■20220318(金曜日:曇)

狩野川リバーサイドパークです。菜の花と梅が綺麗でした。

■今朝は、ゆっくりと休みました。昨夜は、静岡県眼科医会理事会がZoomによるオンライン会議で開催され、次年度に向かっての準備作業を皆さんで進めました。ちょうど任期が変わる年度ですので、様々なことを決めなければなりません。

コロナ禍によって、オンラインでの会議がほとんどを占めるようになりました。これは県単位ばかりでなく、日本全体に当てはまることで、眼科医会も日本眼科医会の会議が、ほとんどオンラインに移行したようです。

となると、これまで必要であった交通費や会場費などの会議費などが、かなり削減され予算に余裕が出来てきたのです。そこで、各県でこれまで行ってきた様々な講習会を中央が一括して教材を作成し、オンラインで全国の眼科医会に利用してもらう、という流れができつつあるようです。

コロナ禍が収束しても、この流れは変わることはないだろう、という理事のお話があり、私達も、これまで取り組んできた県単位での講習会を、一部中止することにしました。中止になれば、色々な手続きや準備が必要なくなりますので、楽になることは楽になるのですが、長年続いてきた講習会を止めるのは寂しい気もします。

ただの中には、どうしてもオンラインでは参加できないという会員もいるために、会場での講習会を残さなければならない場合もあるので、一部に関しては、とりあえず次年度は継続しようという結論になりました。

理事会自体も、わざわざ電車に乗って1時間近くかけて静岡まで行く必要がなくなりましたので、私は大変楽になりました。夏の暑い時期、また冬の寒い時期に駅まで歩いて行き、電車に乗って出かけて行き、会議が終わって、急いで電車に乗って帰ってくるのは、それはそれで結構大変なのです。

今では会議開始の5分前にパソコンの前に座って、会議が終われば、そのままお風呂に入れるというのは、まさに天国といえば天国です。もう昔のような会議形式が戻ることはないのでは、と思います。広域で行なわれる会議こそ、オンラインがふさわしいのではないでしょうか。

ごく近辺のメンバーが集まっての会議ならば、それほど負担にはならないのですが、やはり距離的に離れた人達が集まるのは、負担が大きすぎます。時代は大きく変わりました。

■さて、今朝の東京新聞文化欄「大波小波」では、「縮み志向の日本論」と題して書かれています。88歳で今年2月末に亡くなられた韓国の偉大な比較文化学者、李御寧(イー・オリョン)先生を論じています。

韓国では従来、欧米文化は拝跪しても日本文化は学ぶことなし、とみなす傾向が強かったそうです。李御寧(イー・オリョン)先生はそれに異を唱え、「縮み志向の日本人」(講談社学術文庫)で、日本の独自性を唱えられました。

折りたたむ。削り取る。詰める。構える。凝縮する。これが日本文化の基本だ。漢字から仮名を作り、折詰弁当を考案する。長大な仏典をわずか七文字の念仏に凝縮し、茶室をどんどん狭くする。能楽では簡素の美を説き、家紋や半纏の屋号など、極小にして重宝なものを活用する。縮んだものは濃度を増して強靭となり、いっそう美しく輝く。これが李の論旨である。

まさに慧眼であるが、反日文化論が流行していた1970年代、かかる知日の説を唱えるには相当の勇気が必要だったはずだ。故人の冥福を祈りたい。

と結ばれています。

ロシアのウクライナ侵攻によって、新聞・テレビではロシアを非難し、プーチン大統領を狂人扱いするのが当たり前になっています。しかし本当の慧眼の持ち主であれば、そんな浅はかな解釈だけで満足しているはずはないのです。透徹した歴史眼を持った、慧眼の士が現れてほしいものです。