがって、今月110キロ走ったからといって、来月90キロで良いという計算はしていません。毎月、毎月ゼロから100キロを目指しています。月が始まるごとに、気持ちも切り替わって、それが身体にも良い影響を与えているように思います。

■こうして毎日毎日記録を取っていると自分の体の変化に驚くことがあります。昨日5年前のブログを読み返していて、5年前の9月28日文を読んで驚きました。あの頃は秋の花粉症がひどく、そのために走るのが難儀だったと、随分書かれています。もっとそれ以前には、春の花粉症もひどく、診療しながらティッシュペーパーで鼻をかんでいるだけでは間に合わずに、タオルで用を足していたこともあったほどです。花粉症は随分と楽になりました。逆に言えば、それだけ免疫機能が落ちてきたというわけです。つまりは癌になりやすい体質になってきていると考えた方が良いのでしょう。

マラソン大会にも2013年以来、何度も出場してきました。一番長く出場しているのは千歳JAL国際マラソンで、6回連続で出場しています。記録を見てみると、とても残念なのですが、次第に記録が落ちてきているのです。毎年当然のことのようにばらつきはありますが、きちんとトレーニングも積んで、当日も思ったような走りができたと感じていながらも、完走証を見てみると記録はむしろ悪くなっているのです。大したトレーニングもせずに、いきなり走った最初の大会の記録が、むしろ未だに一番良かったりするのは、ちょっと残念な思いです。トレーニングの成果以上に年齢的な衰えが強いということなのでしょうか。

自分から行動する

■20190927(金曜日、晴れ)

 
夜明けの東の空です。月が朝日をお出迎えです。

■今朝は走らずに休みました。昨夜は眼科の勉強会があり開会の挨拶と座長を務めました。東京から2人の先生をお招きして、講演をしていたのです。翌日からの診療にも役立つ貴重な情報を提供していただきました。講演の後は懇親会もあり、親しくお話をしていただき講演会では聞けない実際的な経験や情報を頂き、大変参考になりました。ホスト役というほどではありませんが、取りまとめ役として一応皆さんに気を使わなければなりませんので、それなりに疲れました。これであと残るは11月の勉強会と世話人会の開催のみとなりました。一つずつ確実に実行していくしかありません。

■さて今朝の東京新聞朝刊第1面には、こうあります。「木村46歳、新王位」。将棋の豊島将之王位に木村一基九段が挑戦していた、第60期王位戦7番勝負の最終第7局が行われ、後手番の木村が110手で勝ち、初の王位を獲得したというニュースです。木村九段は46歳3ヶ月での初タイトル獲得となり、有吉道夫九段が持つ最年長記録37歳6ヶ月を大幅に更新しました。「中年の星 7度目の正直」とも題されています。木村九段の言葉です。

負けと知りつつ、目を覆うような手を指して頑張ることは結構辛く、抵抗がある。でも、その気持ちをなくしてしまったら、きっと坂道を転げ落ちるかのように、転落していくんだろう。

なかなか勝てない、遅咲きの木村9段が、その過程で生み出したのが、苦しい局面を粘り強く耐え忍ぶ「受け将棋」だったそうです。私達にとっても学ぶことはとても多い話のように、私には感じられました。

■今朝の新聞で一番心に残ったのは、実は購読者からの投稿欄「発言 若者の声」の中の一節でした。投稿主は、川崎市に住む高校生16歳の女性です。彼女は高校生になり、自分の存在価値に疑問を持つようになっていたそうですが、図書委員会の執行部に入り、その一員として、文化祭の展示やビデオ鑑賞会の運営などを経験、それを通し自分のいる意味を見つけられるようになったそうです。「自分から行動する」ことが自分の自信に変わっていった、と彼女は書かれています。そして最後に彼女は、こう書かれています。

本年度、私は図書委員長となった。読書の楽しさや図書室の良さをみんなに感じてもらえるよう、本と人をつなぐ架け橋となっていきたい。

なぜこの記事に目が止まったかといえば私も同様の経験をしていたからです。三十年近く前、沼津西ロータリークラブに入会させていただきましたが、受け身一方で面白みを全く感じることが出来なかった自分でしたが、社会奉仕委員長になった時に、ある企画を立案・実行しました。それは地域に住む視覚障害者の方、そして共に生活する盲導犬を例会に招待し、視覚障害者の方が日常生活で遭遇する生活上の困難さを、お話ししていただいたのです。本当に驚くことばかりでしたが、私自身そして会員の皆様にとっても、有意義な時間を作ることができました。

