■20230222(水曜日:晴れ)
■今朝はゆっくりと休みました。昨夜は沼津医師会の理事会があり、医師会館での開催でした。最近はコロナ感染の問題から、Zoomでの開催が多かったのですが、少しずつ日常が、戻りつつあります。
とは言っても感染対策から、会議室の換気に細心の注意を払ってくれるのは良いのですが、寒くてまいりました。寒いのです。高齢者のために私だけが、寒さに震えていたのかも知れませんが、多分違いそうです。
とにかく、一刻も早く家に帰って、ゆっくり湯船に浸からないと、風邪を引くのではないかと、そればかり心配していました。
医師会の活動も多岐に渡りますので大変です。特に救急体制の維持は、待ったなしの状態です。医師を始めマンパワーが、絶対的に不足しているのです。全国的にみると、あまりの偏在が一番の原因です。
大都会ではすでに、医師は余剰気味ですらあるのですが、地方ではそうは行きません。子どもの教育、情報へのアクセスなど考えると、どうしても大都会に人が集まりがちです。
今のシステムを変えていかないと、いずれは破綻していくのは目に見えています。しかし現場では、とにかく毎日を乗り切らなければなりませんので、悠長に議論しているわけにもいかないところが辛いのです。
■さて、ChatGPTが話題をさらっています。ただし、ChatGPTは嘘を付く、という指摘もあり、どうなのだろうと思って、少し試してみました。
以下の質問をChatGPTに問いかけ、回答を見てみました。うろ覚えだったので、部分的に引用しています。
(質問)
この盃を受けてくれ。どうぞ並々注がせておくれ。さよならだけが人生だ。とは、誰の詩ですか?
(回答)
この詩は、日本の詩人・高村光太郎(たかむら こうたろう)の作品です。詩のタイトルは「さよなら」で、全文は以下のようになります。
「この盃を 受けてくれ どうぞ並々 注がせておくれ さよならだけが 人生だ」
意訳すると、「この杯に酒を注いでくれ。たっぷりと注いでおいてほしい。人生には別れがつきものだから、今日が最後の晩餐となることを悟り、お互いにさよならを言おう」というような内容です。
(再質問)
この盃を 受けてくれ どうぞ並々 注がせておくれ 花に嵐の喩えもあるぞ さよならだけが 人生だ。誰の詩ですか?
(再回答)
申し訳ありませんが、先程回答した詩と同じく、この詩も日本の詩人・高村光太郎の作品です。タイトルは「さよなら」で、全文は次のようになります。
「この盃を 受けてくれ どうぞ並々 注がせておくれ 花に嵐の喩えもあるぞ さよならだけが 人生だ」
意訳すると、「この杯に酒を注いでくれ。たっぷりと注いでおいてほしい。花の中にも嵐のような苦難があることを知っている。人生には別れがつきものだから、今日が最後の晩餐となることを悟り、お互いにさよならを言おう」というような内容です。
■実は、このChatGPTの回答は、間違っています。正解は以下のようです。
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勧 酒 (于武陵) (書き下し文) 酒をすすむ
勧君金屈巵 君きみに勧すすむ 金屈巵きんくつし
満酌不須辞 満酌まんしゃく 辞じするを須もちいず
花発多風雨 花はな発ひらけば 風雨ふうう多おおし
人生足別離 人生じんせい 別離べつり足たる
和訳(直訳) (井伏鱒二の訳)
君に この金色の大きな杯を勧める
コノサカヅキヲ受ケテクレ
なみなみと注いだこの酒 遠慮はしないでくれ
ドウゾナミナミツガシテオクレ
花が咲くと 雨が降ったり風が吹いたりするものだ
ハナニアラシノタトヘモアルゾ
人生に 別離はつきものだよ
「サヨナラ」ダケガ人生ダ
(註)・金屈巵=把手(とって)がついた黄金の大型の杯。
・満酌=杯になみなみと酒をつぐこと。
・不須辞=辞退する必要はない。
・足=多い。
{参考サイト} (広島県観光連盟)
「ひろしま観光ナビ 観光スポット-井伏鱒二文学碑」
■大岡信さんの「折々のうた」で、以前読んだ記憶があったのです。唐詩を日本の詩人が意訳した、と記憶していました。ChatGPTが、なぜ高村光太郎に拘るのか分からないのですが、こんなこともあるということを知って、上手に利用することが大切のようです。