2022 年 02 月 11 日 北海道小樽市街と石狩湾です。

月: 2024年2月 Page 2 of 3

春の雨

■20240219(月曜日:雨)

沼津市三津内浦から見た、
昨年2月24日の富士山です。

■今朝は雨です。昨日の暖かな晴天から一転しました。今週は雨模様の日が続くようです。気温は低くありませんので、雨とは言っても、悪くありません。静かな朝です。

スマホの睡眠診断アプリによれば、昨夜の睡眠の質点数は、90点。「昨夜の睡眠の質は非常に良好です」と判定されています。3回目が覚めて、トイレに行きましたが、すぐに入眠していますので、熟睡感は十分です。

昨夜は恒例のTuruちゃん夫婦との、月に一度の夕食会。「ひろ繁」で、今月も先月に引き続いて、ふぐ鍋を追加でお願いしました。同じ年回りのカップルである4人は、結婚記念日まで、2月と同じ。子育て、そして子離れ。喜びも悲しみも幾歳月、と似た者同士です。

とにかく、体調管理に集中して、お互い元気で、こうして夕食会を楽しもう、と言って毎回別れています。とは言っても、お互い悩みが全く無くなっているわけでは、もちろんありません。

それでも、そうした問題とも付き合っていくしかありません。文句ばかりを言っていても、何の解決にもならないからです。旅立つまで、そうした日々が続くのでしょう。

■さて、雨は心静かにしてくれます。本を読むも良し、原稿を書くも良し、様々な思いに静かに向き合うには、ちょうど良いのです。あと何回、こうして元気で春を迎えることができるのか。

そんな所まで来ていることも確かです。

■今日はフィットネスクラブで1時間1分21秒、10.01kmを走り、これで今月は5回のランで56.43kmを積み重ねました。目標の月100キロ走までは、残り10日で43.57kmです。

エプソンのホームページにアクセスすると、月間50km走達成おめでとうございます、と祝ってくれました。今月は29日しかありませんので、100キロ走達成は困難ですが、なんとか目標まで近づけたいと思っています。

今日は体調も良かったのでしょう、あるいは昨日の睡眠が良好だったのかもしれません。走っていても、あまり辛く感じることはありませんでした。

明らかに以前とは異なって、持久力が付いてきました。ランニングマシーン上での1時間と、地面の上での1時間は、実際には身体への負担は、かなり違います。今のところは、ランニングマシーン上の方が、ずっと楽に感じます。

走る際には、姿勢に気をつけて、天から頭、そして腰が引き上げられてるようなイメージで、そして力を抜いてリラックスして、足首の力を抜いて走りました。足首の力を抜いたことで、自然と足の裏が後方へ向いてスムーズな走り方になるようです。

体に負担をかけない、つまり疲れにくい走り方というのは、なかなか難しいものです。少しずつ工夫しながら、会得していくしかないようです。

我が世の春

■20240218(日曜日:晴れ)

1月4日、16時22分の富士山静岡空港の様子です。

■今日は新沼津カントリークラブの如月杯Bクラス月例でした。大の仲良し4人組で、楽しくプレイしました。昨日は晴れの天気予報だったにも関わらず、時折雨が降りました。今日もそうなりはしないかと、心配したのですが、杞憂でした。

暖かく日差しも降り注ぎ、絶好のゴルフ日和でした。プレイの方は、前半はアプローチでボギーを拾う得意のペースに持ち込めたのですが、後半は力尽きて100回を切れずに終わりました。

また次回までに練習を積むしかありません。

■さて以下の記事は、どう解釈すればよいのでしょうか。

テスラ抜いた中国 BYD の進撃に衝撃
…ベンツやフォードも「安い車」競争

電気自動車はもう終わった話題のように、日本では受け止められています。何と言ってもハイブリッド王国の日本ですから、ハイブリッドにあらずば車にあらず、といった風向きです。

中国でも新エネルギー車の半数は、プラグインハイブリッド車のようですから、必ずしもすべての車がEVに置き換わるわけでもありません。ただし、中国ではプラグインハイブリッド車も殆どは中国製ですから、その分日本車のシェアが奪われていることは、間違いありません。