そのように自分から行動することで、ロータリークラブの意味あるいは楽しさを実感することができたのです。その経験が、彼女の投稿に目を止めた原因だと思います。いくつになっても、どんな組織の中でも大切なことは、自分から行動することだ、という彼女の指摘は、誰にとっても大切な点に違いありません。

 

軽減税率

■20190926(木曜日:晴れ)

 
美瑛の道の駅です。

■今朝は走りました。昨日は疲れのために起き出せなかったのですが、今日はなんとか起きだして6.11kmを走り、これで今月は13回のランニングで合計92.47km、残り4日で7.52kmのところまで来ました。100kmまでは、あともう少しです。

■ところで、こうして毎日ブログを書いているのですが、ここ2週間ほどでしょうか、文章に誤字脱字が無いかの確認を目視だけで済ませていました。それ以前はクロムブックのアプリの一つであるt2sと呼ばれるアプリで、作った文章を音読してもらっていました。目で追っているだけだと間違いに気づかないことが多々あります。ところが、その文章を読み上げてもらうと、文章の細かい間違いに気づくことがあるのです。

昨日久しぶりにこの読み上げソフトを使ってみて大変驚きました。以前は、いかにも機械で作った音声という動きだったのですが、昨日はまるで本職のアナウンサーが読み上げているような自然さだったのです。読み上げている声に不自然さがほとんどないのです。ギクシャクすることもありませんでした。これは本当に凄いと感じました。極端に言うと、これだけ自然に文章を、機械が読み上げることができるのであれば、アナウンサーの半分は必要なくなるかもしれません。何しろコンピューターは原稿の読み間違いをすることはないからです。Androidというのでしょうか、精巧にできたロボットが原稿を読みあげれば、ほとんどの報道、ニュース番組は、アナウンサーを必要としなくなると感じた程です。

大変残念なことなのですが、日本では介護に携わる人々や保育士さんなどの給料が、マスコミ関係の方々のそれと比較して、かなり低いという事実があります。子供達と直接多くの時間、接する保育士さんなどの仕事の大変さや重要性といったものが、不当に低評価されていると私には感じられます。アナウンサーの原稿をロボットが何の不自然さもなく読み上げることができたとしても、子どもたちと愛情をもってロボットが接することができるようになるには、まだまだ多くの時間が必要なはずです。いや、あるいはロボットには、そんなことはできないかもしれません。

山本太郎さんが主張するように、介護や保育の現場で働く人々を公務員化して、生活を安定的に営むことができるようにするという施策は、社会全体のために、とても大切なように思います。

空疎

■20190925(水曜日:晴れ)

道の駅「びえい丘のくら」です。

■ゆっくりと今朝は休みました。起きた状態で今朝も走ろうかと思ったのですが、さすがに疲れが溜まっていたようです。無理をしても致し方ありません。幸い今月は良いペースで積み重ねが出来ていますので、特段のことがなければ、今週中に目標の月100 kmを達成できるはずです。

毎月、毎月、目標を達成することを最優先に考えて計画を立てていますが、いつまで続けることができるのか、正直不安になってきました。記録が途絶えてしまうとすると、その原因として一番考えられるのは、なんと言っても、病気や怪我です。

今年の8月で66歳になりましたから、持病の一つや二つがあっても、決しておかしくはありません。皆さん、多分そうだと思います。一病息災という言葉があります。持病の一つぐらいあった方が、かえって体を労って長生きできるという意味のようです。

私の場合は母の体質を受け継いでいるようで、黙っているとLDL、つまりは悪玉コレステロールが上昇してきます。食事の管理はもちろんですが、やはり運動を続けていないと、善玉と悪玉のバランスが悪くなってしまいます。

体質ですから、こればかりは文句を言っても始まりません。付き合っていくしかないのです。ということで、還暦でフルマラソン、を目標に走り始め、現在まで月 100 kmの目標を自分に課しているのです。そのおかげに違いないのですが、今のところ特に支障をきたすこともなく、自分なりに元気で毎日を送れているのは本当にありがたいことです。

■さて、新しく環境大臣に就任した小泉進次郎氏の発言が話題になっています。耳触りは良いのですが、内容があまりに空疎なことに、みなさん気づき始めたのです。もちろん今に始まった事ではありません。小泉進次郎氏は昔から、小泉進次郎氏なのです。

今朝の東京新聞本音のコラム欄では、文芸評論家の斎藤美奈子さんが「空疎の連鎖」と題して、小泉進次郎氏の発言を取り上げています。

私の中で30年後を考えた時に30年後の自分は何歳かなと、発災直後から考えていました。だからこそ私は健康でいられれば、30年後の約束を守れるか(以下略)。

空疎、空虚、意味不明と斎藤美奈子さんは切り捨てています。私もその通りだと思いますが、大切なのは、このような政治家から連発される言葉を聞いて、喜んでいる私たち自身の心の在り方を、見直すことではないでしょうか。

