■20201210(木曜日:晴れ)
■ネットによる残留農薬が驚く検査値を示した、とされています。
福岡市は8日、福岡県のJAくるめが出荷した春菊の一部から、基準値の180倍の農薬が検出されたと発表した。食べるとけいれんを起こす恐れもあり、販売店などが回収を進めている。
福岡市は少なくとも市内4店舗で販売を確認。これまでに健康被害の報告はないとしている。 市によると、有機リン系の殺虫剤イソキサチオンで、基準0.05PPmに対し、9PPmが検出された。
日本人は日本の農産物を頭から信頼しています。一方中国産の農産物は農薬漬けになっている、となぜか信じ込んでいます。ある友人と話していて驚いたことがありました。韓国産の農産物は農薬汚染がひどくて怖くて食べられない、と真顔で私に話すのです。
どこから、そんな話を聞いてきたのか、ただただ驚くばかりでした。もちろん国内産の農産物の全てが農薬汚染されているわけではありません。たぶん上記の出荷農産物は、何かの間違いが重なって、そのような結果になったと思われます。
しかし日本政府が諸外国に比較して農薬使用に厳しい規制を掛けている、というのは明らかに誤解です。長周新聞の書評欄「『地球を脅かす科学物質』 著・木村-黒田純子」によれば、
しかもネオニコチノイド系や一部の有機リン系など水に溶けやすい浸透性のものが増えており、土壌に撒かれた殺虫剤は根から吸収され、葉、茎、花、蜜、果実と農作物全体に浸透し、残留した殺虫剤は洗い落とせない。
胎児、小児期という脳の発達期にこうした残留農薬の曝露を受けると、脳の発達に異常が起き、IQや学習記憶の低下、発達障害になりやすいという疫学論文が現在、多数出ている。アルツハイマー病や統合失調症の関与も疑われている。使用量が急増しているネオニコ系農薬の被害では、その他に心疾患や記憶障害などを訴える患者も多数出ている。
見逃せないのは、こうした結果が出ているにもかかわらず、日本政府の農薬規制基準が欧米に比べてきわめて緩いことだ。
有機リン系殺虫剤は、EUでは登録とり消し、米国でも全体の5割まで減らしたが、日本ではいまだに使用量第1位だ。
ネオニコ系農薬についても、EUでは一昨年に永続的な屋外使用禁止を決め、米国やカナダでも使用規制が始まっているが、日本ではいまだに規制はない。
日本の農家が高齢化で苦しんでいることは分かります。しかし我々が口にする食料が、こんな状態で良いはずがありません。まずは消費者が現実の状況をしっかりと知り、声を上げていくことが大切です。
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