■20200422(水曜日:晴れ)

岩倉城公園です。抜けるような青空でした。

■今朝は走るつもりでいたのですが起き出す元気がありませんでした。昨日走った時に体が重くて参ったのですが、今朝は無理をせずにゆっくり休みました。

昨夜は沼津医師会の理事会があり、様々な問題が議論されました。沼津市では近隣の市町村と協力して夜間救急センターを運営していますが、医師会員だけでは手が足りずに、他県から先生方の応援をいただいています。

しかしコロナウイルス感染症の問題から、なるべく他県からのウイルス流入を防ぎたいという意味から、しばらくは医師会員だけで運営できないか、という検討が行われました。

現実に自分達だけで施設を回そうとすると、当然人手不足ということになります。診療時間が終わってから、翌日の朝までの間、どのような体制で救急診療を維持するかというのは、本当に大変な問題です。

事は急を要しますので、医師会長も焦りの色を隠せませんでした。いずれコロナウイルスが終息した段階で、また他県からの先生の応援を仰がなければなりませんので、信頼関係を崩すわけにもいかず、本当に微妙な問題です。

■さて今朝の東京新聞によれば、米国IT大手のグーグルやFacebookなどに対し、報道機関のニュースをネット上で表示した際に使用料の支払いを義務付ける方針を、オーストラリア政府が発表した、と報道しています。

従わない場合は罰金を科す、とのことです。オーストラリア競争消費者委員会(日本の公正取引委員会)に対し、罰金の額や支払い方法などの草案を7月末までにまとめるよう、政府が指示しました。

こうしたIT大手を巡っては、各国メディアのニュースの詳細を掲載した際は、適切な使用料を著作権を持つ提供者に払うこと、などを盛り込んだ改正著作権法が昨年EUにおいて成立しています。これを受けてフランスが著作権法を改正しましたが、グーグルは支払いを拒否しているようです。

オーストラリアでは新型コロナウイルスの感染拡大で経済活動が停滞した影響を受けて、メディアの広告収入が減少し、経営環境の悪化で多くの地方紙が印刷停止に追い込まれています。

フレッチャー通信相によれば、人口2,520万人のオーストラリアでは、グーグルを1,900万人、Facebookを1,700万人が毎月それぞれ利用しているとのことです。

同相によれば、民主主義におけるジャーナリズムやメディアの重要性を強調した上で、巨額の広告収入を得るIT企業が、「世界中でメディアに挑戦している」として、こうした状況に対応する必要性を訴えていますが、私も全くその通りだと考えています。

各報道機関が手間ひまかけて作り上げた報道内容を、いわば横取りしているのが、米国IT大手ということです。なぜそんなことが大手を振ってまかり通っているのか、少し考えると不思議な気がします。米国ほど著作権にうるさい国は無いからです。自分たちにとって都合の悪いことは無視して、利益になることは、堂々と主張する。誠にもって、はっきりしています。自分たちに利益をもたらす人々だけを優遇する、我が国の政府と、全く方針が一致しています。

結果として、広告収入の減少から世界中で、中小の報道機関が軒並み閉鎖に追い込まれています。はたしてこうした状況を、適切な競争に基づいた民主主義の結果だ、とどれだけの人が考えるでしょうか。それが正当だ、と考えるとしたら、それこそグローバリズムに洗脳されている、と私は思うのです。

様々な理由をつけて、グーグルやフェイスブックの追い出しに成功した中国は、限りなく聡明です。中国独自の、それに代わるサービスを自前で作り上げたのです。民主主義が無いからできたのだ、とも言えますが、両社が中小の報道機関を軒並み閉鎖に追い込んでいるのが、正しい民主主義社会なのでしょうか。

新型コロナウイルスの蔓延で、世界は大きく変わろうとしています。今までのように、グローバリズムが世界中に幸福と繁栄をもたらすと無邪気に考える人は、もういないはずです。感染終息後に、どのような社会を作り上げるのか、今から私達は考えて置かなければならないのです。