トヨタは我が世の春を謳歌しています。その春が、いつまで続くのか。結果は、もう少し時間が経たないと分からないようです。

春の雨

■20240217(土曜日:晴れ)

RVパークsmart 道の駅・有明 リップルランド
日帰り温泉でした。

■2月も半ばを過ぎて、春一番の便りが届いています。

気象庁は15日、関東と北陸、四国で「春一番」が吹いたと発表した。

関東は昨年より14日、北陸は13日、四国は4日早い。春一番は今年、全国で初めて。

群馬県では午後2時10分ごろ、田代(嬬恋村)で最大瞬間風速16・3メートルを観測。最高気温は桐生で19・5度を観測するなど13観測地点中9地点で今年最高を更新した。

■気のせいか、たまたま体調のためなのか、朝起きるのが億劫というか、気だるくなってきました。今朝Sunに指摘されて、なるほど春のせいかと得心しました。

春といえば、与謝蕪村の「菜の花や 月は東に 日は西に」が有名です。また春雨を詠んだ句も多いです。

春雨や 小磯(こいそ)の小貝(こがい) ぬるるほど

寝た人に 眠る人あり 春の雨

今日は雨かと、がっかりせずに、風情を楽しむのも一興かもしれません。

千歳マラソンエントリー

■20240216(金曜日:曇)

有明海の向こうは、雲仙天草国立公園です。

■昨日は午後から時間がありましたので、ゴルフの練習をするか、フィットネスクラブに行くか迷っていたのですが、雨が降り始めました。天気予報では雷雨に注意などと言っているので、これはフィットネスクラブしかないと判断しました。

結局フィットネスクラブで、1時間2分50秒、9.56kmを走り、これで今月は4回のランで46.42kmを積み上げました。月100キロの目標までは、残り14日で53.58kmを残しています。

一時間ランニングマシーンの上で走ったのですが、今までで一番スムーズに、というか楽に走ることができました。たまたま、体調が良かったのか、走り方を工夫したのが良かったのか、それはわかりません。

とにかく姿勢を正して、天から頭を釣り上げられてるようなイメージ、そして骨盤を前傾姿勢にするようイメージしたところ、スムーズに足が出ました。

力を抜いて、力を抜いて、というリズムに合わせて走ったところ、うまくいったのです。前傾姿勢を保って、さらに骨盤の前傾を意識すると、足の裏が自然に返って、後に見せることができる事に気付きました。

来月は小田原でのハーフマラソンが待っているので、とにかく積み重ねていくしかありません。

■そして今日は、6月2日に開催される「2024年 第44回千歳JAL国際マラソン17km 男子 18歳以上」エントリー開始日です。

さっそく申し込みを済ませました。参加料は、5,200 円です。2014年にTakuと一緒に初めて参加しました。その時のゲストランナーが、あの川内優輝選手でした。ちょうど10年前です。ハニカミがちな好青年でした。

今では彼も一児のパパです。そして、Takuも今や2児のパパですから、この10年の時の移り変わりの目まぐるしさには、ただただ驚くばかりです。

今年も無事に完走できるように、トレーニングを重ねましょう。

インドの旅

■20240215(木曜日:曇のち雨)

天草市「道の駅・有明」です。

■暖かな日が続いています。所によっては、最高気温が20度に届いています。暖かくなってくると、身体も楽になって、少し動いてみようか、となります。

でも、考えてみれば、寒いときほど動いたほうが楽になります。そのことを、この冬は実感しました。夕食後にお茶を飲んで、コタツに入ってしまうと、もう動く気がしません。

ところが、フィットネスクラブに行って筋トレをすると、もう寒さが気になりません。その後のルーティーンが、きちんとこなせます。体を動かすと、それだけで体温が上がって、暖房要らずになります。

■昨夜は、ネットで推奨されていた、睡眠中に何度も目が覚めないように、という股関節のストレッチを試しました。初めてでしたが、結構身体にきつかったのは、それだけ体が固いのでしょう。