いまの地獄のような世の中を作ってしまったのが政治であれば、そんな世の中を変えることができるのも政治だ。

と言っているのは、れいわ新選組代表 山本太郎さんです。今という時代を同じように生きている2人の政治家の、発言の間に横たわるこの深い溝を、私たちはしっかりと認識した上で投票行動を取らなければならないのです。

より大きな共同体

■20190924(火曜日晴れ)

今朝の日の出です。月がお出迎えです。

■今朝は走りました。今月12回目のランで6.08kmを走り、86.36kmを積み重ね、残り6日で13.63kmのところまで来ました。台風17号も温帯低気圧に変わり、北海道でも今日は晴天となるようです。台風15号で停電が長期にわたって続き、大きな被害を受けた千葉県では、この17号で再度停電が発生し、住民の方々は大変な苦労をされたようです。

ここ数年、毎年のように、これまでにない大型台風と形容される台風が何度も上陸し、その度に大きな被害をもたらしています。特に倒木などにより電柱が倒れることによって、停電が長期に続くことは、住民生活に極めて大きな影響を及ぼします。何とか対策を立てていかないといけません。

■さて、今朝の東京新聞朝刊「こちら特報部」欄には、「微罪で長期拘留 なぜ」と題して、靖国神社参道で旧日本軍の戦争犯罪に抗議した香港運動家らが、十か月もの間、拘束されている問題を検討しています。誰でも立ち入り可能な場所で抗議活動をしただけなのに、大罪のような扱いを受けています。専門家は「微罪を思想犯弾圧の道具とする傾向が一層強まっている」と警告しています。

この記事を読んで思い出すのは、やはり先日の東京新聞に掲載されていたドイツとポーランド間での戦争中の問題に対する対応です。ポーランドは戦争中のドイツの行為によって受けた損害に対して、最近損害賠償を再提起しています。政権がポーランドで変わったなどの理由もあるようですが、旧政権間で、かつて手打ち式は終わっているとはいえ、人と人との問題が、そう容易に解決できるとも思えません。

ただ、この記事を読んでいて違いを感じたのは、表だった外交の場ではドイツの首脳もポーランドの首脳も相手に対する非難を控えている点です。それは両国が EU という大きな枠組みの中で生きていくのだ、という共通の認識があるからです。国同士を超えた、より大きな共同体の中で生きていく以上、話し合いを続けて解決していくしか方法がない、という共通認識が生まれているのです。

さて、舞台をアジアに移して考えた場合、例えば日本が韓国や中国で行った戦争中の行為に対して、果たしてどうこれから対応していけば良いのか、とても難しい問題です。つまり国を超えた、より大きな共同体が東アジアには存在しないからです。国の枠組みを離れることができません。

日本人は原爆を落としたアメリカを許してやっているのだから、日本人がアジアで行った残虐行為も許されて当然だ、といった程度の認識をひょっとすると持っているのかもしれません。非常に奇妙な論理だと思うのですが、日本人のかなりの部分が、その様な潜在意識を持って、行動しているようにも見えるのです。いや、そう考えないと理解できないことが、ままあるのです。となると、これからの東アジアにおいて歴史問題をいかに解決していくかは、相当な忍耐と知恵を駆使しないと着陸点を見出すのは難しいそうです。

階級社会

■20190923(月曜日:雨)

懐かしの「北の国から」の舞台です。

■昨夜から雨が降り続いています。台風17号が日本海に抜けて、北上中のようです。これから北海道は大雨になるかもしれません。

昨日は沼津西ロータリークラブのゴルフコンペがありました。最近は皆さんの都合を勘案して土曜日に開催されることが多く、私はなかなか参加できませんでした。当然のことだと思います。次の日が休みであれば疲れも取れますし、気持ちの上でも随分と楽です。通常の日曜日ですと次の日は仕事ですから、なかなかのんびりできません。これからは色々な組織の催し物は、土曜日に集約されていくかもしれません。ほとんどの方が、週休2日制だからです。

ただし地域の公的病院が土曜日休診ですので、自分たちが休診にしてしまうと街は無医村の状態になってしまいます。したがって私のような開業医は、土曜日を休むことができる日は永遠に巡ってこないでしょう。世の中の流れですから、致し方ありません。

 

