■20191125(木曜日:雨)

足立美術館(あだちびじゅつかん)は、島根県安来市にある、近代日本画を中心とした島根県の登録博物館。運営は、公益財団法人足立美術館。130点におよぶ横山大観の作品と日本庭園で有名。

■今朝はゆっくりと休み、7時に起き出しました。今日は旅も終え、午後には飛行機に乗って帰らなければなりません。カーテンを開けてみると、どうやら雨が降っているようです。昨日までの青空が嘘のように、どんよりとした黒い雲が広がっています。

8時から朝食をとり9時には宿を後にして足立美術館に向かいました。今朝の写真にもある通り、島根県安芸市にある美術館で、地元出身の実業家、足立全康(あだちぜんこう)が1970年(昭和45年)71歳の時に開館しました。

今日はあいにくの雨でしたが、観光バスが10台以上駐車場に並び、全国各地から多くの人が訪れているようです。絵画はもちろんですが、その庭の素晴らしさに触れようと訪れる方が多いようです。ある調査では16年連続、日本一の庭園に選ばれたそうです。訪れてみると確かに、その素晴らしさは、私にも容易に理解できました。

創立者の足立全康の略歴が張り出されていましたが、まさに波乱万丈の人生だったようです。子供の頃はどうもあまり学校の成績は良くなかったようですが、商才があったのでしょう、丁稚奉公を経て、次から次に事業を立ち上げ、資産を築いたようです。

しかし立派なのは、それをこうした形で地元に還元しているところです。芸術には、お金がかかるのです。昔から芸術家にはパトロンとしての貴族が生活を支えていたのですが、近代社会になってからは、例えばオランダのように、裕福な市民が、それを支えるという形になりました。

公共のためにという形で、今では国家が多くの部分を支えています。日本では政治家の芸術に対する理解があまりないために、支援は期待できません。市民にも、そうした理解が進んでいるとも思えません。そういう点では、この足立美術館は成功例の一つに違いありません。

イギリスの大英博物館は、未だに入館料は無料だと思いますが、さすがは元大英帝国の領主だったことはあります。かなりの美術点が他国から言わば略奪してきたものであるとはいえ、大英博物館で保存されていなければ、今頃どうなっていたかの保証はありません。

昼食も食べずに美術館で全ての作品を見終え、雨の中レンタカーを返却するために松江空港に向かいました。15時35分発の富士山静岡空港行きのFDA便に乗って静岡に帰ってきました。

あっという間の3日間でした。そして楽しい3日間でした。また明日から日常が始まります。あと1ヶ月もすれば、大晦日になってしまいます。もう少し頑張るしかなさそうです。