こうした慣れない運動の後は、えてして夢見が悪いのです。昨夜も、訳の分からない夢でした。学会参加のために出掛けた茨城県(?)から、帰ってくることが出来ない夢なのです。

路面電車に乗って帰ろうとするのですが、その電車がどこへ向かっているのか、そしていつになったら、既知の駅に辿り着けるのか、さっぱり分かりません。自分がどこにいるのか、見当がつかないのです。

地元の人に尋ねても、今日中にはここからは出られないなぁ、というばかり。徒労感ばかりが募って、夢を見ていても疲れます。なんでこんな夢を見るのか、夢分析の専門家に尋ねてみたいほどです。

■さて、いつもの知恵袋・田中宇さんの解説です。今回は、いつもと少し趣が異なりますが、薄々私も疑問に思っていた、日本人の宗教感について、分かりやすく私見を述べられています。

★印度は意外と居心地良い
田中宇の国際ニュース解説 無料版 2024年2月13日

学校では教えてくれない内容です。インドには旅行したことはありませんが、機会があったら出掛けてみたくなりました。

記憶

■(水曜日:晴れ)

熊本県天草市の道の駅で見つけた蜂蜜です。

■今日は一日、暖かで穏やかな日和で推移しそうです。1月20日が大寒。2月3日が節分。そして、2月4日が立春でした。2月19日は雨水です。

雨水とは、「暖かくなるにつれて、雪が、雨に変わる時期」という由来で名付けられました

毎年、毎年、自然は何事もなかったかのように、営みを繰り返します。変わってしまうのは、自分の方です。そうした意味では、こうして毎日記録を残していると、昨年の今頃は何をしていたのか、何に取り組んでいたのか、そして何に苦しんでいたのかが、容易に思い出せることは貴重です。

記憶は本当に曖昧です。つい1週間前のことですら、思い出すのは容易ではありません。映画「12 人の怒れる男」の中で、ヘンリー・フォンダ演じる陪審員が、仲間の陪審員の記憶の曖昧さを追求する場面があります。

有罪が確定的だと思われていた黒人青年に対する証言や証拠の数々が、次々と覆されていくさまは、そら恐ろしく感じます。人を裁くことが、いかに難しいかが実感できます。

調べてみると、最初に1954年にテレビドラマが作られた後に、リメイクという形で1957年に映画版が完成しています。私達は、その映画版を見ているわけです。

アメリカの理想と現実を、巧みに描いた名作です。何度観ても飽きることがありません。

きのうの空

■20240213(火曜日:晴れ)

■昨日は絶好の行楽日和でした。暖かな日差しが降り注ぎ、空には所々雲が漂っていました。10時前に家を出て、小学校の校庭で1時間1分6秒、8.36kmを走り、これで今月は3回のランで36.86kmを積み重ね、目標の月100キロまでは、残り17日で63.14kmを残しています。

2人の息子を連れて、父親が校庭で野球をしていました。邪魔にならないように、私は校庭の端を走りましたが、私も息子と一緒に、あのようにキャチボールをしたのが、つい昨日のことのような気もしますし、遠い遠い昔のようにも思われます。もう30年も昔の話です。

澄み切った青空から親子の様子に目を移し、もう一度青空を見ると、そこには30年前の私と息子が、キャッチボールをしているのです。心に浮かんできたのは、与謝蕪村の一句でした。

■ 凧(いかのぼり) きのうの空の ありどころ ■

過ぎ去って行った時間の重さを噛み締めながら、我が家に戻りました。

小学校の桜並木は、まだまだ硬い蕾のままですが、我が家の庭にある河津桜は、3分から4分ほどでしょうか、かわいらしい桃色の花を咲かせています。自然の営みは、30年前から少しも変わっていません。青空に映えて、まもなくやってくる春が待ち遠しくなります。

曲がり角

■20240212(月曜日:晴れ)休日

熊本県・天草空港のフロントです。

■昨日が建国記念日でしたので、今日は「振替休日」です。休んでいても、働いていても手取りの変わらない立場の方は、休日は多いに越したことはありませんが、そうとは限りません。