■さて、今朝の東京新聞朝刊の「東京エンタメ堂書店」では、作家の江上剛さんが、「就職氷河期世代のために」と題して3冊の本を紹介されています。

1冊目は「進む分断化、恐ろしく」と題して「橋本健二著『 新日本の階級社会』講談社現代新書」を紹介されています。橋本氏によれば、日本社会はもはや『格差社会』などという生ぬるい言葉で形容すべきものではない。それは明らかに『階級社会』なのである、と指摘し、実証しているのです。今まで、階級社会の底辺は労働者階級だったのですが、非正規労働者の増加で「階級以下」の存在、「アンダークラス」が形成され、労働者階級が分断されたというのです。

2冊目は「生活の厳しさ、克明に」と題して、『非正規クライシス』(朝日新聞出版)を紹介されています。世の中は人手不足だと叫ばれながらも、2017年度、非正規労働者は2036万人となり、全労働者の37.3パーセントにもなっています。安倍総理が自慢げに語る雇用が増えても、その実態は収入の少ない非正規が増えているだけで、社会も安定しないし、消費も上向かない。この本は非正規労働者の実態を克明にルポしており、その生活の厳しさに胸が痛む、と江上さんは書かれています。

3冊目は「児童虐待死の原因にも」と題して、朝日新聞取材班著『増補版 子どもと貧困』(朝日新聞出版)を取り上げています。非正規労働者の増加の影響は、社会的に最も弱い部分である子供に対しても当然影響しています。日本は先進国でも子供の貧困比率が高い国なのです。相変わらず子供虐待死の報道が減りませんが、これも貧困が原因である、と江上さんは書かれています。

 

■この3冊の江上さんによる書評を読むと、現在の社会が抱える多くの問題の根底に、非正規労働者の増加による貧困の問題があることが分かります。小泉内閣以来、強力に推し進められてきた、規制緩和による派遣労働者の増加は、派遣会社に巨大な富をもたらしたものの、多くの国民は貧しくなる一方である、という事実です。

働く人の人件費は単なる経費コストであるという経営者の考えが徹底されてきているのです。こうした経営方法は、まるで焼き畑農業のように、私には思えます。結局は人々を貧しくし、社会を不安定にし、未来にわたって継続可能な社会を構築するという政治の持つ本来の目的とは、まるで真逆の方向に進んでいるように思えるのです。小泉政権以来の新自由主義と名付けられた政治の進む方向は明らかに間違っているのです。

一刻も早くこうした方針を転換していかないと、日本社会は暴力に満ち、いっときも気を許せない、不安な社会になることは、火を見るより明らかです。時間は残されていないのです。野党の皆さんに、悠長な議論にふけっている暇はないのです。一刻も早く政権交代をしないと日本は永遠に立ち直れない社会になってしまいます。1人でも多くの国民がその危険性に気付かなければなりません。

学習

■20190922(日曜日、曇り)

ドラマ・北の国から・の森です。

■台風17号の接近で西日本は大荒れの天候のようです。幸いここ沼津では、今のところ青空も見える天気ですが、午後からは雨になりそうです。今年ばかりではないのでしょうが、やたらと大雨や暴風が吹き荒れて災害が多発しています。

静岡でも何年前でしたか、浜松で1ヶ月近く停電が続いたことがありました。そこから学んで対策を立てていれば、千葉での長期停電の被害を、最小限にすることもできたかもしれません。暴風による倒木などのために電柱が倒れ、停電に至った経緯は浜松も千葉も同じだったはずです。電力会社に学ぼうとする気持ちがないのか、対策を実行する資金がないのか、どちらが実態なのかは分かりませんが、どちらにしても住民が被害を受けることに変わりはありません。

電力会社にその力がないのであれば、政府が後押しして対策を立てるのが、政治の役割です。私たちは、そのために多額の税金を払っているわけですから。そんなことを思うと、今の政権は変わらずに安定していると言えば聞こえはいいのですが、マンネリ化して、怠慢化しているとも言えそうです。

政権交代が起きそうにもないという状況ですと、何をやっても自分たちの身は安泰なので、緊張感が無くなるのでしょう。人間として自然なことです。ですから、適当な期間で権力は交代しないといけないのです。結局、被害を受けるのは国民なのですから。

■今朝の東京新聞朝刊には、れいわ新選組代表山本太郎さんへの独占インタビューが一面に掲載されています。「憲法を変えようとする人、怪しいと思え」と題されていますが、いつものことながら、山本さんの言われることは、もっともなことばかりです。第2面のインタビュー記事の中では、「生きていたい」世の中に、「野党は希望ある経済政策を」と題して語られています。

