■20210604(金曜日:雨)

足立美術館の庭です。今回は青空のもと、鑑賞することができました。

■今朝はゆっくりと休みました。昨夜は7時からオンラインでの講演を聞きました。友人のフリーアナウンサー、高橋恵子さんから連絡を頂き、ズームでの講演を聞いたのです。講演内容と演者は、以下のとおりです。

今の中国を知る~2021年全人代と外交、首脳会談の解読から見る~「米中対立の行方と日本」

朱 建栄(しゅ けんえい、チュー・チエンロン、1957年8月3日[1] – )は、中華人民共和国出身の政治学者。東洋学園大学グローバル・コミュニケーション学部教授。専門は、中国の政治外交史・現代史に関する研究、東アジアの国際関係に関する研究。日本華人教授会議代表を歴任(2003年1月 – 2013年4月)。

日本では、マスコミが報じる内容はかなり偏ったものが多く、欧米側というか、アメリカの意向に沿った内容がほとんどです。したがって、現在進行中の現実を、どう捉えるかという時に、一面からしか物事を見ることが難しくなります。

もちろん、昨夜講演していただいた、朱建栄先生の解説というのは、現在の中華人民共和国政府の意図を反映していることは間違いありませんので、これもまた一面的といえば一面的かです。しかし、それは私たち日本国民の多くが、見逃している一面なのです。

米中対立からもたらされるものが、アメリカ一極支配の継続なのか、あるいは、米中による多極化に至るのか。今は、その過渡期にあるのでしょうか。

以前でしたら、多極化など想像もできなかったのですが、現在では決して荒唐無稽とは言えません。その時、日本がどのような立場で国際社会を乗り切っていくのか。朱先生はドイツのメルケル首相を見本として、日本は米中の架け橋になるべきだと話されていました。

しかし、日本政府にその思いがあったとしても、果たして日本国民が、そのようなある意味、屈辱的な立場に耐えられるのかどうか、私は難しいと感じています。

あの無謀なアメリカとの戦争もそうでしたが、指導者たちは、それが無謀であることを当然理解していたのですが、いわば憎悪の火を灯されてしまった多くの国民が、臥薪嘗胆に耐えきれなくなって、むしろ煽る側に回ってしまった事が、雪崩を打った原因の一つなのです。

中国の風下に立つことを、日本国民が精神的に受け入れることができるのかどうか。日本人にとって必要なのは、冷徹な国際情勢分析ではなくて、精神的カウンセリングではないかと、いつも思うのです。