派遣社員が4割以上を占めるようになった現在では、多くの場合、日給月給のような体系でしょうから、休日がむやみに増えるのは死活問題です。

「総務省の森」というウェブサイトでの記載では、

◆事例:国民の祝日と日曜日が重なった時の休日

 当社の就業規則では「日曜日及び国民の祝日を休日とする」と定めてあり、いわゆる振替休日となる月曜日は就業させています。従業員から、この月曜は祝日法の休日なので休日ではないかと指摘を受けました。休ませなければなりませんか。

◇回答—————————————————————-

いわゆる振替休日である月曜日は、日曜や祝日がずれこんだものではなく、祝日法で特別に設けられた休日です。基準法及び就業規則上の休日でないため、休みとしなくても問題ありません。

■解説—————————————————————-

基準法の休日は、毎週1回以上または4週4回以上与えなければならないと規定されています。就業規則でこれ以上の休日を定めることはもちろん結構なことです。

一方、国民の祝日については、週1回の休日が与えられている限り、祝日に休ませなくても基準法違反にはなりません。但し解釈例規では、祝日は国民こぞって祝い感謝し記念するための休日であることから、その日に労働者を休ませることが「望ましい」とはされていますが。

国民の祝日に関する法律では、日曜日と祝日が重複した場合その翌日を休日とする旨規定されています。
(祝日法第3条第2項)

 祝日法でいう「祝日」は同法第2条に定められており、原則として特定日が列挙されています。基本的にはその日が休日となりますが、日曜日と重複した場合は翌日(月曜)を「休日」とするだけであり、祝日そのものが翌日になるわけではありません。言い換えると、祝日は日曜、お休みは月曜ということになります。祝日と休日が分離した考え方です。

あえて言うなら、この月曜(いわゆる振替休日)は、祝日法で定められた特別な休日になります。

 従ってこの日は、もちろん基準法上の休日ではなく、また事例にある就業規則上の祝日にも該当しないこととなります。

 なお、祝日法に定める特別な休日としては5月4日もあります。祝日法第3条第3項に「祝日と祝日に挟まれた日は休日とする」と定めがありますが、労働法令上はこの日も前記と同様です。

 もちろん、事業の状況を勘案しながら、これらの日を休日とすることはもとより差し支えありません。人材の採用や定着の観点からは、むしろ不可欠な条件になっています。

 とはいうものの、お役所や銀行と違い、多くの企業では休日が多くなると生産性等の問題も生じます。週休2日制を標榜する企業の中には、祝日は休日とするものの「祝日のある週の土曜日は休日としない」とする規定も見られます。

 なお、事例にある振替休日を休日とするには、就業規則に「日曜日及び国民の祝日(日曜日と重なったときは翌日)を休日とする」のように、括弧書きの部分を挿入すれば明確になります

要するに、今日は祝日ではなくて振替休日なのだ、ということです。労働基準法での休日はないのです。「祝日は日曜、お休みは月曜ということになります。祝日と休日が分離した考え方です」となります。

そもそも日本は、休日が多いのか少ないのか、よく分かりません。どんどん増えているのは分かるのですが、調べてみると以下の記載があります。

日本の祝日は、主要7カ国(G7)で最も多い年間16日で、諸外国と比べて多い方です。

2020年の祝日数は、イタリアとカナダが12日、フランスが11日、英国とドイツが9日でした。米国は州ごとに定める祝日がありますが、全国では11日です。

祝日が多い国は中国やタイで、年間20日以上の祝日があります。

一方で、アメリカやフランスは年間10日程度しか祝日がありません。ドイツやイギリスに至っては年間10日を切っています。

日本ではゴールデンウィークやシルバーウィーク、お盆休み、年末年始休暇などがあるため、一年間のうちに大型連休の機会が複数存在します。

また今日のような振替休日を調べてみると、

2024年の振替休日は5日あります。2023年と比べると土日は1日減りますが、祝日および振替休日は1日増える暦です。

2024年の祝日は16日で、振替休日を加えると21日となります。

日曜日に祝日が重なっているケースが例年より多く、カレンダーの並びとしては月曜日が振替休日となり、土/日/祝の3連休が多いのがポイントです。

2024年の3連休は次のとおりです。

1月6日(土)~1月8日(月)成人の日
2月10日(土)~2月12日(月)建国記念の日(振替休日)
2月23日(金)~2月25日(日)天皇誕生日
4月27日(土)~4月29日(月)昭和の日
7月13日(土)~7月15日(月)海の日
8月10日(土)~8月12日(月)山の日(振替休日)