山本太郎さんというと、何か奇抜なことをする政治家というイメージを、私などは持っていたのですが、れいわ新選組を立ち上げてからの彼の演説を何度も聞くと、その語られている内容は極めて常識的で、庶民目線に立った、まさに政治の王道を行く考えが語られています。野党の他の政治家から、なぜ今まで、こうした発信がなされなかったのかが不思議なほどです。

もちろんなされていなかった訳ではありません。山本さんの政治上の師匠にあたる小沢一郎さんは、国民の生活が第一だ、と常に言われてきました。国民の生活が第一だ、という政治家を、マスコミは散々叩いてきたのですから、マスコミの皆さんは、国民の生活は第2、第3で良いと考えているとしか思えません。

また、そうした仲間たちを選んでこなかった国民の選択眼の無さが、今の国民の生活の困窮をもたらしているとも言えます。NHKをはじめ、マスコミの報道に洗脳されることなく、自分自身の頭でしっかりと学習しないと、結局被害を被るのは一番弱い立場の国民なのです。歴史は、姿を変えて繰り返しているのですから。

議論

■20190921(土曜日、曇り)

ドラマ・北の国から・の世界です。

■今朝も走りました。台風17号の接近が報じられて、この連休には、また雨の予想となっています。月曜日の休日に再度 LSD を敢行しようと思いましたが、残念ながら出来そうにありません。そこで今朝も走りました。5時に目覚ましをかけたのですが、起き出す決断がなかなかできませんでした。窓を開け、雨の降っていないことを確認した上で準備を始めました。今朝は6.06kmを走り、これで通算80.28km。残り9日で19.71kmのところまで来ました。今月11回目のランでした。あと3回走れば目標の、月100kmを達成できそうです。

■昨夜は毎年出かけている、ベトナム枯葉剤被害者はればれ支援隊の定例会が行われました。今年は10月17日から22日までの予定でベトナム・ニンビン省に出かけます。参加人数は八名です。参加者の旅費や沼津西ロータリークラブからの支援金、さらには友人の皆さんからの寄付金を元に被害者の皆さんに、生活支援金を手渡す予定です。また支援してくださる、メディオ薬局からの医薬品や友人から寄付していただいた替えオムツなどを、みんなで分散して運ぶ予定です。

昨年まではバクザン省の施設を中心に活動していたのですが、今年はニンビン省で被害者支援の責任者をされているビンさんと共に活動をすることになっています。予定では、私も小学1年生の学校検診を行うことになっています。スポットビジョン・スクリーナーと呼ばれる子供達の目の屈折状態を測定できる携帯型の機器を持参し、子供たちの検診を行う予定です。今や3歳児検診における標準機器となりつつあるこの機械は、勘弁さや性能においてとても優秀な製品です。ベトナムにおいて、この機器を用いた学校検診は私にとって初めての経験ですので、どのような結果が出るか楽しみでもあります。そもそもベトナムでは学校検診というものが行われていないようですので、少しはお役に立てるかもしれません。

■さて、今朝の東京新聞三面では、IR誘致予算が成立と題して、横浜市議会で統合型リゾート施設( IR )をめぐり、20日市議会が誘致に向けた調査費など2億6000万円を盛り込んだ補正予算を賛成多数で可決成立した、と報じています。議員定数の過半数を占める自民党無所属の会と公明党が賛成しました。市は今後、実施方針の策定など誘致に向けた手続きを本格化させ、2020年代後半とされる開業を目指すようです。

市のパブリックコメントで市民の9割が反対したIR誘致について横浜市議会は、誘致に向けた補正予算を可決しましたが、新聞によれば核心のカジノの是非について議論が深まったとは、とても言い難いと断じています。

新聞の解説によれば、カジノを誘致することによる功罪というものを、きちんと議論をした様子が見られないというのです。まさにその点が核心なのではないでしょうか。きちんと意見の交換をし、議論をした上で結論を導こうという意思が見られないのです。地方自治体しかり、政府しかりです。最初から結論ありきで、有識者と呼ばれる提灯持ちのような人々が集まって、お墨付きを与えるというのが定番になっています。議論の様子も公開されることは少ないようです。

結局のところ、きちんとした議論をせずに物事を決めていくという日本のシステムは、いずれ破綻することは目に見えています。一部の人々の私利私欲を満たすために行われる儀式でしかないのです。安倍内閣になってから、その傾向が一段と強まっています。お友達と呼ばれる、ごく一部の人々の利益のために、政治が行われているのです。その行き着く先は、先の大戦のように敗戦になることは目に見えています。また同じことを繰り返す、自国の悲しい習性というものに、本当に残念な思いを禁じ得ません。

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