■20200212(水曜日:曇)

札幌大通公園の雪祭り会場です。

■今朝も走りました。昨日は北海道から帰ってきて荷物を片付けてから一休みし、午後4時からいつものコースを走ったのですが、今朝も頑張って走りました。

これで今月は7回のランで43.92kmを積み重ね、残り17日で56.07kmの所まできました。目標ライン12日目で目標を少しオーバーしている程度です。今朝はキロ当たり6分23秒のペースで走りきりました。昨日は6分16秒でしたから少しペースが遅くなっています。

昨日は4日ぶりのランでしたので、簡単に言えば疲れが筋肉に溜まっていなかったということなのでしょう。マラソン大会などで走る時には、その前に必ず3日の休養日を設けていますが、これはとても大切なことなのです。

■さて、連休も終わり、今日からまた普段通りの仕事が始まります。今週は木曜日にロータリークラブの例会がありませんので、行事の無い、のんびりとした週になりそうですが、天気が毎日のように変化して雨となりそうです。

■さて数日前の東京新聞に興味深い記事が出ていました。東村山署で男子大学生を誤認逮捕し、1時間20分後に釈放したという記事です。

記事によると、2月8日午前0時20分ごろ、同市のアルバイトの20代女性が自宅前で、下半身を露出する男を目撃し、110番を受けた署員らが近くで女性の目撃情報と服装などが似た男子大学生を発見。パトカーの中から大学生の姿を確認した女性が『間違いない』と説明したことなどから、現行犯逮捕したというのです。

大学生は『やっていない』と一貫して容疑を否認。女性は警察署内で再び大学生の姿を確認し、『視力が悪く、違うかもしれない』と説明。近くのコンビニ店のカメラや、大学生のスマートフォンの記録などからも誤認逮捕と判明し、午前2時過ぎに釈放した。枝広基司保安課長は『指導教育を徹底し、再発防止を図る』とした、と書かれています。

■この記事は眼科医の私にとっては、とても興味深いのですが、読みながらある映画を思い出していました。それは「12人の怒れる男」です。ヘンリー・ホンダが主演し、12人の陪審員の評決に至るまでの過程を描いたこの映画は、アメリカ民主主義を描いた傑作として有名です。

最後の場面で容疑者に対する証言の疑問性が指摘されていくのですが、そこでも問題になったのは、証言をした女性の視力についての疑問だったのです。証言した女性は、裁判所での証言の際にメガネをかけていなかったのですが、陪審員の1人が彼女の鼻根部に見つけたメガネの跡を記憶していたのです。

これが意味するのは、彼女は裸眼視力では遠方視力が充分でなく、遠方を見る際には眼鏡をかけていたに違いないという点です。容疑者が犯罪を犯したとされる夜中に置いて、暑さのために熟睡出来ない状態からベッドから起き出した、まさにその瞬間に犯罪を目撃したと証言していたのです。通常そうした状況では、証言者が眼鏡をかけていたとは考えられない、というある陪審員の指摘が重要なターニングポイントとなり、容疑者の無罪評決へと繋がっていったのです。

つまり、故意に偽りの証言をした訳ではなかったのですが、彼女の曖昧な証言に基づいて1人の容疑者が死刑になる可能性すらあった訳です。今回の新聞報道の事件においても証言者の視力が充分でなかったことによって、曖昧な証言に基づく逮捕となってしまった訳です。

こうしたことを考えると、証人の視力検査というものが、いかに大事なことか理解できるのです。法律的に、あるいは何らかの規約によって、証人の視力検査を必ず行うことが義務付けられないか、と私は考えているのです。