2024年のお盆休みは、8月13日(火)から16日(金)の4日間です。前後の土日も合わせると、有給を使わずに最大9日間の大型連休をとることが可能です。

働く人の一人でも多くの方が、恩恵を受けてくれれば良いのですが、そうもいきません。

日本のマスコミでは報じられませんが、諸外国では労働者のストが頻発しています。労働条件の悪化で生活が苦しくなる人々が増えているのです。資本主義は曲がり角を迎えています。

あちら立てればこちらが立たず

■20240211(日曜日:曇り時々雨)

天草夕焼八景です。

■今日は新沼津カントリークラブの如月杯Aクラス月例でした。競技委員として、お手伝いしました。9時過ぎまで、青空も見える天候だったのですが、それ以降雨が降り始め、思いもかけず悪条件となりました。

今日の出場者は22組87名であり、キャディーの数が足りないために、セルフでのプレイをする組が出てきています。競技としては、やはり公平な条件での開催が望ましいという観点から、変更が行われる予定です。現在は、AクラスとBクラスの2クラス制なのですが、4月からは3部制となります。

他のゴルフクラブでは、3部制が一般的のようで、競技委員会でも最終協議を行う予定です。同伴できる仲間が変更になってしまう可能性があり、高齢者の会員を中心に、反対する意見もあるようです。

あちら立てればこちらが立たず、という難問です。

底なし沼

■20240210(土曜日:晴れ)

熊本県天草市牛深港です。
鹿児島県へフェリーで渡ります。

■6時に目覚ましを合わせて、今朝も起き出しました。記録を見てみると、ちょうど一年前には、体調の異変に苦しんでいる様子が分かります。それでも朝起きてから、ランニングに出かけているのですから、今の日課とは異なっています。

今ではすっかり、早朝ランニングはしなくなりました。簡単に言えば、起き出すことが出来ないのです。22時に床に入り、キンドルで読書をしながら眠気を待って、22時30分頃眠るのが日常になりました。

日の出が早くなってくれば、また変わるかも知れません。

■さてNHK・BSで黒澤明監督作品を放映しています。先日は「蜘蛛巣城」でした。粗筋はネットによれば、

シェイクスピアの『マクベス』を日本の戦国時代に置き換え様式美に拘り描いた戦国武将の一大悲劇。

鷲津武時は謀反を起こした敵を討ち、その帰途の森で出会った老婆から不思議な予言を聞く。

やがて予言通り事が運び始めると、欲望に取り憑かれた妻にそそのかされて主を殺し、自ら城主の地位につくのだったが……。

妻役の山田五十鈴が、能面のような表情で、主人公の夫をそそのかしていく様子は、空恐ろしさに溢れています。結果が分かっていますので、なんて馬鹿な主人公だと、切って捨てるのは簡単ですが、人間の弱さ、愚かさを見事に描いています。

はたから見れば、主人公たちの生き様は何と愚かしい、と第三者は思うのですが、渦中にいる人間たちは、まさに無我夢中なのです。なぜ、あの時あの人を信じることが出来なかったのだろう、あの人はあなたを心から信頼していたのに、と後講釈してしまうのです。

「オセロ」、「飢餓海峡」、いくらでも作品を挙げることは出来そうです。

★イアーゴ (オセロに)

ああ、用心なさい、将軍、
嫉妬というやつに。

こいつは緑色の目をした化け物だ、
餌食(えじき)にする肉をもてあそぶ。

           〔第三場〕

人の心は、恐ろしい。奈落の底、人の心とは、まさに底なし沼なのです。

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