■20220101(土曜日:晴れ)

富士宮の墓地から見た元日の富士山です。最高の青空でした。

■さて、新しい年が始まりました。2022年(令和4年)です。

昨夜はSunと2人で日帰り温泉に行って、お風呂に入ってから一杯飲んで帰ってきました。当初は、韓流ドラマ「イ・サン」の録画ビデオを見ながら焼き芋を作り、出来たてを高齢者一人住まいの知り合いの方に届けて温泉に行く予定だったのですが、なんと機械のスイッチを入れるのを誤って忘れていました。

自分では入れたつもりだったのですが、入っていなかったのです。結局ビデオを見終わってから再度スイッチを入れて、45分待つことになりました。いつもは50分間、焼き芋機をかけているのですが、そんな事情で出掛けるのが遅くなるために、5分短くして45分でセットしました。

ところが意外と、この最後の5分が重要だったのです。さつまいもの芯の部分にまで、まだ完全に熱が通っていませんでした。結局、もう10分間熱を加えなければならず、できたてを包んで届けた後、家に帰り急いで温泉に向かったのは17時過ぎでした。

日帰り温泉ザブーンは大混雑でした。普段は女性風呂もそれほど混んでいないようですが、Sunの話では、ほぼ満杯の状態だったようです。併設されている食堂もほぼ一杯で、多くの方が来られて食事を楽しんでいました。

昨夜は大晦日限定の年越しそばを、最後に頼みました。温かい天ぷらそばです。900円でした。

帰ってきてテレビのスイッチを入れて、紅白歌合戦を見始めたのが、19時を過ぎていました。結局、最後まで紅白歌合戦を見て、ゆく年くる年を確認して床につきました。

私自身はテレビを聞きながら、ホームページの改定作業に当たりました。年に一度デザインを更新しています。

今朝は目覚まし時計を7時に合わせました。こんなことは元日だけです。今朝は走る予定もありませんでしたし、床につくのも遅かったので、この時間になるまでゆっくりと休みました。

■さて、今朝も新聞を取ってリビングに戻ってきました。元日の新聞というと、昔は普段の10倍はあるのではないかという程の厚みがあったのですが、現在ではそんなこともありません。広告がいつもよりもかなり多いのですが、新聞自体はテレビ欄が厚いものの、昔のように元旦特集のようなタイプのものはなくなりました。

ネットの影響が大きいのでしょうが、新聞の役割というものが、ここ20年ですっかり変化してしまいました。もう20年ほど前になるでしょうか、ロータリークラブのゲスト演者として、静岡新聞東部支局長の方に話をしていただいたことがあります。

インターネットの黎明期で、自分自身も夢中で取り組んでいた頃でしたので、支局長さんに、新聞に与えるインターネットの影響を尋ねてみたのですが、支局長さんからは期待していたような回答は得られませんでした。もっとも、時間もありませんでしたから、ありきたりの返答しかできなかったのでしょう。

あれから20年で、世界中の新聞が坂を転げ落ちるように衰退に向かっています。アメリカでは、名門と呼ばれる多くの新聞社が買収されています。

■さて、今朝の東京新聞26面「こちら特報部」は、中島敦の特集です。山月記で有名な作家・中島敦です。

「今年は寅年・・・虎が出てくる物語の名作」「山月記・なぜ今も魅了?」「中島敦没後80年・高校教科書掲載260回超」とあります。

山月記は私も何度も読みました。

中島氏は1933年に東京帝国大学を卒業後、横浜高等女学校の教師として働きながら、執筆活動に励みましたが持病の喘息が悪化し、1942年12月に33歳の若さで、ほぼ無名のまま亡くなっています。

1949年、山月記を収めた「中島敦全集」が毎日出版文化賞を受賞し、広く知られるようになりました。山月記が高校の教科書に掲載された回数は、2019年までに260回を超え、これは夏目漱石の「こころ」や芥川龍之介の「羅生門」よりも多いそうです。

山月記の魅力を、高校の国語教師を約20年間務めた作家・北村薫さんは、こう言われています。

若い頃に理想を抱いても現実にぶつかって自尊心が傷つく物語には、多くの人が共感する。

高校生もテストの点数や進路に悩むなどし、誰しもが大人になる過程で思うようにならない悲しみを抱える。そうした若者の心に入りやすい。

いわば『青春の文学』なんです。

きっと誰もが通る道なのでしょう。自分自身に照らしてみれば、叶った夢もあり、叶わなかった夢も当然あります。そうは言っても、こうして自分自身の人生を振り返って総括してみれば、幸運だったとしか言いようがありません。

まずは、事故や病気で早死することはありませんでした。なんとか古希に近い歳にまでたどり着いています。70歳は古希、つまり古来稀なりということなのでしょうが、そこまでたどり着ければ幸運なのでしょう。

家族にも恵まれ、子供達も今のところ親より先に旅立つことはなさそうです。それだけでも感謝しなければいけません。何より一番辛い苦しみ、悲しみとは、子供に先立たれることだからです。

とにもかくにも、年始にあたって、今年も一年間、事故や病気に気を付けて、無事に大晦日までたどり着けるように、毎日を送ることが何よりだと感じています。