■20211203(金曜日:晴れ)
■今朝は、ゆっくりと休みました。6時に目覚ましを合わせて、暖かい布団の中で時を過ごしました。たまには、こういう日もあって良いのではないでしょうか。昨日はロータリークラブの例会が昼からあり、午前中の仕事が終わってから出かけるつもりでした。
もうすぐ午前中の仕事が終わろうか、という頃に異変が起きました。左眼が見にくいとして来院された患者さんが、検査を受けている途中から、左半身が痺れてきたと訴え始めたのです。検査をしていた看護師が、患者さんの異常に気づき、指摘してくれました。
30代の男性でしたので、高齢者のような動脈硬化による脳梗塞などは考えにくいのですが、眼科的には全く問題がなかったので、何か異常なことが起きていると考え、急いで市立病院に連絡し、紹介状を持たせて行ってもらうようにお話ししました。
あとになって市立病院から連絡をいただいたところでは、内頸動脈解離ということで、本当に危機一髪だったようです。病院に到着した頃には、患者さんは症状が一時的に消失し、訴えがなくなってしまったとのこと。
しかし、心配なので検査しておきましょうということで、紹介した脳外科では、まず頭の中を詳しく調べてくれたのですが、異常が見当たらず、念のために血管系も調べたところ、上記の病巣が見つかったのです。
医療の現場でも幸運な場合、不運な場合と様々です。ちょうど週末に症状の出現が当たってしまい、迅速な、そして適切な処置を病院で受けられずに、不幸な転機をとってしまった症例もありますし、今回のように、幸運が重なって一命を取り留めるという場合もあります。
運と言ってしまえば運なのですが、医療現場というのは本当に、崖っぷちを歩いているようなものだ、ということを痛感した一日でした。