■20220111(火曜日:雨)
■昨日の天気予報では、ギリギリ間に合うかもしれないと思ったのですが、残念ながら雨でした。5時に目覚ましをかけて起き出し、走るつもりだったのですが、何時頃からでしょうか、眠りながらも雨音に気付き始めました。
目覚ましが鳴ってから窓を開けて確認したのですが、やはり雨でした。それでもスッキリと目が覚めましたので、もう一度寝てしまうと後が辛いので、そのまま起き出しました。
火曜日ですので、生ごみを所定の位置まで運び、新聞を取ってリビングに戻りました。5時少し過ぎでしたが、もう何人もの方が、生ごみを運んで来ていました。皆さん早起きなのです。
土・日・月曜日と三連休の方も多かったかもしれません。穏やかな天候に恵まれましたが、オミクロン株の流行で、いつものようにはいかなかったようです。
■さて、今朝の東京新聞には興味ある記事が、いくつも掲載されています。その一つが24面に掲載されている、「こちら特報部」です。
「うそ書ける時代 すぐそこに。戦争再び招かぬため。正しい歴史 生涯探究 半藤一利さん没後1年 語録からの遺言」。
半藤さんが日本の近現代史で、とりわけ重要だと指摘した神話があります。
日露戦争後、軍が公表したのは、日本が世界の強国である帝政ロシアをいかに倒したかという『物語』『神話』としての戦史でした。海軍、陸軍大学校の生徒にすら本当のことを教えていなかった。
日清、日露戦争までは国家も軍も合理的判断ができ、その後は無謀な戦争の時代に突き進んだという、「坂の上の雲」の中で司馬遼太郎さんが描く、私達がよく知る、あの歴史観です。
昭和の自滅は、さらに原因を突き詰めれば、明治維新後の近代国家づくりにたどり着く、と半藤さんは考えていました。
国作りを始めたとき、プロシア(ドイツ)かぶれの山形有朋や周りの官僚が軍事国家体制をつくる。明治憲法が発布されるより十年も先にです。
もし大久保利通が暗殺されていなければ、こうならなかった。英米仏を歴訪し、軍事を政治の統制下におくシビリアンコントロールを大久保は学んでいましたから。
だからこそ、権力を縛る現行憲法には、近現代史の教訓が集約されている、と半藤さんは評価されてきました。「前文には日本が生きていくための理想が描かれ、条文は理想を実現するための手段」。
憲法九条の改正については変更することで、国家の全部が変わってしまい、失うものがすごく大きいと危惧し、このように説かれています。
大事になるのは『(国民の)軍隊からの安全』。クーデターを起こせるのはどこの国でも武器を持つ軍隊だけでしょ。そういう問題を抜きにして9条を改正し、強力な軍隊を持って国際社会のイニシアチブを取りたいなんて日本民族の悲劇ですよ。
そして、半藤さんはこうも語られています。
間もなく戦争体験者は皆死んでいく。うそも書ける時代がすぐそこまで来ているということです。せめて、なるべくうそが混じらないものを残しておかないと。歴史は書かれない限り、歴史にはならないんです。
亡くなる直前まで、次世代に向けての気がかりを表した、半藤さんの言葉があります。「反省しないのではない。知らないんですよ。」
私たちに残された、重い言葉です。